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泡沫の。  作者: 惠元美羽
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じゅうに、


人は何かの犠牲なしには、何も得る事はできない。生きるということもまた然りだ。私達は生きるために、他の命を食べる。それもまた犠牲と呼ぶのだろう。


「だから“いただきます”なのですか」


お膳を前にして、その人は静かに呟いた。


「自分の命を繋ぐために他の命をいただくわけですから」


なるほど、道理ですねと微笑むその人はまるで仏様のように綺麗で穏やかな表情をする。

それにしてもこの時代に“いただきます”と“ごちそうさまでした”の習慣がないとは驚きだった。それでは、と二人で手を合わせる。ああ、ひとつ忘れていた。


「このお膳を作って下さった方々に対しての感謝も込めて」

「……まこと、良き事ですね」








いただきます。

(たくさんの命に、たくさんのありがとうを)



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