婚約者の好きな10のトコ
オレの婚約者はとても可愛い。
可愛くて、綺麗で、優しくて、オレの愛する婚約者クレア。
そんなオレの愛するクレアの、オレが好きだと思うところを10個挙げようと思う。
これはほんの一部だけれど。
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「イレーズさま、起きてください」
「クレアか。今日もありがとうな」
クレアはオレの寝室に入ってきて、ベッドで寝ているオレの頬をツンツンとしながら起こしてくれる。
オレがありがとうと言うとクレアは嬉しそうに満面の笑みを見せてくれる。
そんな笑顔が好きだ。
これを見ることができるのはオレの特権だ。
「いえ、イレーズさまの寝顔を見るのが好きなので」
クレアは可愛く微笑んでくれる。オレは起き上がるとクレアを手で呼ぶ。
いつものことなのでクレアはわかっているようで、ベッドに腰掛ける。
そしてオレはクレアを後ろから抱きしめた。
「甘えん坊ですね」
「クレアを身近で感じたいからな」
クレアは気付かれていないと思っているようだが、オレから毎朝抱きしめられると耳まで真っ赤にしている。
きっと顔はもっと真っ赤なのだろう。いつか見てみたいと思っているのだが、それをするとすぐに離れてしまうだろうからまだやらないでおこう。
クレアを抱きしめると本当に食事をしているのかと心配になるくらい細い。
強く抱きしめてしまえば壊れてしまいそう。
「今日はいつもよりも長いですね」
「そうか? そんな感じはしないんだが。多分クレアがいつもより良い匂いがするからかな?」
「きっ、気づいていたんですか!?」
「ああ、この匂いをもっと感じたくてな」
「は、恥ずかしいです……」
クレアは先ほどよりも顔を真っ赤にし俯いてしまった。
恐らくだが今日、クレアは朝食作りに挑戦したのだろう。だけれど何らかで失敗してしまい、風呂に入らなければいけなくなったのだろう。
クレアはなんでもできるが料理が少しばかり苦手なよう。だけどオレのために度々挑戦してくれている。
そんなオレのために努力してくれるところが好きだ。
「よし、今日は休日だから、クレアとデートしようかな」
「大丈夫です、わたしに気を遣わなくても。久しぶりの休日なのですから、ゆっくり休まれてください」
「ゆっくり休むなら、このままずっとこうしてるけど?」
「うっ……。デート、行きます」
オレは国王という立場上休みがあまりにも少ない。
そんな中での休日なのだ。その貴重な日をクレアと一緒に過ごさなくてどうする。
その気持ちをクレアはわかってくれないのが少々残念だ。
クレアは自分よりもオレのことを優先しようとする。だからこういう手を使って納得させるのだ。
そんなオレのことを心配してくれるところが好きだ。
ただ心配性すぎるとも思ってしまうけれど。
「じゃあ、デートの前にクレアが作った朝食をいただくとしよう」
「いや、それはダメです! 美味しくないので……」
「そうか、では食べに行こう」
「えっ?」
オレはクレアが作った食事は絶対に食べると決めている。
クレアはいつも美味しくないから食べないでという。けれど食材を無駄にはしたくないようで、二人分を一人で食べようとしたことがあった。
それを見てからはオレは絶対にクレアの作った食事を食べるとクレアに内緒で誓っている。
クレアを抱き抱えて、オレはダイニングに向かった。
やはり軽くて心配だなとクレアを抱き抱えているとき思ったが、体重のことについて触れるのは御法度と知っているため言うことはないだろう。
ダイニングに着くと、食事はキッチンにあるようだったので、オレはクレアと一旦離れキッチンに食事を取りに行った。
そして朝食を持ってきて二人で食べる。
オレはまずスープを一口飲むと、クレアは恐る恐るオレに聞いてきた。
「ど、どうでしょう」
