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29.大乱闘

多少のグロ表現が出てきます。

苦手な方はお気をつけて

前には魔物。その声を聞きつけた魔物が周りに。

つまり私たちは今魔物に囲まれているのです。


(デ)「サーラ、テレス!行くぞ!」


ディルが腰に装備している剣を抜きます。


(テ)「わかった...!アリス、クロ、後ろは任せた」


テレスが腰に装備している剣を抜いて右に走っていきます。


(サ)「ふふん!私の初陣って訳ね!」


サーラがどこからともなく短刀を2本手にします。


(ク)「『大気に在りし水よ!集い集いて槍となれ!【ウォーターランス】!』」

(ア)「『大気に在りし水よ!集い、固まり』...【氷の槍を乱射する(アイシクルランス)魔法(ショット)】」


クロの放った水の槍を追うように私の放った氷の槍が飛んでいきます。


ドパァーーーン


水の槍が着弾すると同時にディルとサーラが動きます。


アォォォォォォォン


周りにいる魔物を集める魔物———ナイトオオカミの声が響きます。


サーラが傷つけ、ディルがとどめを刺す。この組み合わせで魔物をどんどん倒していきます。


(テ)「『ランドクラッシュ!』」


ディルの剣のひと回りもふた回りも大きそうな剣を振り下ろします。


テレスが使うのは魔法剣———剣に魔法を纏わせて斬る技です。




剣で斬って、魔法を撃って、斬って、撃って、斬って撃って斬って撃って———。


ずっと魔法を撃ち続けました。テレスやディル、サーラは斬り続けました。

永遠とも思えそうな時間を———。


やがて体力が尽きたディルとサーラが倒れ、魔力が尽きたクロが意識を朦朧とさせながら眠りにつき、倒れたディルとサーラを守っていたテレスが殴り飛ばされました。


私の足元には眠っているクロと、テレスが運んでくれたディルと、サーラと、頑張ってここまで戻ってきてくれたテレス。


私の手には使い慣れてきた魔法の杖。腰には緊急用の短剣。

周りにはみんなが頑張って倒してくれた魔物の肉片、血の匂い、そして大量の魔物。


最初は気持ち悪かったこの匂いも感じなくなりました。

それほどの時間が経っているにもかかわらず魔物の勢いは収まりそうにありません。


この状況において1番強いのは火魔法と雷魔法です。しかしこの森や村にも影響は出てくるでしょう。


そうなった時、使えそうなのは風魔法か土魔法。

私は回復魔法も使えるのでディル達前衛組を回復させてもいいけど...まだ練習してないから起こせないかもしれない、回復してる間に魔物がここまでくるかもしれない。


そう考えながら魔法を撃ち続けます。

私はディルやテレスみたいに魔物を斬れるほどの力はありません。

だけど私には魔法を撃つことができる…!


私には全属性があり。


私にはたくさんの魔力があり。


魔法に大事な現象の理解とイメージが簡単にでき。


どうしてそうなるのか、何をしたらそれが起きるのか、魔法陣はどう組めばいいのか、どのくらいの威力なのか———。



『人間は窮地に立った時、自分の力だとは思えないほどの力を出すことができる。それは自分を守るためでもあり、大事な人を守るためでもある。自分が生きたいと思う意思がそうさせているんだ』


ちょっと長い髭、数年前に無くなった髪、シワシワの顔、知ってるようで知らない老人。

少なくとも私にはあった記憶がありません。

でもこの見知らぬ老人の言葉が私の心に火をつけました。


「火をつけたら消したらいい!私にはそれが出来るんだ!いけっ!【地面を溶岩にする魔法(ラヴァティーア)】!からの【洪水を起こす魔法(アルヴィオーネ)】!」


ゴウッ!ブクッポクッポコッ


グギャァァァァ  ギャゥゥゥゥゥゥゥゥア


ドバァ!シュュュュュュュウ


地面を溶岩にするとは言っても本物の溶岩が出てくる訳ではなく...私が出した水で一瞬にして炎は消えていきました。




ルビがある【魔法】とカタカナだけの【マホウ】はそれぞれ意味があります。

今後本編で説明する機会があると思うのでお楽しみに

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