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114/135

114.マジかよ無責任すぎねえかお前

「な、なぜ……?」


「自由を得たからな。妾はお前と袂を分かつことにした」


言われて気づいた。

俺の中から『自由』の形質が失われている。


「妾は『歪み』を斬るためにこの世界に渡ったのだ。お前が神と戦うために、ではない。道が違えたのは、その竜を倒した辺りからか。妾はこの機会を待っていた」


「待て、俺が神々と戦う先には、アンデッドを生み出したヴィータボロスとの戦いもあるんだぞ。こんなところで離脱するのは――」


「それは邪神の望みであろう。妾には関係のないことよ」


しまった、確かにそうだったかもしれない。

どうやら霊刀自身は『歪み』を生み出した張本人に拘りはないらしい。


「邪神の封印は神殿の奥にありそうだぞ。八神泉樹、世話になった。礼を言う。だがここから妾たちの道は違える。もう元には戻らぬ。妾は『自由』を得たのだからな」


「まて!」


「〈断神剣〉は妾には不要だから、それは残しておいてやろう」


言いたいことだけ言って、着物姿の少女――無銘の霊刀は消えた。

俺の中からも完全に消えた。

恐らく『自由』の形質を使った転移だろう。

今頃は地上でアンデッド狩りを始めているはずだ。


……なんてこった、ここにきて戦力ダウンかよ。


テンションだだ下がりだ。

そもそもこの世界に俺が生まれ落ちた理由こそ、奴のせいじゃないか。


その俺を放ったらかしにしていくとは何事だ。


ランドルフはあっけにとられた様子で、「あれが霊刀か、めんこい奴だったな」とよく分からない感想を述べた。



神殿の中には何もなかった。

邪神の封印は確かにあったが、他の封印と繋がっていてひとつだけ壊すということは不可能なようだったので、手が出せなかった。


だがこのことは、ヴィータボロスのもつ封印と繋がっているということでもある。

貴重な手がかりだったので、封印ごと衛星神殿をダンジョンの一角に移設することにした。


「これでヴィータボロスに辿り着ける糸口を得た、んだが……」


「どうした、嬉しくないのか」


「もとはと言えば俺が望んだことじゃないんだよな。霊刀がアンデッドを斬る延長線上にヴィータボロス討伐も入っているのだと、邪神が俺に勘違いさせたんだ」


故に俺の中にはもう、ヴィータボロスを倒す理由そのものがなくなりつつあった。


霊刀はいない。

邪神を復活させてやる義理はない。

アンデッドに恨みもないし、……いや待て。


そういえば父ジャンたちが即座にアンデッド化した例外、あれはどう考えてもヴィータボロスが関与していたはずだ。

原初の法に照らしても、あの現象は奇妙だった。


……それともあの近くにヴィータボロスの神気があったのか?


それは都合が良すぎる思いつきだが、念の為にヒュドラの現れた周辺を調べておく必要があるかもしれない。


とにもかくにも、霊刀の離脱という事件が俺のやる気をかなり削いでいた。


├邪神の加護

├魂の改竄者

├風の神格者

│└〈風神弓〉

├炎の支配者

├迷宮の管理者

├【契約:ランドルフ】

├【纏気】─【竜気纏衣】

├【魂獲得量増量Lv10】

│└【魂喰いLv5】─〈魂砕き〉

├【魔力喰いLv5】─〈魔力砕き〉

├【威圧Lv5】

└〈マスキング/常時化〉

肉体

├筋力

│└【怪力Lv5】

├器用

│├【投擲Lv6】

││└〈扇投げ〉

│├【鍵開けLv5】

│├【鍛冶Lv5】

│└【作刀Lv5】

├敏捷

│├【縮地】

│├【無音歩行】

│├【軽業Lv5】

│├【姿勢制御Lv5】

│├【高速機動Lv5】

│└【無重力移動Lv5】

├感知

│└【隠密Lv5】

├生命力

│├【高速再生】

│└【毒無効】

├【刀Lv6】

│├〈疾風迅雷〉

│├〈神気一閃〉

│└〈断神剣〉

├【格闘Lv6】

│├〈鉄身〉

│├〈鉄拳〉

│├〈呼吸〉

│├〈練気〉

│└〈瞑想〉

├【神爪】

│├〈闇裂き〉

│├〈雷閃〉

│└〈赤竜炎舞〉

├【神牙】

├【完全竜化】

│└【闇の吐息Lv10】

└【人化】

精神

├理性

│└【並列思考Lv5】

│ ├【並列思考-1(警戒)】

│ │├肉体(感知)