「どうって? 決まっているだろう、とてつもなく美味いぞ」
「イレーズさまはいつもそのようにしか言ってくれないから、参考になりません」
「事実を言っているだけなんだがな」
クレアもスープを飲むが納得いっていない様子だ。
クレアの食事は一般的に見ても味は美味しい。
ただ見た目が少々奇抜で、普通の人なら見た目で敬遠してしまう。
それに料理をしている姿を見ていると、危なっかしくて不安になる。
クレアが料理に力を入れている理由はわかっている。
オレの料理がクレアの料理よりも美味いと評価されていること。そしてクレアの母が美食家であり料理家であるため、舌が肥えているから自分の料理のレベルが低く感じてしまうのだろう。
まあクレアがどんな料理を作ろうともオレは絶対に完食する自信がある。
たとえそれに毒が入っていようとも。
「次こそはイレーズさまが心の底から美味しいと思ってくれる料理を作ります!」
「期待してる」
オレは本当に心の底から美味いと思っているのだが、クレアから見たらそう思っているようには思えないみたいだ。
「そしていつかイレーズさまよりも美味しい料理を作ってみせます!」
「それならばオレも料理の練習をしなければな」
「イレーズさまはもうこれ以上上達しないでいいです!」
クレアはオレが上達するのは嫌なようで、頬をぷくぅっと膨らませる。
オレはその頬をツンツンとし、耐えられなくなったクレアはふふっと可愛く笑ってくれた。
オレはクレアの負けず嫌いで頑張り屋さんなところが好きだ。
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「ど、どうですか?」
「ああ、とても綺麗で、可愛くて、似合っている」
「それなら良かったです」
デートに行くので民間の馬車を呼びクレアの支度が終わる待つ。
クレアが来ると少し緊張しながら、自分の恰好がどうか尋ねてきた。
オレは言葉に出した通り、いつもと全く違った服装とメイクで驚きと感動が隠せなかった。
クレアの金髪に合う純白のワンピースを着ていて、黒色と金色の宝石が埋め込まれたネックレスと黒色と青色の宝石で作られた髪留めを身に付けている。
またいつもは下ろしている髪だが、今日は簡単にだが動きやすいようにポニーテールにしているのもまた可愛い。
それにしてもネックレスと髪留めに関しては自分の独占欲を感じてしまう。
ワンピースはクレアが買ったものだが、ネックレスと髪留めはオレがプレゼントしたもの。
それも宝石が黒色と金色なのはオレとクレアの髪色で、黒色と青色はオレとクレアの瞳の色だ。
自分と相手の髪色の物を渡す意味は『愛している』で、身に付けたら『私も愛しています』となる。
また瞳の色の場合の意味は、渡す側は『そばにいてほしい』で、身に付ければ『一生そばにいます』となる。
そのうえ、この黒色の宝石には『独り占め』や『逃がさない』などの意味が込められている。
それを友人に聞かせたときは、流石に引かれた記憶がある。
きっとその意味をクレアは理解している。そのうえで身に付けてくれることが堪らなく嬉しい。
クレアは何を着ても何を身に付けても似合うところが好きだ。
それでいてオレがプレゼントしたものを積極的に身に付けてくれることが堪らなく好きなんだ。
「では行くとしようか、オレのお姫様」
「うっ、恥ずかしいですよ」
オレはクレアに手を貸し馬車に乗って、二人で街へと出掛けた。
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「今日はどちらに行くのでしょう?」
「商人街と市民街に行こうと思っている」
「ではあそこにも行くんですか?」
「ああ、行くの、久しぶりだろ?」
「はい! 嬉しいです」
クレアはある場所に行くことを教えると、飛び上がりそうなくらい喜んでいる。
