1.アリスティア・ロナード
アリスティア視点の話なので、一人称や口調などはアリスティアのものになります。
とある惑星の最大の帝国“ヒリアット帝国”の中の1つの小さな村“ニムレット村”に1人の少女がいました。名前は“アリスティア・ロナード”。村にいる子供の1人です。そんな彼女がどんな人生を歩んでいくのか、それはあなたの目で見てみてください。それでは——。
私の名前は“アリスティア・ロナード”。4歳です。パパとママからは“アリス”って呼ばれているんだ。
「アリスー。朝ごはんの野菜、収穫するから手伝ってくれー」
と、パパから。
私もパパとママは、家の近くの大きな畑でたくさんのお野菜を育てています。そんなパパとママの愛情たっぷりのお野菜を毎日食べているおかげか、私は好き嫌いがありません。
「はーい!ちょっと待ってて!」
パパに呼ばれた私は、急いで着替えて、階段を降り、畑に向かいます。
今の季節は夏。真っ赤なトマトやきゅうり、ピーマンなどみずみずしいお野菜がたくさん!
「俺はきゅうりを収穫するからアリスは大きなトマトをいくつか収穫してくれ」
と、ハサミを渡してきます。
「えー。とうもろこしは?」
今の私のお気に入りはとうもろこし。焼いてよし、茹でてよし、生でもよしの逸品です。
「ははは。とうもろこしか。俺も食べたいが、今日の夜に使うらしいから、晩御飯に期待だな」
「わかった!じゃあトマト収穫してくる」
朝に食べられないのは残念ですが、今夜食べれる日なら我慢しましょう。なんたって私は“お姉さん”ですから。『お姉さんは年下のお手本になる』ってママから聞いたので、私は早速素晴らしいお姉さんを弟“トリニア”に見せつけます。しかし、そんな弟はベットで夢の中。全く私のようにしっかりして欲しいものです。
そんなことを考えていたら収穫も終わったので、ママに持って行きます。
「はい、ママ。綺麗なトマトだよ!」
「アリス。その前に挨拶をしなきゃね」
「はーい!おはよう!ママ」
「はい。おはようアリス」
しっかりと朝の挨拶をして、トマトを渡し、ママがサラダを作ると、朝ごはんの完成です。
みんなの朝ごはんが終わると魔法の練習の時間です。
パパは魔力が多いけど魔力操作が苦手なのと、畑しことがあるので、ママに教えてもらいます。私はパパの魔力量とママの精密な魔力操作の両方を引き継げているらしく、魔法は大の得意です。
ママの得意な水魔法を1時間ほど練習したあとは、パパの畑仕事のお手伝いです。
うちの野菜は領主様も食べるらしく、丁寧に収穫します。
それが終わるとお昼ご飯です。ママが作ってくれたご飯を食べたら、お昼寝をします。まだ幼い私はお昼寝をしないと夜ご飯を食べる前に眠くなってしまうのでしっかりお昼寝をします。
午前中に張り切りすぎたのか、目が覚めると夜になっていました。うっかりしてしまった自分を怒りながら1階に降ります。
しかし、そこには誰もいませんでした。
パパも
ママも
トリニアも
「パパ! ママ! トリニア!」
私は暗闇と、誰もいない寂しさと悲しさで叫んでしまいました。そんな私の叫び声を聞いて近所の人が来
たのか、玄関から音が聞こえました。
いきなり明かりがついて、私の目を眩ませました。眩しさに目をつぶってしまいました。
次の瞬間、私は驚きで死んでしまうかと思いました。
そこにはパパとトリニアを抱えたママがいました。
「「お誕生日おめでとう!」」
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