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〜4章: 勇者一行は不思議な運命へと誘われる〜 15話:これまでの旅路

15話:これまでの旅路


リオ「…………」

アリス「カイ! これ凄い美味しいよ!」

カイ「どれどれ……ん〜! 本当だ! すっごい美味しいよ!」

フィーニス国王「いやぁ〜まさかまたゲン君に会えるとは! すまないな手間をかけさせてしまって。 私が出来るのはこの程度のおもてなしだが遠慮せず好きなだけ食べてくれ」

ゲン「いえいえ…むしろ大した事してないのにこんなご馳走貰うのがちょっと申し訳ないくらいですよ」

姫乃「アリス様…一応王女という立場なのですからもう少し立ち振る舞いというものを……」

アリス「いいじゃん姫乃! もうそんなかしこまるような仲じゃないんだし」

俺は真碧の案内してもらい、みんなの揃っている部屋へと来たのだが……

ゲン「お、リオ。 ようやく来たか、みんなお前を待ってたんだぞ」

リオ「いや、待ってるというか随分と楽しんでたようにしか見えないけど」

フィーニス国王「待っていたよリオ君! いやぁ〜君には随分と世話になったね! リオ君の分のご馳走もそこに用意してあるから好きなだけ食べてくれ」

リオ「いただきます」

フィーニス国王にそう言われた俺は躊躇なくテーブルに並べてある料理を食べ始める。

ゲン「お、おいリオ! せめて礼くらいは言え! すみませんねうちのリーダーが……」

フィーニス国王「な〜に気にするでない。 リオ君は私の命の恩人なのだからね、この位はさせて貰わないとこちらの面子が丸潰れだよ。 さて、リオ君も来た事だし始めるとしようかな」

するとフィーニス国王は突如手を叩き、皆の視線がフィーニス国王へと集まる

フィーニス国王「改めて礼を言わせてくれ勇者一行。 それにアリスと姫乃紅莉もだ。 此度は私の為尽力してくれたことに感謝する」

アリス「私からも言わせて貰うよ。 リオにゲン、カイ、姫乃。 皆の助けがなかったら成し遂げられなかったと思う。 本当にありがとう!」

2人はそう言い頭を下げる。

リオ「気にすんなって! 言うて俺大したことしてないし……」

アリス「そんな事ないよリオ。 私はなんやかんや文句言ってたけど私のわがままに付き合って助けてくれた、その気持ちが嬉しかったから」

リオ「そ、そうか? それなら良かった…」

あまり役に立てていないと正直思っていた身としては、アリスの言葉がとても嬉しくて妙に小っ恥ずかしくなる。

フィーニス国王「早速であれなんだが、私が眠っていた間一体何が起こっていたのか誰か教えてはくれぬか?」

ゲン「俺も気になるな。 俺とカイが駆けつける前から色々あったようだしな」

カイ「そうだね。 教えてくれる?」

アリス「それについては私と姫乃とリオで説明するよ」

リオ「え? 俺も?」

アリス「当たり前でしょ? 当事者なんだから」

自分は関係ないと思いながら悠長に料理を食べようとすると、アリスにそう言われる。

アリス「まず私のお父様はフィーニスタウン内で暴れだした黒いオーラを纏う人達を止める為に戦ったんだけど、その時に不意をつかれて呪いをかけられちゃってね。 止めることは出来たんだけどお父様はそこからどんどん元気がなくなって言って寝込むように……」

フィーニス国王「そうだったな。 なんの呪いかも分からず対処のしようがなくてな」

姫乃「今思うとアレはきっとソルベの腐敗の呪いをかけられて洗脳された人達だったんでしょうね」

フィーニス国王「ソルベ…?」

アリス「まぁとりあえず続けるよ。お父様が呪いによって衰弱しちゃって寝込んでから私は治す方法を調べてたんだけど、昔にお父様から「先代勇者の持っていたどんな呪いや状態異常をも治せる星のペンダントを持つ勇者がイェワンタウンにいる」ってのを聞いたのを思い出してね。 それで星のペンダント探しの旅に私は出たんだ。 フィーニスタウン王女っていう身分を隠すため『シノブ』っていう偽名を使ってね。 この辺はカイにちょっと話したよね?」

カイ「うん。 まぁそんな大変なことになってるなんて知らなかったけど」

アリス「そして旅に出たはいいけど私もフィーニスタウンから出たことなくて色んな所をさまよっちゃってね……みんなと会った忍びの森にフィーニスタウン西にある水平線の海岸とまぁ他にも色々と……」

リオ「アリスも方向音痴なんだな! なんか仲間ができた感じして嬉しいわ」

アリス「い、一緒にしないでよ! 私は初めて見る外の世界でちょっと迷っただけなんだから! それでまぁ色々とさまよってようやくイェワンタウンに辿り着いたんだけど……」

……ん?