オレ以外で喜ぶのは少々、いやかなり気に入らないが、クレアの望みが一番だ。
あとでクレアを独占すればいいことだ。
「それにしても、そんなに子供が好きか?」
「はい! 子供って可愛いじゃないですか。無邪気で純粋で素直で」
クレアは嬉しそうに子供の良さをオレに力説してくる。
それを聞いているとクレアは全く違う幼少期を過ごしていたので、その反動でと思ってしまう。
そんなことを思っているのが感じ取られたからか、クレアはオレの手を握り優しく微笑む。
嫉妬してしまうが子供が好きで、過去ではなく今を見てくれているクレアが好きだ。
「わたしの過去を思い出さなくて大丈夫ですよ。今はとても幸せなので」
「そうか、なら良かった。でもクレアがそんなに子供が好きならば、オレとクレアの子供をつくるか?」
「へっ!? い、いきなり、何をおっしゃっているんですか!?」
クレアはオレの発言に対してあからさまに動揺し、顔を真っ赤にすると俯いてしまった。なのに握っている手は離そうとしない。
流石にまだ結婚もしていないのに手を出すことはないが、いつかのためにも考えていてほしいとは思わなくもない。
「まあ、それはこれからのことだ。ひとまず今日を楽しむとしよう」
そうしていると馬車が止まり、クレアが行きたがっていた場所、王国直属の孤児院に着いた。
馬車から降りるとクレアはオレの手を引っ張って、一緒に走って孤児院の中に入った。
「あっ、クレアお姉ちゃんだ!」
「イレーズ兄ちゃんもいる!」
孤児院に入るとオレとクレアが来たことに気づいた子供達が、走ってこちらへ来た。
いつの間にか子供達に囲まれてしまうオレとクレア。
「みんな、一旦離れなさい」
「「「はーい」」」
奥から院長が出てくると、子供達を一旦オレとクレアから離す。
「本日はお越しくださいありがとうございます」
「いや、急な訪問申し訳ない」
院長は平民出身の元王宮執事だ。
平民出身ながら執事という職に就けるほどの有能な人物で、オレは孤児院設立の際に頼み込んでここで院長をしてもらっている。
「いえ、大丈夫ですよ。久々にイレーズ陛下とクレア様に会えて、子供達も喜んでいますから」
「それなら良かった。院長、クレアが子供達と遊びたがっているみたいだから、先に行かせてもいいか?」
「はい、大丈夫です」
院長から許可を貰うと、クレアと子供達は庭に向かった。
オレは院長に孤児院の暮らしぶりを聞くために、クレアとは一旦別れて院長室に行った。
「それにしても、イレーズ陛下はクレア様のことを愛していらっしゃるようですね」
「何故そう思う?」
「まずクレア様が身に付けていたネックレスと髪留めですかね。それにクレア様に引っ付いた子供達に対して、殺気のようなものを放っていたので」
「そうだったか。すまない、気付かなかった」
「いえ、それほどクレア様のことを愛していらっしゃるのだということが伝わってきましたから」
流石元王宮執事だ。目の付け所や他者に向けられた殺気にまで気付いているとは。
こういうところも含めて良いと思ったから、院長にしたんだよな。
「それにしてもクレア様は本当に子供達のことを好きなようですね」
「嫌味か?」
「いえ、恐らくクレア様が一番愛しておられるのはイレーズ陛下だと思いますよ」
「そこは恐らくではなく、絶対にしてほしいのだが」
「いえ、人の心はわかりませんから。特に女性の心は」
そう言いつつ院長は窓の外を見る。外ではクレアと子供達が仲良く楽しそうに遊んでいた。
そんな光景を見ているとムカついてしまう。
「また殺気が出てますよ」
「すまないな。子供達と一緒に遊んでいるクレアは、オレと一緒にいるときとは別の顔を見せるから、つい嫉妬してしまったんだよ」
「嫉妬で殺気まで出す人は珍しいと思いますよ」
クレアはオレだけに見せてくれる顔をいくつも持っている。だけどオレには見せず他の人には見せる顔もある。
それがとてつもなくムカついてしまう。
