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10.秋の日はつるぎ落とし

1日空いちゃった...

秋も深まった10月、私たちは再び森に入っていました。


秋の森はそれはそれは綺麗です。

葉っぱは赤色や黄色に染まり、それが地面に敷き詰められているのです。

少し歩きにくくはなりますが上を見ても、下を見ても綺麗なので全く気になりません。


(ア)「やっぱりこの季節はいいねー」

(ク)「アリスは毎年言うよね」

(ア)「だって綺麗じゃん?」

(ク)「たしかにそうだけど...」

(テ)「アリスは秋が1番好きなの?」

(ア)「そうだよ!歩いてよし、眺めてよしの季節だからねー」

(サ)「その代わりに太っちゃうけどね...」


サーラがなにか不安なことを言いましたが、この季節はいいことしかありません。


 さて、そんなこんなで採集したり、動物を倒してお肉を回収したり、景色を眺めたりしているとクロが話しかけてきました。


「アリスさぁ、この前『トルネードカッター』使ってたじゃん?」

「とるねーど...あー!魔物と戦ったとき!」

「そうそう。あれどうやって打ったの?同じ呪文唱えても出ないんだよね」

「えっと...クロは竜巻は見たことある?」

「竜巻?ないよ」

「『トルネードカッター』は竜巻の風を集めて刃にして打ってるんだよね。だから竜巻のイメージがないと難しいんじゃないかな」


 と言っている私も竜巻は見たことがないのですがなぜかイメージできて、なぜか打てたのです。なのでママが教えてくれたことをクロに教えてあげます。

 まずは手の上に小さな竜巻を作ってっと。


「これが竜巻なんだよ。これをこうして...こうしたら刃になるの」

「へ...へぇー。アリスは魔力が多いんだね。僕はそんなに維持していられないよ」

「だったら毎日寝る前に魔法を使いまくったらいいよ!魔力切れ起こしても寝るから問題なしだ!」


「「うわぁ!テレス!!」」


「おぉぉ、驚かせてごめんよ」

「いや、いいよ。でも寝る前に魔法ってどういうこと?」

「寝る前に周りに影響を与えないくらいの魔法を使うんだ。例えば『ファイヤーボール』を浮かべていたり。で、たくさん魔力を使えばそれに応じて魔力が増えるんだ」

「へぇー。初めて知ったよ。今日からやってみるよ」

「私も初めて知ったなぁ」

「僕のお母さんが言ってたんだよ。『自分が小さい頃に魔法をたくさん使ったら魔力が増えたの』って。でもねそのことをお祖父様に聞いたら『あいつはいたずらしかせんやったわい』って言ってたんだ」

「ははははっ。とりあえずやってみるか」

「あぁ、そうするといいよ」


 そんなことを話しながら帰っていると事件が起きました。結論から言うと全員無事で大した問題でもなかったのですが大変な事件でした。


もうすぐ森から出る頃、私たちはあたりが暗くなっていることに気づきました。

もう夜になってしまったと思って急ぎ始めました。暗闇の中で足場の悪い森の中を固まって走っていたのでみんなで何回も転びましたがなんとか村に着くことができました。


村の入口には私のパパやサーラのお父さん、クロのお母さん、村長さんがいました。

暗くなっても帰ってこない私たちを心配していたそうです。


「まったく心配させやがって。こんなに暗くなる前に帰ってくるもんだぞ!そんな泥だらけ、傷だらけにもならずに済んだのに」

「そうよ!暗くなったらせめて明かりぐらい使いなさいよ!クロ、あなた『ファイヤーボール』使えるでしょ?」


「「「「「ごめんなさい...」」」」」


『ファイヤーボール』にそんな使い方があるなんて思いもしませんでした。『魔法は戦うためのもの』という先入観で考えたらいけないですね。


「世の中にはなぁ『秋の日はつるぎおとし』って言葉があるんだ。秋の太陽は剣を落としたときと同じくらい早く落ちてしまうっつう意味だ。言っていることが分かるか?」


 娘のサーラが答えます。


「明るいと思っててもすぐに暗くなってしまうってこと?」

「そういうこった。他の4人も同じだぜ?」


「「「「わかりました」」」」


 お説教とともに新たなことを学んだ日でした。




 このあと森で採ってきたものはみんなで分けて、それぞれの家庭で美味しくいただきました。




「」と「」の間の行間をなくしてみました。どっちのほうがいいか感想などで教えていただけるとありがたいです。

アリスの魔法に関する補正は「賢者特典」みたいなものです。呪文の理解が早く、魔法に関する理解度がかなり高くなります。


次の更新は明後日を目指します

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