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スキルツリーをぶっ壊すチートな邪神の御子さまは、いずれ最強になられるお方です。  作者: イ尹口欠
少年時代は自由にやるんでお構いなく

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103/135

103.惑星から追放ってそんなのアリかよ!?

レッドドラゴン・ランドルフは口をパクパクと開閉した後、呻いた。


「――お、オレの負け、だな」


首からはおびただしい血が冷えた溶岩の上に流れ、瀕死に見える。

しかしそのような状態でも、再生能力で声を発するまでに回復したし、トドメを刺さない限りは死にそうもない。


神経を麻痺させる〈パラライズ・ナーヴ〉は効いたようで、身体の動きを阻害して〈コールド・アンカー〉を力づくで外すことを防いでいた。

とはいえこれも時間が経てば回復されてしまう。


俺はランドルフに近づき、その身に手を当てた。


熱い。


あれだけ〈アブソリュート・ゼロ〉を撃ったというのに、この竜の血潮は熱かった。


「もっていけ、よ。竜の、形質を――」


「ああ。もらっていくよ」


俺はランドルフから【竜牙】スキルを取り出し、自身の魂を具現化した刃に宿らせる。


「なにを、して、る?」


「いま俺自身が竜の形質を得るわけにはいかないんだよ」


「なぜ、だ?」


「この階層は、竜を封印する階層だからだ。俺が竜となれば、俺はここから出ていくことができなくなる」


「何だと」


【霊視】による最下層の封印の解析結果だ。

ここで俺が竜の形質を完全に取り込めば、うっかり封印されてしまうのだ。


……もしかしたら6大神はそれを狙っていたのかもしれないがな。


俺が魂の操作を得意としていることを知っていたのか、知らないのか。

それも分からないから6大神の思惑は分からない。


しかし俺は風神の課した試練に勝った。

竜をこの手で倒した。


一陣の風が吹く。


神の気配を感じ取り、俺は背後を振り向いた。


そこには白い服を着た普通の少年が浮いていた。

いや、神気を纏っているから普通ではないのか。


……しかし大した力はなさそうだな。


本体ではなく、分体を派遣したのだろう。


「まさかこの短期間に竜化もせずに竜を倒し、竜にもならないなんて。お前、ほんとにおかしいよ」


「それは褒めているのか、風神エアバーン」


「困惑している。賞賛くらいはしてやってもいいが、嬉しくはない結果だ」


6大神にとっては不都合な結末だろう。

俺はこれから地上に戻る。


竜を倒した魔族が、だ。

地上への影響力は計り知れないものがあるだろう。


「ともかく試練はこれで終わりでいいな?」


「ああ。試練はもういい。だから、今からお前らを始末することにした」


「……できるつもりか? やるなら本人が来ないと勝負にもならないぞ」


「いや、確かにここには分体を派遣はしたけどさ。別に僕らは手を抜いてお前らをどうにかできるとは思ってないから」


どういう意味だ、と言葉にする前に異変を察知した。


同時に6大神がやろうとしていることも、理解する。


「迷宮を空間的に追放する気か!」


「良く気づいたな。まあでも遅かったけど。僕らの準備は終わったから」


言うやいなや、地震にも似た揺れを感じる。

空間の振動だ。


ランドルフは瀕死で動けない。

俺がなんとかするしかないが、


……俺の空間魔術でなんとかなるか!?


考えを巡らせるが、時間のない中ではそれもまとまらない。

【並列思考】を動員して対策を考えるが、……駄目だ、間に合わない。


「それじゃあ、さようなら。もう二度と会うことはないだろうけど、元気でやりなよ。お前らならそうすぐに死んだりしないだろうけど。誰もいない、何もない、遠い遠い宇宙の果てで、朽ちて死ね」


「〈神気一閃〉!」


俺は風神の分体を斬り捨てると、ランドルフに向き直る。


「おい、この状況はマズい。悪いが知恵を貸せ。どうすればいい」


「く。死に体のオレに、頼るのかよ」


「奴ら6大神が今までお前をこんな目に合わせなかったのは、その気になればこの状況をどうにかできたからだろう!? 俺がお前を瀕死に追いやったから、奴らは強硬手段に出られたんだ」


