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第60話 名推理

「めちゃくちゃ高速で移動してるときない?」

「……はぇ?」


いきなりの質問に素っ頓狂な声を出してしまう。


「高速移動っていうか〜、瞬間移動?みたいな」

「なんですの突然」

「ずっと気になってたんだよ〜。ほら前も突然消えたことあったでしょ〜?」


あー!

この前クレアを捕まえるために『時間停止オーバークロック』使ったときのことか!

あの時はミーナに申し訳ないことしたな。


「あの時もだし、時々セレスティアちゃんの魂が急に別の位置に移動してる時があるんだよなぁ〜。セレスティアちゃんの魂はわかりやすいからさ。感知しやすいんだよね〜。あれなんなんだろなぁ〜って思って」

「ほら、セレスティアさん教えてあげたらどうですか?」

「ていうかあの時エリスちゃんも消えたでしょ?いったいなんなの〜?」


エリスがニヤニヤしながら茶々を入れてきたが、俺が言い返すよりも先にミーナに追及されていた。

あの時こいつもついてきてたからな。

ミーナからしたら、いきなり二人が消えたら疑問に思わないはずがない。


「私も思った」


ん?誰だ今の?

隣から声がした気がするが……

まあいいか。

ミーナにはかわいそうなことしたし、普通に教えてあげたほうがいいよな。

まあ別に隠すようなことでもないしな。


「あれは――」

「セレスティアはきっと、時間を止めている」


なにっ!

さっきの声は気のせいじゃなかったのか!

しかも、俺の能力のことをバラしたぞ。

時間停止のことを知っているのはエリスだけのはず……

俺は声のした隣のほうを向くと――


「推理してみたんだけど、どう」


サフィアが座っていた。

お前かい。


「あなたでしたのね……なぜここに?」


いつの間にいたんだこのエルフ。

魔法で気配でも消していたのか?

でも気配を消す魔法は闇魔法のはず……


「うん。いまきた。セレスティア、授業終わりに私が話しかけると逃げるから。食堂で張ってた」

「探偵みたいなことしてますのね……」

「そんなことより!時間を止めているってどういうこと!?ていうかあなた誰!?」


ミーナが突っ込んできた。

この二人、初対面だったのか。


「サフィア。よろしく、光属性の人」

「えっ、私のこと知ってるの?嬉しいなー」

「すごく興味があったから」

「そこまで!?じゃあ友達になろ!私はミーナ!よろしくねー!」

「うん。よろしくミーナ」


おそらくサフィアが興味あるのはミーナではなく光属性だろうけど、ややこしいことになりそうだから黙っておこう……


「それで結局、セレスティアちゃんのあれはなんなの?」

「おそらく補助魔法の『高速移動クロックアップ』をとんでもない出力で使っている。その結果、時間を止めたかのように速く動ける」


すごい。

なぜわかったのか。

完全に当たっている。


「あっ……本で読んだことあります……『時間停止オーバークロック』という魔法がそんな感じの魔法だった気がします……」


リリィが控えめに発言する。

さすがリリィ。

魔法については詳しいな。


「その通りですわ。よくわかりましたわね」

「言ったでしょ。謎は解くって」

「にしても早すぎません?」


即日で謎を解くなよ。

サフィアも魔法に熱心なのは知っているが、そんなすぐにわかるものなのか?


「うん。今日思いついた。前の昼休みに、私の前から突然消えたことがある。さっきミーナが話してたのが聞こえたけど、私の体験と一致していた」


そういえばサフィアに実験台にされそうになったから、時間停止して逃げたんだったか。

我ながらしょーもないことに使っているな!

いや、実験台にされそうになったんだからしょーもなくないか!


「そして、昨日のオークジェネラルとの戦いを思い出した。急にオークジェネラルが、一瞬にして何回も殴られたかのような勢いで吹っとびそうになった。固定するのが大変だった」

「それはありがとうございます。おかげで肉を失わずに済みましたわ」


サフィアの強力な水魔法がなきゃ成立しなかった作戦だし、そこは感謝だな。


「うん。話を戻すと、あのオークジェネラルの挙動や、私やミーナの前から突然消えたこと。そして、ミーナが瞬間移動したかのように感じていること。これらを合わせて考えたら、時間を止めているとしか考えられない。これが私の推理」

「ほぇ〜、すごいねサフィアちゃん!そういうことだったんだ〜」

「私も……オークジェネラルとの戦いを見ていましたが……今の話には納得できます……!」


ミーナとリリィが感心している。

すごいな〜。

こんな少ない情報で謎を解いてしまうなんて。


「さすがですわサフィア!やはりあなた、普段はアレですけど、いざというときは頼りになる素敵な方ですわ!」

「普段はアレってなに」


サフィアは不服そうにしていた。


「まあいいではありませんか。せっかくですし、一緒に食事しましょう!サフィアはなにを頼みますの?」

「うん。もう頼んだ。当然肉」


早いな!

さすが、爆食エルフだ。

こういうところは俺と気が合うんだよなぁ。


「それより、まだ解けてない謎がある」

「えっ?セレスティアちゃんが消えた謎以外にもまだ謎があるの〜?」


ミーナがポカーンとしている。

まだ解けてない謎ってなんだろう?

俺にも心当たりがないぞ。


「ミーナの話の中で、もう一人消えた人物がいる」


あっ……

この場にはもう一人いた。

さっきからひと言も発していない人物が。


「エリス、キミは何者?」

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