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〜2章: 勇者一行は忍びの森を駆け抜ける〜 3話:勇者は新メンバーを加入する

3話:勇者は新メンバーを加入する


カイ「リオー!どこなのー!…いない。リオ本当にどこに行っちゃったんだろう…」

リオと離ればなれになってからもう20分ほどたっただろうか。ゲンは森の出口の方、私は来た道の方を探すことになっている。だけどリオは超がつくほどの方向音痴…来た道にいるとは考えずらい。

カイ「リオ…どこに…」

リオ「あ!カイー!本当にいた!良かった〜」

カイ「ッッッ!!!!!リオ!良かった〜無事だったんだ!リオ方向音痴だからてっきり森でずっと迷ってるのか…と…」

シノブ「はい。約束通りお仲間さんのところに連れてきてあげたぞ。コレでいいんだよね?」

リオ「あぁ!もちのろんよ!あざます!」

誰だろうか…あの女の人は。金髪碧眼…ここらじゃ見ない顔だし、それにあの格好盗賊…!

リオ「いや〜お前凄いな!よく仲間の場所が分かったな!」

シノブ「索敵スキルの応用さ。リオにも出来ると思うよ。」

2人が話しているとカイが恐る恐ると話しかけてきました。

カイ「リオ…その人誰?知り合い…?」

リオ「まぁ、さっき知り合ったんだし、知り合いだな。」

シノブ「初めましてカイ?さん。わたしはシノブという者です。これからよろしくお願いします。」

カイ「え?あ…は、初めまして。私はカイでリオの仲間です。よろしく…ん?これから?」

リオ「え?本当に仲間になるつもりなの?」

シノブ「だからさっきから言ってるじゃん。そういう約束でしょ?」

リオ「そうだっけ。まぁ助けて貰ったのは事実だし…いっか。じゃあ仲間に…」

カイ「リオ、ストップ。ちょっとうちのリオ借りますね。ほら、こっち来て。」

少し不機嫌そうなカイに引っ張られシノブから少し離れた所へ来るとこう問いただしてきました。

カイ「ねぇ、どういう事なの?あの人盗賊だよね?見るからに怪しいんですけど。」

リオ「まぁ俺も1回殺されかけたし怪しいのは同意する。」

カイ「殺ッッッ!?!?えぇ!?殺さかけた相手とあんな仲良く喋ってんスか!?どういう神経してんッスか!」

カイの口調が昔に戻ってるってことは混乱してるって事か。確かに色々ありすぎて意味わからないだろうし、1度詳しく説明した方が良いだろう。

そうして先程起こった事、星のペンダントの事、そしてシノブが仲間に入りたいと言ってることを伝えると

カイ「いや、仲間にするには危ないでしょ。」

リオ「いやいや!あいつ俺の事助けてくれてし、殺すとか言いながらさ最初から殺す気なんてなかったし。大丈夫だって!」

カイ「違う!問題はそこじゃないの!神器である星のペンダントを狙ってるって時点でダメなの!それは3神器の1つなんだよ?それを殺すと脅してまで欲しがるってきっと何か悪用するに違いないよ」

確かに正論だ。そもそも何故このペンダントが欲しいのだろう。詳しいことは言えないとか言ってたし尚更怪しさが目立つ…

カイ「そもそも、なんでそこまでしてリオはシノブって子を仲間に入れたいの?何か理由があるの?」

リオ「そりゃぁかわい…持ってるスキルが優秀で索敵や隠密、戦闘ができてそれでいて目のほよ…俺よりも強そうと見た。そんな人がパーティに入れて欲しいって言ってたら入れてあげたくなるでしょ」

カイ「ふ〜ん…」

リオ「な、なに?」

カイ「いやぁ?別に。」

何故だがカイが不機嫌になってしまった。何か言っちゃいけないようなことでも言っちゃってたか?

シノブ「なぁ、まだ話し合い終わらなの〜?」

リオ「あーもうちょい待ってくれ!」

カイ「リオ。」

リオ「リオだよ。どうした?」

カイ「その…私じゃ…ダメなんスか?」

リオ「?」

何の話だろうか。索敵スキルや隠密スキルを習得する事だろうか?

