30/135
30.おいおい雑魚しかいねえのか雑魚しか
短くてすみません。区切りのあるところで切り取って予約投稿しているものですから、とても短い1話になってしまいました。
林の中で、待望の魔物に遭遇した。
甲虫型で、レベルは5というゴミのような弱さだ。
物足りないリーチを〈疾風刃〉で補い、久々に剣を振って倒した。
魔石を取り出したが、果たしてこんな雑魚の魔石が幾らで換金されるやら。
……もっと大物と遭遇したいものだ。
しかし魔物が少ない。
どうやら人類は魔物の駆逐に相当な労力を注いでいるようだ。
注意してみれば、魔物がいた形跡と、人類や鉄の残り香がそこかしこにある。
ひとまず小さいながらも魔石は手に入った。
甲虫は可食部位が少なくて腹の足しにはならなかったが、空腹しのぎにはなったので良しとする。
そして再び走り続けた俺は、遂に街と呼べる大きさの人類の集落に辿り着いたのだった。




