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泡沫の。  作者: 惠元美羽
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じゅうろく、


「馬鹿なことをしたな」


くるくると手慣れた様子で包帯を巻く彼女は呆れたように言った。きつく巻かれた白い包帯に、じわりと赤い血の染みが浮かぶ。


「……傷痕が残るぞ」

「それは別にいいけど」


血を流し過ぎてくらくらする。そう呟けば、彼女は更にきつく傷口を縛った。途端に増した痛みに思わずうめく。


「自業自得だからな?」


あんな奴をかばうからだ、と吐き捨てるように言った彼女を思わず睨みつければ、逆に睨まれた。


「おまえにとって奴が大切な存在であるように、奴にとってもおまえは大切なんだ」


そんな相手が自分のために傷付いた、なんて。


「耐えられるか?」










それぞれの痛み。

(苦々しい表情をした彼女もまた、その痛みを知っている)



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