リオ「でもカイは格闘家だから索敵系スキルは覚えられな…」

カイ「そうじゃなくって!その…目のほよ」

ゲン「ようお前ら。合流してたんだな。」

カイ「うわぁぁあちょ、ゲン!驚かさないでよ!」

ゲン「え?い、いや…そんなつもりじゃ…」

リオ「ようゲン。久しぶりだな」

ゲン「そこまで時間はたってないだろ…というかお前らはこんな所で何やってるんだ?」

リオ「それがあのシノブって人が森で迷ってた俺を助けてくれてさ。仲間にして欲しいって言うから仲間にしようかなって思ってたんだけどカイに止められて…」

カイ「その言い方だと私が悪いみたいに聞こえるんだけど?!違うからねゲン!リオの星のペンダントを狙ってたから危険じゃないのって説得してただけだから!」

ゲン「何?星のペンダントを?」

リオ「なんか詳細は話せないらしいけど星のペンダントが欲しいらしくてさ。でも俺の事助けてくれたし殺されかけたけど殺す気はなかったっぽいしいいかなって」

ゲン「なんだその曖昧な話は。唐突すぎて意味がわからんぞ…」

リオ「もう俺疲れたし、詳しい話はあそこにいるシノブ本人から聞いて。」

ゲン「お前は本当に適当だな……おい待て。仲間にしたいって言うシノブと言うやつはあいつの事か?」

シノブ「呼んだ〜?」

リオ「そうだぞ。なんかあったか?」

シノブ「ねぇ、呼んだ?」

ゲン「呼んでねぇって!おいお前らちょっと待ってろ。コイツと話したい事がある。」

シノブ「え?え、何?あなたの名前すら知らないんですけど…あ、私はシノブといいます」

ゲン「わかったから、はやくこっち来い!」

ゲンはシノブを連れて俺たち話し声が聞こえないくらいの場所まで離れて何かを話している。

そもそもゲンに関しては今会ったばかりなのに何を話すことがあるのだろう。

リオ・カイ「「…気になる。」」


リオ「…おせぇ。」

もうあれから10分は待ってる。もう日もくれてきたしそろそろ出ないとやばいんだけど。

それにしても俺達はいつもこう色んな物事に毎回巻き込まれる。今日の朝イェワンタウンを出たと言うのに俺達はまだ国の前の忍びの森で足止めを食らっている。

カイ「ゲンとシノブ…遅いね。」

リオ「そうだな…というかなんかお前と2人きりって地味に久しぶりじゃないか?」

カイ「そうだね。いつもゲンも交えて3人で動くのが基本になってたから2人きりってのはあまりないよね。……ねぇリオ」

リオ「ん?」

カイ「私さ、シノブと今日初めてあったはずなのになんかはじめて会ったっていう感覚がないんだよね。なんだか昔に1度あったことがあるような…そんな感覚がずっとあって。」

リオ「そうなのか…俺はそうでも無いんだけどな」

カイ「なんだろうなこの感覚…なんか懐かしいような…暖かいような…」

分からなくもない。絶対にシノブとは今日初めてあったはずなのに俺も何故だが親近感を覚えてしまっている。そんな疑問を持ちながらカイと話していると疲れきった顔のゲンとシノブが戻ってきた。

ゲン「悪いな待たせてしまって。」

シノブ「ごめんね2人とも。おまたせ!」

リオ「ホントよ、もう日が暮れてきてるんですけど、ヤバくない?森の中で夜になったら流石に死んじまうぞ」

ゲン「あぁ、早く森を抜けてしまおう。あ、その前になんだが話し合った結果シノブを仲間に入れようと思うんだ。問題ないか?」

リオ「俺から提案したんだし俺は異議ないぜ」

カイ「ゲンと話し合ったなら大丈夫だと思うし私も異論ないよ。」

ゲン「よし、じゃあシノブ。これからよろしく頼む。」

シノブ「オッケー!みんなこれからよろしく!」

【シノブが仲間になった!!!!!】

リオ「で、2人は一体何を話してたんだ?」

ゲン「それは…説明が難しいから後で話すとしよう。 まぁそのうち分かるとは思うがな。」

カイ「そのうち…? まぁ了解! じゃあ急ごうか。 もう夜になるまで数時間しかないよ。」

かくして勇者一行は忍びの森を抜けることにしました。

リオ「走りながらでごめんだけど街って言ってもどこに行くんだ? そもそもここら付近に街なんてイェワンタウン以外あったか?」

ゲン「忍びの森をぬけて10分程走るとフィーニスタウンに着くはずだ。」

リオ「フィーニス…タウン?なんだそこ、」

シノブ「リオ世間知らずにも程があるよ…フィーニスタウンは君達が出てきた月の国『イェワンタウン』の隣国である太陽の国『フィーニスタウン』と言われているところだよ。」

