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4.2歳の成長報告

2歳になった。

簡単な単語を喋ることができ、二本足で立つことができるように成長したのだ。


文字は未だに未習得だが、前世の語彙力と合わせて会話能力の方は同年の子供より早く成長しているらしい。

母が嬉しそうに話しているのを聞いた。


未だに保有魂はゼロのままだが、いくつか判明したこともある。


まず無銘の霊刀のスペックについて。


これは実際に出してみて分かったことだが、この刀はアンデッド以外に対して無力らしい。

正確には依代となる刀を用意し、それに霊刀を顕現させれば普通の刀としても使えるようになるのだが、霊刀が満足するだけの上等な日本刀がなければ実現不可能だ。


父親の持つバスタードソードを見て、日本刀の入手難易度が高そうなことは想像がつく。

ただ不可能と決まっていないことは救いだ。

この世界には山人族という、いわゆるドワーフがいるらしい。

彼らの鍛冶技術ならば、日本刀を打てるかもしれない。


……まあ魔族の俺に打ってくれるならの話だが。


人類と魔族の溝がどの程度の深さなのかは不明だ。

しかし集落を見る限り人類は見当たらず、魔族ばかりだったので溝は深そうだ。


そう、俺は家の外に出たことがある。

もちろん母親同伴でだが。


そこで見て分かったことだが、魔族と一言で括るのは乱暴なほど、多種多様の種族が存在した。

両親からして種族が異なるカップルだ。

外で見たのは鬼やら直立して歩く豚やら顔色の悪い人間のような奴とか、とにかく身体的特徴がバラバラで、統一感がない。


ちなみに父親の種族は人狼族、母親の種族は夜魔族だと分かった。

俺は人狼族のハーフで、成長したら夜魔族の能力も少しだけ使えるようになるらしい。


夜魔族ってのはつまりサキュバスやインキュバスのことだから、第二次性徴期あたりにならないと能力を発揮することはできないのは当然だろう。


さて魂の入手が当面は無理そうなので、せめて勉強の方は進めておきたい。

読み書きを習って、できれば魔法を習得したいのだが。


母親の説得には苦労している。

なんとかして普通の子供より早熟で賢いところをアピールして、勉強に繋げることが今の目標だ。


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