95.来客
学園での生活に慣れてきた頃のとある休みの日、私たちは学園から与えられた課題をこなしていました。
課題の内容はそれぞれの専門科のものから一般教養に関するものまであります。
一般教養の授業では公的な場での礼儀作法や読み書き計算、帝国史や領土に関することなどを学びます。
そんな課題をしていると家の扉を叩く音が聞こえてきました。
「私が出ましょう」と執事のクリスが玄関に向かいます。
しばらくしてクリスは2人のお客さんを連れて戻ってきました。
「よう、テレスアート。遊びに来たよ」
「やぁやぁ。広い家だねぇ」
「ガンビアにセネガルじゃん!どうしたんだい?」
「どうしたも何も特訓しようって話したじゃん」
「テレスアートの家が広いからここにしたんだろ?」
「そういやそうだっけ?」
「えーっと....テレス?」
「この方達は?」
「あー、ごめんごめん。俺と同じ教室のガンビアとセネガルだよ。オースティン伯爵の血筋ね」
「テレス?」
「そう。俺の愛称みたいなものよ」
「テレスアートよ、そっちも紹介してくれる?」
「うん。右からディル、サーラ、クロ、アリスだよ」
「さっきテレスって呼んだのは私、サーラね」
「そのあとに喋ったのがアリスね」
「俺ぁディルだ。騎士科の戦士専攻だ」
「ぼ、僕はクロ...です。魔法科の上級教室にいます」
「上級!?すげぇな!」
「クロだけじゃないよ。アリスも上級だ」
「ここに2人も上級がいんのかよ」
「さすがテレスアートが率いるだけあるぜ」
「あ、でも1番強いのはアリスだよ。物理だったら俺だけど」
「おい!1番はテレスじゃなくて俺だろ!」
「でもディルは魔法使えないじゃん」
「でも剣の腕は俺の方が上だろ?」
「剣一つだけじゃ勝てないね」
「あぁん?剣だけで上回ってやるさ」
「もー、ディル!わかったから落ち着いて!」
「面白いなぁ。いい訓練になりそうじゃぁないか?」
「だな、セネガルよ。えーっとディルだっけ?君強いんだって?」
「おうよ!魔法はできないけど剣なら扱えるぜ」
「一太刀。一太刀だけ僕に打ち込んでみてよ」
「いいのか?怪我するかもしれんぞ?」
「大丈夫、僕も強いから」
「ウォラァァァア!」
「ちょ、ディル!」
ディルが腕を剣に見立ててガンビアの首を狙って襲いかかります。
しかし、ガンビアは指1本でディルの腕を止めてしまいました!
「女子の前だからね。格好つけさせてもらうよ」
「なっ、指1本かよ....!」
「にしてもすごいよ君!あの速度、踏み込みの強さ、そして腕の乗った力!」
「そんなに凄かったの?」
「セネガルも受けたらわかるよ。しっかり流さないと腕持っていかれるかも」
「ガンビアにそこまで言わせるんだ....」
「あ、そう。ガンビアは主席だよ」
「主席って....?」
「騎士科と貴族科の騎士専攻の人達の中で1番の成績ってこと」
「つまり1番強いってことさ。ガンビアは魔法が苦手な分剣に打ち込んできたからね」
「じゃあガンビア、さんと打ち合えたディルは強いってこと?ですか?」
「敬語じゃなくていいよ、アリスさん。そうだね、ディル君も相当強いよ」
「も?」
「あぁ、騎士専攻の中でガンビアとまともに打ち合えるのは俺とテレスアートくらいだからね」
休日にやってきたお客さん———いや、お客様。
それは地位的にも、能力的にもとんでもない方達でした。
火曜日はおそらく投稿できないと思います。すみません




