Track1:歌ウ蟲ケラ
お金が欲しいと賽銭箱に手を合わせて盗んだ僧侶がいたんだけど。
呆気なく罰を受けてしまったように。
人は愚かで間抜けでなんと儚い。
母親は言った。父親も言った。
ウソはつくもんじゃないと。
嘘はつきません。幼心に決意を固めて。
今日も嘘を吐き続けて生きております。
恨まれても蔑まれても私は私の歌を歌うの。
神様、おぉ、仏様。
あなただけが私を許してくれる。
こんな卑怯者だからこそ誰よりも愛されていたいのに――
あぁ、夢、希望、目標で目が曇り夕日が沈んでゆく――
ランララランランラン、ランララランランラン……
信じてくれませんか。信じてみましょうよ。
しつこいセールスマンが今日もやってきたのかと。
溜息交じりに愚痴を零す祖母も。
娘を欺いてブツを懐に隠し入れている――
金、金、金と歳をとっていったら――
年齢よりも老けてみえるようになってしまった。
成績ばかり気にしているうちに――
頭の毛も少なくなってしまった。
恨まれても蔑まれても私は私の歌を歌うの。
神様、おぉ、仏様。
あなただけが私を許してくれる。
こんな愚か者だからこそ誰よりも愛されていたいのに――
あぁ、夢、希望、目標で目が曇り夕日が沈んでゆく――
ランララランランラン、ランララランランラン……