カイ「シノブの言う通り。月の国イェワンタウンと太陽の国フィーニスタウンはかつて魔王を打ち倒した勇者が住んでいた国で、今でも勇者の血は途絶えてなくてフィーニスタウンにはそれはそれは綺麗なお姫様がいるらしいよ。」

リオ「…あれ?イェワンタウンの勇者の血をひく俺の噂はないの?」

ゲン・カイ・シノブ「「「ない」」」

リオ「なんでだよ…それにしてもお姫様かぁ…1度会ってみたいな〜」

ゲン「ふっ、お姫様とは言っても先代勇者である『サンディアス家』の血を引いてるからな。お前よりは強いだろう。」

リオ「えぇ!?そうなのォォ?!」

もしかして俺って弱いのだろうか…

カイ「ねぇ、丁度いい機会だしフィーニスタウンで物資を調達して休もうよ!」

シノブ「えっ」

ゲン「う〜ん多少時間はあるしフィーニスタウンを抜けた先の集落で休憩を取ろうと思ってたが…そうだな。想定以上に時間を喰ってしまったし今日はフィーニスタウンで休むとしようか」

リオ「おぉ!じゃあお姫様見れる?」

ゲン「それは知らん。」

シノブ「泊まってくの…?フィーニスタウンに…?」

カイ「そのつもりだったけど、何かあった?」

シノブ「いや、何も。」

シノブの様子がおかしいと思いながらも10分ほど走ると目的地であるフィーニスタウンが見えてきた。なんというか、本当にでかい。街というより国と言うべきだろう。こんな立派な城壁見た事ねぇぞ。

カイ「すっごい大きい街…いや、これは国と言うべきでしょ…」

そんな圧巻のフィーニスタウンの城壁を眺めているとゲンが呼びかけてきた

ゲン「おい、凄いのは分かるがそろそろ行くぞ。中に入ればもっとすごいものが見られるさ。」

そう言われてゲンの後をついて行くと入口のような場所が見えてきた。

ゲン「このフィーニスタウンは魔王の城にもっとも近い街というのもあって警備体制や防衛設備がどこよりも進んでいるんだ。お前達が立ち尽くして見てた城壁もその1つって訳さ。」

なるほど、それでこんな立派なのか。それに入口にいるのは門番だろうか?ゲンの言う通り警備体制がしっかりしている…

シノブ「まぁね。魔王城に近いだけあって凶暴な魔物も多い訳だしこれくらいは当然かな。」

リオ「なんでお前が誇らしげなんだ?」

まだイェワンタウンを旅立ってから1日も経っていないって言うのに、なんだかとても充実した気分だ。正直これ以上のトラブルはもうお断りしたいところだ。

カイ「じゃあ早速街に入ろ…ん?なに?この看板」

ゲン「ん?なんだこれは。」

ゲンとカイがなにやら入口の前に立ててある看板を見て困惑した様子で俺を見てくる。

リオ「なんだ?俺にも見せてくれよ」

そこにはこう書いてありました。


『現在我が王国の王女、サンディアス・フォード・アリス様が先々週から行方不明になっております。見かけた方はフィーニス城までお越しください。特徴は下記の通りです。金髪碧眼、短髪で後ろだけが長髪で歳は18歳。見つけられた方にはお礼として10億など様々な〜〜』


金髪碧眼…

シノブ「…な、なに?リオ。うちの顔を見つめてたって何も出てこないよ?」

短髪で…歳は18歳位…

なるほど。……俺からは一言

リオ「コレお前の特徴じゃねぇかッッッ!!!!!」


To Be Continued→3章4話

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