でもその顔がオレに見せる顔とは全く想いが違うと知っている。
そんなオレだけに込めた想いの顔が好きだ。
それから孤児院について少し話すと、オレは院長と一緒に厨房へと向かった。
「いつも申し訳ありません。イレーズ陛下に料理を作らせてしまい」
「いや、これはオレが好きでやっていることだ。それにオレの作った料理に夢中になっている間は、クレアを子供達から離すことができるからな」
「嫉妬もここまでいくと、怖いですね」
そんな会話をしつつ、オレは要領よく調理をして二、三十人いる子供達の食事を完成させた。
盛り付けまで終わると市民街にある大時計台から十二時を知らせるチャイムが鳴り、子供達は外から帰ってきて食堂に集まった。
「やった! 今日はイレーズ兄ちゃんが作ったご飯だ!」
子供達は昼食を作ったのがオレだとわかると喜ぶ。そしてみんな嬉しそうに食べ始め、美味しいと言ってくれた。
毎度思うことだが、子供達はクレアが言う通り素直だから、美味しいという言葉に裏を感じない。
だから素直にその思いを受け取れる。
そしてみんなでの昼食を終えると、オレとクレアは商人街に行くために孤児院を立ち去った。
子供達は残念そうにしていたけど、クレアがまた来るからと言うと喜んで見送ってくれた。
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「それにしてもやっぱりイレーズさまのお料理は美味しいですね」
「そうか? まあ幼い頃から自分で料理は作ってきたからな」
「……」
「悔しいか? オレの方が料理が上手くて」
「悔しいです! 絶対にイレーズさまよりも料理を上手くなってみせます!」
オレがクレアの幼少期に対して気まずくなるように、クレアもオレの過去に対して気まずさを持っているみたいだ。
個人的にはもう気にしていないから、茶化して雰囲気を変えた。
「今日は何をするんですか?」
「今日は他国市という他国から来た商人が商人街で商売をする市場がやっているんだ。数年に一度しかない貴重な市だから、クレアと一緒に行きたいと思っていたんだ」
他国市とは王国とは疎遠な国の商人達が王国の商人街に来て商売をする市場である。たった一週間しか行われないため、商人からしたら貴重な一週間だと言われている。
この市場では王国では滅多に見ることのできない品があるため、オレはいつか来てみたいと思っていたのだ。
「では見て回ろうか」
「はい」
市場は商人街の大通りから広場、果てには他の店を一時的に借りて商売を行う商人までいる。
今回は大通りから広場までの店を見ながら歩きつつ、一つだけ絶対に行こうと思っている店に寄ろうと思っている。
「色々なものがありますね」
「ああ、王国では見ないものばかりだ」
王国では滅多にお目にかかれない珍しい食材や衣服、書物などもあり、また出店も出ていて食べ歩きもできるようだ。
他国市のために、王国各地の商人や貴族の使いなど、様々な人達が来ているためとても賑わっている。
「あの店の洋服、クレアにとても似合いそうだな」
「もう洋服はたくさんあるので、大丈夫です」
「そうか? そういうなら今回は買わないでおこう」
オレはクレアに似合いそうなものを見つけると即座に買っていたため、クレアからは自分に関わるものは一緒に出掛けるときだけ買うこと、と言われている。
そんなことを繰り返しながらも一通り店を見て回り、目的の店に向かった。
「目的のお店とはなんですか?」
「いや、ちょっと手紙を書いて頼んでいたものがあってな。手に入ったかはわからないから、確認のために行こうと思う」
馴染みの商人の伝手を使って、欲しかったものを探してもらっていた。
その商人の知り合いがこの市場で店を出すから、その時に行ってほしいと馴染みの商人から言われたからだ。
店に入るとオレは頼んでいた品を取りに行き、その間クレアには店の商品を見てもらうことにした。
