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泡沫の。  作者: 惠元美羽
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はち、


「何人、人を殺したかなんて数えられる訳ねぇだろ」


馬鹿にしたように鼻で笑って、その青年は言った。


「こんな世だ。殺らなけりゃ、てめぇが殺られる」


わかるか、と彼は私に問うた。


「綺麗事じゃあ、何も護れねぇんだよ」


何も言えない私は、ただその独眼から目を反らすだけだ。








理想論。

(何もかもを、否定したくなる)



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