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10.スキルめっちゃ増えてるじゃん

7歳になって半年が過ぎた。


2~3日に1回は狩りに連れて行ってもらえるようになってから、魂を【魂獲得量増加】に注ぎ込んでレベル10まで上昇させた。

どうも最大レベルは10だったようで、それ以上はスキルレベルを上げることができなくなったのだ。

魂の獲得量はスキルなしのときと比べて、多分2倍くらいである。

これでレベルアップをしながらスキルを習得できるようになった。


さて邪神の加護の樹形図には他にも様々な変化があった。

条件は不明だが、まず【魂獲得量増加】の先に【魂喰い】が現れた。

てっきりこれも魂の獲得量が増えるスキルだと思って取得したのだが、残念ながらそういうスキルではなかった。


効果は魂を消費して生命力と魔力を回復する、というものである。

魂はレベルアップやスキル取得に必要な重要リソースなので、それを回復に回すのはよほど切羽詰ったときになるだろう。

出番が来ないことを祈るしかない。

というかそんな使うかどうかも分からないスキルを取得してしまったのは、魂の無駄遣いとしか言いようがない。


さて精神の樹形図にも変化があった。

第六感には【霊感】しかなかったのだが、【直感】【霊視】が増えていたのである。

やはり出現条件は不明だが、【直感】は間違いなくアタリだろう。

迷わず取得した。

【霊視】については迷ったが、アンデッドから不可視の攻撃をされたときに対応するために必要になるだろうと考え、一応取得することにした。


【直感】の効果は名前通り、勘が良くなるというものだ。

効果は不安定ながら使い所はいくらでもある。

取得して損はないはずだ。

【霊視】はこれまで視えなかったゴーストが視えるようになった。

苦悶の表情を浮かべた人の顔が張り付いた不定形のエネルギー体なのだが、正直なところ視えないほうが良かった気がする。

将来、何らかの役に立つときが来るかも知れないが。


とはいえ【霊視】取得が無駄だったかというとそうでもなく、【霊視】取得後に樹形図に【魂視】が出現したのだ。

【霊視】から伸びている先に出現したので、恐らく【霊視】の取得が条件だったのだろう。

効果はやはり取得するまで不明だが、なんとなく取得した方がいい気がしたので取得した。

この判断に【直感】が関わっているかどうかは不明だ。


さて【魂視】は魂が視えるようになるわけだが、結論からいえば他人のステータスが読み取れるようになった。

魂には名前、年齢、性別、種族、レベルの情報が格納されているのは樹形図で知っていたから、よく考えれば取得前から効果は予測できても良かったかもしれない。

ただ現状では相手のレベルしか読み取ることが出来ない。


とはいえこれは便利だ。

スキルレベルを上げていけばスキルなども視えるようになると思われるので、優先的にレベルを上げていきたい。

ただ現状では【魂獲得量増加】を最優先にして次に自身のレベルアップに魂を消費していたので、【魂視】はまだレベル1のままだが。


さて無銘の霊刀を振るいまくっていたためか、自前で【刀Lv1】を習得してしまった。

無銘の霊刀を使う際には【刀Lv5】があるので完全に用無しスキルだが、自前の【刀】は成長の余地がある。

霊刀に付随するスキルは魂を消費して成長させることができないため、自前の【刀】のレベルを6以上にすることができれば、十分に意味がある。

もっとも、そのような大量の魂を用意できればの話だが。


実はスキルごとに魂の消費量は異なる。

【魂獲得量増加】はかなり少ない魂でレベル10まで上昇させることができた。

反面、【剣】や【格闘】などの武器を扱うスキルのレベル上昇に必要な魂の量は桁がふたつみっつ違う。

また自身のレベルも上昇につれて必要な魂量が指数関数的に上昇している。

【霊視】や【魂視】も少ない部類なので、直接戦闘に関わるスキルだけが莫大な魂量を必要としているのだろう。


未だに戦闘スタイルを定めきっていないから、この辺りは後回しでも構わない。

実戦経験は狩りで積むことができる。

むしろ戦闘に関わらない便利系スキルを今のうちに取得しておいた方がいいだろう。


最後に樹形図に現れた最も重要な変化がある。

肉体から【獣化】と【人化】が生えたことだ。


効果はなんとなく想像できるが、父ジャンが【獣化】や【人化】をしているところを見たことはない。

恐らく人狼族のスキルだと思うのだが……。


取得する前に、これらのスキルが魔族にとってどのような位置にあるのか、調べておいた方がいいだろう。

特に【人化】で人類に化けられるなら、人類の街に行くことができる。

山人族に日本刀を打ってもらうという目標のひとつが叶うかもしれないのだ。


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