125.最後の封印へ
俺たちがダンジョンに戻ると、セクレタリが衛星神殿をダンジョンに移設し終えていた。
「イズキ様、仕事は既に終わっております。最後の封印の在り処の割り出しの準備も整ってございますよ」
「お、ありがとうセクレタリ」
デキる部下をもつと楽ができて素晴らしい。
アルフレートとエレオノールは拠点がダンジョンであることにガッカリしたようだが、好きに整えられると聞いて勝手に巣を作り始めた。
ランドルフと同様、快適な寝床があればいいらしい。
「それじゃ俺は最後の封印の在り処に行くが……」
「オレも当然、ついていくぜ。イズキの相棒だからな」
「私もイズキ様の属神として同行いたしますわ」
ランドルフとセクレタリは一緒に来るのは分かっていたことだ。
「俺も一緒に行っていいかい? ガイアヴルム様を封印した侵略神ヴィータボロスと最後の戦いなんだろう?」
「そうね、私も侵略神の最後の1柱なら、手伝わせてほしいわね」
アルフレートとエレオノールも一緒に来る、か。
2竜にとっては、昇神の条件を楽して満たせる戦いになりそうだがそれでいいのだろうか。
……まあ俺が気にすることじゃないか。
この世界で後継者となる神を育てていたのは邪神だ。
俺の転生に際して加護をくれたことについては感謝しているので、邪神の封印を解くくらいはしてやってもいいと思っている。
しかしそれ以外については知らない。
それにヴィータボロスと戦いになるかは分からない。
俺の側にヴィータボロスを倒す理由はないから、封印を放棄するなら見逃してやっても良いと思っている。
復活した邪神がヴィータボロスを追うかもしれないが、それはそれで仕方のないことだが、俺には関係のないことでもある。
結局、セクレタリも一緒に来ることになったから、俺、セクレタリ、3竜で最後の封印のある場所に行くことになった。