│ ││├【聴覚Lv3】

│ ││├【嗅覚Lv3】

│ ││├【夜目Lv3】

│ ││├【聞き耳Lv5】

│ ││├【気配察知Lv5】

│ ││└【神気察知】

│ │└精神(第六感)

│ │ └【霊感Lv3】

│ ├【並列思考-2(解析)】

│ │├肉体(感知)

│ ││└【竜眼】

│ │├精神(理性)

│ ││└【鑑定】

│ │└精神(第六感)

│ │ └【霊視Lv5】─【魂視Lv5】

│ └【並列思考-3(魔術)】

│  ├肉体

│  │└【竜舌】

│  ├肉体(感知)

│  │└【望遠Lv5】

│  ├精神(理性)

│  │├【高速演算Lv5】

│  │├〈オート・ルーター〉

│  │├〈インファナル・ハーヴェスト〉

│  │├〈アブソリュート・ゼロ〉

│  │├〈ヴォルカニック・テンペスト〉

│  │└〈クリエイト・ナイトフォレスト〉

│  ├精神(魔力)

│  └精神(魔術)

├感情

│├【精神異常無効】

│└【月の瞳】

├記憶

│└【建築Lv3】

├第六感

│├【直感Lv5】

││├【未来視】

││└【過去視】

│└【空間座標認識】

├魔力

│├【魔力の極意】

│├【睡眠適性Lv5】

│├【砂の申し子】

│├【氷の申し子】

│├【雷の申し子】

│├【空間跳躍者】

│├【夢魔Lv5】─【夜の魔王】

│└【森の魔王】─〈群狼〉

├錬金術

│├〈抽出〉

│├〈変形〉

│├〈接合〉

│├〈融合〉

│├〈分離〉

│├〈付与〉

│├〈神気物質化〉

│└【レシピ】

│ ├『百我』

│ ├『百我-改』

│ ├『鉤短剣』

│ ├『鉤短剣』+〈付与:〈コールド・アンカー〉〉

│ └『鉤短剣』+〈付与:〈パラライズ・ナーヴ〉〉

└魔術

 ├〈マナ・ボルト〉

 ├〈マジック・アロー/3WAY〉

 ├〈マナ・ジャベリン/長射程化〉─【投槍Lv3】

 ├〈クリエイト・ポーション〉

 ├〈クリエイト・アンチドーテ〉

 ├〈マナ・ヴェール〉

 ├〈マナ・ハンド〉

 ├〈マテリアル・プロテクション〉

 ├〈ブースト・ストライド〉

 ├〈ブースト・ストレングス〉

 ├〈ダーク〉

 ├〈マインド・リンク/相互〉

 ├〈マナ・ドレイン〉

 ├〈スリープ〉

 ├〈スリープ・フィールド〉

 ├〈ポイズン・スプラッシュ〉

 ├〈ポイズン・クラウド〉

 ├〈ペリッシュ〉

 ├〈ギアス〉

 ├〈ウォーター〉

 ├〈ヒーリング・ウォーター〉

 ├〈ピュリフィケーション〉

 ├〈グルー・リキッド/速乾〉

 ├〈ライト〉

 ├〈ヒーリング・ライト〉

 ├〈キュア・ポイズン〉

 ├〈フラッシュ〉

 ├〈イリュージョン〉

 ├〈ホーリー・ヴェール〉

 ├〈インビジブル〉

 ├〈セメント・ジェイル/速乾〉

 ├〈フリーズ・バインド〉

 ├〈コールド・アンカー〉

 ├〈マグネティック・アトラクト〉

 ├〈マグネティック・ブロウ〉

 ├〈パラライズ・ナーヴ〉

 ├〈アポート〉

 ├〈ストレージ〉

 ├〈テレポート〉

 ├〈ショート・ジャンプ〉

 ├〈ディメンション・ゲート〉

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― 新着の感想 ―
[一言] いやぁ、大っ嫌いだったから分離して清々するけど、神に成った主人公を相手にアンデット特攻の妖刀如きが『自由』を手にしたからって自在に能力を奪ったり分離実体化したり瞬間移動で姿を眩ませたりで、何…
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