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スキルツリーをぶっ壊すチートな邪神の御子さまは、いずれ最強になられるお方です。  作者: イ尹口欠
青年時代は神々と踊る

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109/135

109.こそこそ行ってきます

翌日、現実にコルニとミレーヌそれぞれに「ふたりとも俺の嫁」宣言をした俺は、感激するふたりをよそにクーラと話し合いの場を設けていた。

ネルソンも同席していたが、〈ギアス〉をかけてある以上は気にしないことにする。


抜け道を探そうと思えば何かあるのかもしれないが、今更だ。


数日以内に風神を殺す。


風神エアバーンが死ねば俺の存在に他の6大神も気づくから、後々にネルソンが何をしようが大差はない。

ただ風神を確実に殺すためには、先手を打つ必要がある。

そのために俺の存在は、襲撃の瞬間まで知られるわけにはいかないというだけなのだ。


「それでイズキ。コルニとミレーヌを嫁にもらうんだって?」


「ああ。神との戦いで死ぬかも知れないのに何をやっているのか自分でも分からないが、多分、理屈じゃないんだろうな……」


「なんだか他人事みたいな言い方だね……大丈夫なのかい」


「それは嫁のことか、それとも神との戦いのことか?」


「どっちも、かなあ。僕には神を倒すなんて想像もつかないけど、イズキならできるのだろう。でもきっと厳しい戦いになるんだろう? コルニやミレーヌが4年も待ったうえに、イズキが帰ってこないなんてことになったらと思うと、胃がキリキリするね」


「その場合、面倒を抱え込むのはクーラだもんな。まあ大丈夫だよ。少なくとも最初の1柱は確実に殺すつもりで挑むし、その後は……各個撃破なんてさせてくれないだろうけど、殺した神の力を奪って強くなって、まとめて倒すことになるのかな」


「イズキがどこまで高みに登るのか楽しみだよ」


「ただクーラ。俺が神を殺したら、お前やコルニとミレーヌにちょっかい出そうとする神が出てくるとも限らない。そうなった時のために予め必要な措置はとっておくけど……」


「それ、僕が聞かなきゃならない話かなあ?」


「まあそういう備えがある、ということくらいは知っておいてくれよ。何かあっても、俺の助けがあるってことくらいは」


「そうだね。それは安心だ」


「でだ。1柱を殺された6大神がどう出るか正直なところ分からない。人類と魔族の全面戦争になるかもしれないし、神自ら地上に降りてくるかもしれない」


「嫌な話を聞かせてくれるね」


「領主なんだから、そういうことがあったときにどう動くか、事前にある程度の心づもりはしておきたいかと思って聞いてもらっているんだが」


「その気遣いはありがたいんだけど、正直なところそんな状況になったら僕にできることなんてないと思うよ」


「そうか? クーラならそれなりに対応できると思うが」


「買いかぶりすぎじゃないかな」


そうでもないと思うんだけどなあ。

多分、風神が殺されたら6大神は神殿に神託を下すだろう。

内容は、魔族を排斥せよ、とかクーラたちを名指しで魔族であることを暴露する、とかだろう。


そうなったときに俺も力添えするにはするが、どこまで守りきれるかは未知数だ。

神というのは底が知れない。

自分やレッドドラゴン・ランドルフは亜神という位置づけに過ぎないから、真に神である連中がどこまでできるのかは分からない。


「まあそんなわけだから、俺は今から行くよ」


「え、もう? コルニやミレーヌには……」


「ズルズルと引き伸ばすわけにはいかないし、今のふたりに捕まるとナニされて時間を食うか分からない」


「あはは……ふたりには聞かせられないね」


「今はテンション上がりまくってるからな、あのふたり。クールダウンさせた方が……いや黙って出ていったら怒り狂う可能性の方が高そうだが、それにしたってその方がマシなくらい、急いだ方がいい」


「うん、イズキがしたいようにするといいよ。ただし、ふたりの怒りもちゃんと受け止めるんだよ? 多少のとばっちりは目をつぶるから」


「すまんな、忙しいところ。…………じゃあ、行ってくるよ」


「ああ、見送りを――」


「いや、必要ないよ。〈テレポート〉」


俺はその場からダンジョンに転移した。


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