オレは頼んでいた品を取ると、クレアの元へ戻った。
そこでクレアはこの店で買った何かを持っていた。
「何を買ったんだ?」
「えっと、イレーズさまに似合うと思って、これを……」
クレアは緊張しながらオレにプレゼントをくれた。
そのプレゼントとは手袋である。オレは普段から手袋を身に付けているのだが、その手袋ももう五年ほど使っているものなのだ。それはクレアからもらったものなので、肌身離さず付けていた。
「クレアもなかなかに独占欲があるみたいだな」
「そんなことは……ある、かもしれません」
「そうか、それは嬉しいな」
クレアもオレと同様に相手に対しての独占欲があることを知れて嬉しかった。
何故そう思ったのかは、手袋が白色で手首のところに刺繍の二本線が波状で絡まるように引かれ手首の内側に一つのハートがあった。それも右手袋の刺繍は黒色と青色、左手袋の刺繍は黒色と金色だった。
これはオレとクレアの瞳と髪の色だ。
クレアがオレに対しての独占欲が強いところがオレは好きだ。
「なあ、クレア、今日は流れ星が降る満月らしいんだが、それがよく見える場所に行かないか?」
「えっ、そうなんですか。ぜひ行きましょう!」
クレアも行く気になってくれたので、オレとクレアは馬車で夜空をよく見ることができる場所へと移動した。
景色がよく見える場所に行くとやはり何人かだが人が集まっていた。
ちょうどよくベンチが空いていたのでそこに座ることにした。
「もうそろそろなはずだ」
そう言うと早速流れ星が降り始める。
満月の周りを流れ星が降り、とても美しかった。
隣に座っているクレアを見ると、眼を輝かせ夢中で夜空を見ていた。
「綺麗ですよ、イレーズさま」
「ああ、綺麗だな」
クレアは夜空を見て綺麗と言い、オレはクレアを見て綺麗と言う。
正直に言って今は夜空なんてどうでもいい。オレはこの顔を見るために来たんだ。
「なあ、クレア」
「なんですか?」
クレアはこっちを見るとオレはすぐにクレアを抱きしめた。
オレに抱きしめられたクレアは焦って何が起きたかわかっていない様子だった。
「クレア、オレと結婚してほしい」
「……」
オレは予定していたプランを総崩しして想いのままに想いを告げた。
クレアは何も言わない。
オレは不安になりながら離れようとすると、次はクレアから抱き締めてきた。
「今は、見ないでください……。嬉しくて、泣いちゃってるんです」
「そんな顔も見たいんだけどな」
クレアはオレからのプロポーズが嬉しくて泣いてくれたようだった。
だから何も言わなかった。いや、言えなかったのだろう。
少しするとクレアはオレを離した。
オレはクレアの顔を見る。
頬を伝う涙、月の光で輝く髪、流れ星を映す瞳、優しく微笑む表情、その全てが愛おしい。
「わたしも、イレーズさまのこと、愛しています。結婚、したいです」
「ああ、オレもクレアのことを愛している」
そしてオレはポケットからリングケースを取り出して、クレアの左手の薬指に指輪をはめる。
「これは?」
「結婚指輪だ」
「ありがとう、ございます……。わたし……わたし、イレーズさまを一生愛します」
「それはオレが言う台詞なんだけどな」
オレはゆっくりと息を吸って、ゆっくりと息を吐く。
「クレア、オレはクレアのことを一生愛する。一生そばにいる。一生離さない。だから、オレのことを一生愛してくれるか?」
「愛します。一生、愛します」
そうクレアは言うと、オレに抱きついてくる。
オレはクレアの細い身体を壊さないようにそっと優しく強く、一生離さないように抱きしめた。
オレはクレアがオレのことを愛してくれているところが好きだ。
オレはクレアの全てが大好きだ。
クレアの髪も、顔も、瞳も、身体も、心も、想い、何もかもを愛している。
「クレア、絶対に、一生離す気はないから、覚悟しておいてくれ」