「そう、だな。確かに、その通りだ」


「なら――」


「もう遅い。迷宮は、オレたちの惑星から遠く離れた場所に移動した後だ」


「何!?」



俺たちは世界から追放された。


これにて少年時代は終了。次回からは青年時代です。

ストックがないので、次回の更新時期は未定です。


また新作『異世界デバッガのベリーイージー冒険譚』を今日から平日毎日更新していきます。

よろしければこちらもどうぞ。


├無銘の霊刀

│├【刀Lv5】

│├【不死者特攻Lv10】

│└〈断神剣〉

├邪神の加護

├魂の改竄者

├風の支配者

├【纏気】

├【魂獲得量増量Lv10】

│└【魂喰いLv5】─〈魂砕き〉

├【魔力喰いLv5】

├【威圧Lv5】

└〈マスキング/常時化〉

肉体

├筋力

│└【怪力Lv5】

├器用

│├【投擲Lv6】

││└〈扇投げ〉

│├【鍵開けLv5】

│├【鍛冶Lv5】

│└【作刀Lv5】

├敏捷

│├【縮地】

│├【無音歩行】

│├【軽業Lv5】

│├【姿勢制御Lv5】

│└【高速機動Lv5】

├感知

│└【空間把握Lv5】

├生命力

│├【高速再生】

│└【毒無効】

├【刀Lv6】

│├〈疾風迅雷〉

│└〈神気一閃〉

├【格闘Lv6】

│├〈鉄身〉

│├〈鉄拳〉

│├〈呼吸〉

│├〈練気〉

│└〈瞑想〉

├【神爪】

│├〈闇裂き〉

│└〈雷閃〉

├【神牙】

├【隠密Lv5】

├【完全獣化】

├【人化】

└〈イリュージョン/変装・怪盗ウルフ〉

精神

├理性

│└【並列思考Lv5】

│ ├【並列思考-1(警戒)】

│ │├肉体(感知)

│ ││├【聴覚Lv3】

│ ││├【嗅覚Lv3】

│ ││├【夜目Lv3】

│ ││├【聞き耳Lv5】

│ ││└【気配察知Lv5】

│ │└精神(第六感)

│ │ └【霊感Lv3】

│ ├【並列思考-2(解析)】

│ │├精神(理性)

│ ││└【鑑定】

│ │└精神(第六感)

│ │ └【霊視Lv5】─【魂視Lv5】

│ └【並列思考-3(魔術)】

│  ├肉体(感知)

│  │└【望遠Lv5】

│  ├精神(理性)

│  │├【高速演算Lv5】

│  │├〈オート・ルーター〉

│  │├〈インファナル・ハーヴェスト〉

│  │└〈アブソリュート・ゼロ〉

│  ├精神(魔力)

│  └精神(魔術)

├感情

│├【精神異常無効】

│└【月の瞳】

├記憶

│└【建築Lv3】

├第六感

│└【直感Lv5】

│ ├【未来視】

│ └【過去視】

├魔力

│├【魔力の極意】

│├【睡眠適性Lv5】

│├【砂の申し子】

│├【氷の申し子】

│├【雷の申し子】

│├【夢魔Lv5】─【夜の魔王】

│└【森の魔王】

├錬金術

│├〈抽出〉

│├〈変形〉

│├〈接合〉

│├〈融合〉

│├〈分離〉

│├〈付与〉

│└【レシピ】

│ ├『百我』

│ ├『鉤短剣』

│ ├『鉤短剣』+〈付与:〈コールド・アンカー〉〉

│ └『鉤短剣』+〈付与:〈パラライズ・ナーヴ〉〉

└魔術

 ├〈マナ・ボルト〉

 ├〈マジック・アロー/3WAY〉

 ├〈マナ・ジャベリン/長射程化〉─【投槍Lv3】

 ├〈クリエイト・ポーション〉

 ├〈クリエイト・アンチドーテ〉

 ├〈マナ・ヴェール〉

 ├〈マナ・ハンド〉

 ├〈マテリアル・プロテクション〉

 ├〈ブースト・ストライド〉

 ├〈ブースト・ストレングス〉

 ├〈ダーク〉

 ├〈マインド・リンク/相互〉

 ├〈マナ・ドレイン〉

 ├〈スリープ〉

 ├〈スリープ・フィールド〉

 ├〈ポイズン・スプラッシュ〉

 ├〈ポイズン・クラウド〉

 ├〈ペリッシュ〉

 ├〈ギアス〉

 ├〈ウォーター〉

 ├〈ヒーリング・ウォーター〉

 ├〈ピュリフィケーション〉

 ├〈グルー・リキッド/速乾〉

 ├〈ファイア〉

 ├〈ファイア・ボルト〉

 ├〈ファイア・ウェポン〉

 ├〈ファイア・ジャベリン/長射程化〉─【投槍Lv3】

 ├〈ファイア・ストーム/広範囲化〉

 ├〈ライト〉

 ├〈ヒーリング・ライト〉

 ├〈キュア・ポイズン〉

 ├〈フラッシュ〉

 ├〈イリュージョン〉

 ├〈ホーリー・ヴェール〉

 ├〈インビジブル〉

 ├〈セメント・ジェイル/速乾〉

 ├〈フリーズ・バインド〉

 ├〈コールド・アンカー〉

 ├〈マグネティック・アトラクト〉

 ├〈マグネティック・ブロウ〉

 ├〈パラライズ・ナーヴ〉

 ├〈アポート〉

 ├〈ストレージ〉

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