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第5話 初めての授業

「あんたたち騒ぎすぎ、もう次の授業始まるんだけど?」

クレアが呆れながら言う。

次の授業?そうか、ここは学園だし授業もあるんだよな。


「次はなんの授業ですの?」

「実技魔法の授業ですよ!セレスティア様!」


あれ?なんかリリィテンション高くないか?まあいいか…

実技魔法の授業ってことは本物の魔法が見れるってことか?

楽しみだなぁ!


「ではセレスティア様、早く魔法演習場に行きましょう!」

「え、ええ……行きましょう」

「ちょっとリリィ!また勝手にお姉様を!」


また騒ぎ出すカノンをよそに、やけに積極的なリリィが俺の手を引いてその『魔法演習場』とやらに連れて行ってくれる。

そういえばこの学園のこと何も知らないな。なにがどこにあるのかもわからない。

あとで誰かに案内してもらおう。

リリィと2人きりになる口実にしてもいいかもな。


そしてやっと着いた。教室から結構距離あったな。


「ここが魔法演習場ですの……?広すぎますわ……」


目の前に広がっていたのは広大な芝生のフィールド。なんか人形のようなマトや巨大な岩みたいなのたくさんあるけどこれは魔法を当てる練習にでも使うのか?

まあなんにせよこれだけの広さがあれば魔法撃ち放題なんだろうなぁ。

そんな呑気なことを思っていると


「はい、みなさん集まりましたね。それではこれから実技魔法の授業を始めます」


と声が聞こえた。声の主を見ると穏やかそうな先生が立っていた。


「実技魔法担当のシェリル・アルノートと申します。よろしくお願いしますね。

みなさん、魔法実技の授業は初めてでしょうが緊張しなくても大丈夫ですよ?」


なるほど。実技はみんな初めてなのか。それなら安心だ。当然俺は魔法の使い方なんて知らないからな。アルノート先生も優しそうな人でよかったな。


「ちなみに魔法発動の基礎理論はですね! まず大気中に存在するマナを自身の魔力回路に取り込み循環させイメージを固定化し術式を構築し放出するわけですが重要なのは属性ごとの親和性と魔力変換効率でありまして――」


おいおいなんか語りだしたぞ!?

実技じゃないのか!?

俺は早く本物の魔法がみたいんだが!?

そうだ!リリィに聞くか。どんな魔法があるのか知りたいし。


「リリィ、わたくし基礎理論なんてどうでもいいですわ。どんな魔法があるのか知りたいのですが……」

「セレスティア様も魔法に興味がおありですか!!!!」

「えっ」

「魔法には属性魔法と補助魔法がありまして属性魔法には4大属性と呼ばれる火属性水属性風属性土属性のほかに特別な人のみが扱える光魔法と闇魔法があります!どの属性の魔法を使えるかはその人の生まれつきの才能なんですけど補助魔法は誰でも扱うことができ肉体強化や治癒など――」


この子も語りだした!?

どおりでさっきからずっとテンションが高かったわけだ。この子、魔法がめちゃくちゃ好きなんだろうな。

こういうところもかわいいな……

だがいくらなんでも情報量が多すぎる!


「リ、リリィ……落ち着きなさい……もうわかりましたから」

「あっ……うぅ……すみませんつい……」


悪いことしたかな。あんなにテンション高いリリィなんてそうそう見れないだろうに。

しかし、こういう一面もあるんだな。


「そこのふたり!話をちゃんと聞いているのですか!?」


やばっ先生に注意された。しかし今の俺は悪役令嬢。こんなことで屈しない!


「あらアルノート先生、あなたの話が退屈すぎて飽きてしまいましたわ。基礎理論など別の授業で学びましたわよ?はやく実践に移ってくださる?」

「そうです!これは実技の授業ですよね?」


カノンが加勢してくれた。「お姉様!言ってやりましたよ!」と言わんばかりの視線をこちらに送り、ニヤリと微笑んでいた。

意外と頼りになるな。こういうとき味方になってくれるのはありがたい。


「確かに……私としたことが……それでは改めて!早速実践に移りましょう!」


こうして実技魔法の授業は始まった。

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