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プロローグ&一話

プロローグ


純白の世界。

灰色の世界。

漆黒の世界。

我は、願いましょうこの三世界の存続を――。


一話〜この世と異世の狭間〜


此処は何処だ?

俺は何処にいる?

本当に何処なんだ―――?

俺は、暗い闇の中にいた。何も聞こえない。何も見えない。

唯一、見えるのは自分の身体。自分の姿。

俺は、家で普通に寝ていただけだったのに。

俺の両手首には金属で造られた、大きな刃のようなものが突き刺さっていた。

痛くない、何の痛みも感じない。その先のほうには深紅の紐がくくりつけられている。

首は頚動脈を鋭利な刃物で切りつけたような大きな切り傷がついていた。

それも、左右両方とも。

そして、一番、誰が見ても「死んでるよ」と言われるくらい痛々しくそして気持ち悪い。

心臓を一突きした大きな大きな金属質の刃のようなもの。

それは、俺の血で深紅に染まっていた。

俺は怖くなった、逃げ出したくなった、こんな事になったのは誰のせいでもない。

きっと夢なんだ。夢だ、ゆめ……だ―――。

俺が気を失いかけたその時、声が聞こえた。綺麗な、色に例えれば真っ白な、綺麗な声。

「ねえ、起きて。眠っては駄目。戻れなくなるわ。」

少女だった、真っ黒なワンピースに真っ黒なローブを身に着けた、銀髪の少女だった。

年は、俺と同じくらい、長く綺麗な髪が印象的な少女。その少女の隣には、こちらもまた真っ黒なスーツを着た、若い長身の男が立っていた。少女は、俺のほうを見つめている。

俺はなにか答えないと、と思い口を開いた。

「き…みは、だ…れ?」

少女は、一瞬優しい顔になるとこういった。

「私は、髪結い。貴方の居た《この世》と異なる世界から来た者。」

彼女は、自分のことを【髪結い】といった。何のことだかわからない。異なる世界って何のことだろう。俺は、このまま眠ってしまうはずだったのに、さっきの感覚はどこかへ消えてしまったんだろうか。そして、また彼女は、話し始めた。

「ねぇ?私の、***にならない?また、生きてみたいでしょう?《この世》で。」

彼女が、なんと言ったのかうまく聞き取れなかった。俺は、無意識のうちに首を縦に振っていたらしい。彼女は、一言「解かったわ。」といって姿を消した。

そして、俺は気を失った――。

この作品は結構お気に入りです^^

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