表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/85

第69話 見られたくない姿

翌朝――


「朝ですよー♪お着替えしましょう♪」

「うぅ……もうちょい寝かせて……」

「だめでーす♪」


いつも通り容赦なくエリスに起こされる。

布団も引き剥がされてしまった。


「うぅ……」

「ほら、バンザイしてください♪」

「ん……」


そして、いつも通り着替えさせられる俺。

すると――


「うわぁ……あんた着替えも自分でできないの?」

「えっ!?」


いきなりエリス以外の声がしてビクッと反応してしまう。

声のするほうを見ると、なぜか部屋にオフィーリアとミーナがいた。


「まあまあオフィーリアちゃん……誰だって苦手なことはあるし……」

「ちょっ!?なんでお前たちが部屋にいるんだ!?」

「お前って……あんたそんな口悪かったっけ?」


いきなりの出来事に思わず素の口調が出てしまった!


「こ、こほん。なんでもないですわ。そもそもあなたたち、なんでわたくしの部屋にいますの?」


一旦自分を落ち着かせ、率直な疑問を投げかける。


「エリスちゃんが入っていいって……」

「セレスティアのかわいらしい姿が見られるとかなんとか」


元凶はエリスかよ!

終わった……

こんな姿を見られるなんてもう終わりだ!

俺は恥とエリスへの怒りで顔が赤くなる。


「エ〜リ〜ス〜???」


俺が詰め寄ると「まあまあ」と言いながらニコニコしているエリス。


「そんなことよりセレスティアさん、大事な用事があるみたいですよ?お二人からお話を伺ってみては?」

「そんなことって!こっちはとんでもない恥をかいたんですのよ!?」

「いつまで怒ってんのよ。早く着替えてくれない?こっちはずっと待ってるんだけど」

「セレスティアちゃん、このことは誰にも言わないからさ!ね?落ち着いて?」

「うぅ……」


ミーナが慰めてくれる。

俺は泣きそうになりながらも、ミーナたちを待たせるわけにはいかないので素直にエリスに着替えを手伝ってもらう。


「はい、今日も素敵ですよ♪セレスティアさん♪」

「うぅ……」

「あんたさぁ、今度はいつまで泣いてるつもりなのよ。みっともないわね」


オフィーリアが呆れたように腕を組み、鼻で笑う。


「なっ!?こんな姿見られて正気でいられるほうがおかしいでしょう!?ぶっ飛ばしますわよ!?」


こいつ、俺の気持ちも知らないで!

俺はついカッとなり、魔法を撃とうと構える。

するとオフィーリアも迎え撃つ気満々で構えてきた。


「なに?やろうっての?いいわよ、かかってきなさいよ。私の闇魔法で返り討ちにしてやるわ!」

「ちょっとストップ!ストーップ!!いきなり喧嘩しないでよ!?こんなところで二人が魔法の撃ち合いなんてしたら寮が吹っ飛んじゃうよ!?」


慌ててミーナが仲裁に入ってきた。


「セレスティアちゃん落ち着いて!オフィーリアちゃんも煽るようなこと言わないで!ていうかエリスちゃんはなんでずっと笑ってるの!?」

「あははっ♪すいませんつい♪セレスティアさんもオフィーリアさんも、まずは深呼吸です♪」

「すぅ〜はぁ〜。ふぅ、落ち着いてきましたわ。わたくしとしたことが取り乱しました」

「そうね、私もちょっと言い過ぎたわ」


深呼吸して落ち着き、オフィーリアも素直に謝罪してくれた。

そもそもエリスが悪いんだから、オフィーリアに八つ当たりしても仕方ないな。

突然のことの連続で取り乱してしまった。

反省しよう。

ミーナは誰にも言わないって言ってたし、オフィーリアだって正義感の強いやつではあるから言いふらしたりしないだろう。

とりあえずエリスは一発殴っておこう。


「ふんっ!」

「いてっ」

「今回はこれで許してさしあげますわ。ところで結局なんの用事ですの?朝早くからわたくしの部屋まで来るなんて」

「今日の実技は課外授業らしいのよ。師匠が伝えてほしいって。ほら、あんた昨日の放課後どっか行ってたんでしょ?ミーナが探しても見つからないって言ってたから」

「そういうことでしたのね」


師匠ってドロシー先生のことか。

確かに昨日は部活のフィールドワークで近くの森まで行ってたから、タイミングが合わなかったのか。

しかし、課外授業かぁ。

なにするんだろう?

なんか面白そうだし、とりあえず行ってみるか。


「面白そうじゃないですか♪行きましょうよ♪」


エリスも同じこと考えていたらしい。

彼女もワクワクしているようだ。


「はぁ?あんたも来るつもりなの?師匠はセレスティアしか呼んでなかったけど」

「別にいいじゃないですか♪ねぇ、ミーナさん?」

「えっ私!?私は別にいいけど判断するのは先生なんじゃ……?」


エリスのことだからどうせ何言ってもついてくるんだろうな。

相手にするだけ無駄だ。

ドロシー先生も多分、エリスの正体に気づいているからめんどくさくて呼ばなかっただけで、来られたら断れないんだろうなぁ。

かわいそうに。


「ミーナ、エリスの相手はしなくていいですわ。キリがありませんわよ。早く行きましょう。案内してくださる?」

「あっうん。じゃあ行こう!」

「はぁ……前から思ってたけどあんたなんなのよ……」

「ふふっ♪」


オフィーリアがエリスに怪訝そうな目を向けるが、エリスはまったく気にしていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