リオ「え? 辿り着いたの? じゃあなんで……」

アリス「ここからが問題、たどり着いてやったー!って浮かれたのも束の間、事情を話しにイェワンタウンの王様の所に行ったら「え? あやつらなら先程旅に出たぞ?」って言われて…」

ゲン「なるほど……入れ違いになっていたわけか」

アリス「そうなの。 ようやくここまで来たのに諦める訳にもいかないしショートカットを使って全速力で先回りしてようやく忍びの森でみんなを見つけたって訳」

カイ「おー! 繋がったよ! それでリオの星のペンダントを狙ってって感じか!」

アリス「そうそう。 あの時はリオに悪いことしたと思ってるよ。 何せ時間をかけすぎててお父様が心配で心配で手段を選んでいられなくてね……」

リオ「ホントよ。 俺マジで死ぬかと思ったんだからな!」

ゲン「なるほどな……俺達と会うまでの経緯は分かったんだがフィーニス城に来てから途中でアリスはトイレ行くとか言ってどっか行ったよな。 アレはなんでだったんだ?」

アリス「アレは……フィーニスタウン王女のアリスっていう身分を隠して何とか星のペンダントを盗んでお父様に使えないかと作戦を立てるために……」

あの時にはもうそんな事を考えてたのか……

姫乃「そして私の所に来たってことですか……全く、私には『ちょっと出かけてくる!』しか言わないで出ていったのに帰ってきたと思ったら『姫乃!早速で悪いんだけどリオって人の持ってる星のペンダントをどうにか取れないかな?』とか無茶振りして……」

アリス「ご、ごめんね姫乃…色々と無茶振りしちゃって」

姫乃「アリス様の無茶振りなんて慣れてますから大丈夫ですよ。 ではココからは私から説明しましょうか。 アリス様に無茶振りされた後、私は色々な方法を考えたんですがそんな時ヨルマから通信魔法で連絡がかかってきて、『久しぶりだな! なぜわざわざ入浴中に通信魔法をしてくるのかと不満を抱いているお嬢の尻拭いメイドよ! そんな悩める貴方に朗報だ。 神器の効力を移せる神代の器の場所を知っているから教えてやろうと思ってな』…と、入浴中に突如言われまして……」

あー! 混浴に入った時に会話してたのってヨルマだったのか! なるほどなるほど。

俺が納得して1人頷いていると姫乃は俺を見て顔を少し赤らめ、

姫乃「そんな時にリオ様が入ってきて私の清らかな身体を……」

アリス「え、」

リオ「おいちょっとまて言い方ってもんがあるだろ。 その言い方だと俺が手を出したみたいになるだろ」

カイ「リオ……まさかそんな事する人だったとは……」

リオ「だから違うって! 俺は混浴入って風呂入っただけで何もしてないから!」

紅莉の誤解を生むような発言のせいで、俺はみんなから疑いの目を向けられる。

姫乃「ちょっとした仕返しですよ。 でもここでリオ様が来てなかったらリオ様に協力を持ちかけもしなかったので、きっと私達は間違いなくソルベにやられてましたから。 リオ様のいやらしい心に感謝ですね」

リオ「多分褒めてくれてるんだろうけど全然嬉しくねぇ」

アリス「ねぇ姫乃。 ていう事は私達2人ともリオに裸見られてるってこと?」

フィーニス国王・ゲン・カイ「「「は?」」」

姫乃「まぁ……そういう事になりますね」

アリス発言によりこの場の空気は凍りつき、再び俺の事をゴミを見るような目で……

リオ「いやちょっと待て! アレは俺悪くないだろ! 姫乃に開けろって言われたから開けたらお前が裸で立ってただけだろうが!」

姫乃「確かにリオ様の言う通りですね。 私もアリス様には12時にはそちらに向かいますと言ってましたし、この件に関しましては間に合うよう準備してないアリス様が悪いかと」

アリス「うっ……返す言葉もない……」

姫乃「こほん。 話が脱線してきてるので戻しますよ。今言ったように色々ありましたが、私達はリオ様と共にヨルマに教えてもらった神代の器のある『陽光射す地下迷宮』に行く事になりました。 そしてダンジョン内部へとはいると…私達はリオ様が案外戦えない事にびっくりしました」

リオ「おい。 最後の1文要らなかっただろ。 それに俺が戦えないんじゃなくお前らが強すぎるだけだからな!」

俺が反論していると、紅莉はふと思い出したように手を叩く。

姫乃「それよりも驚いたのがリオ様の覚えているスキルの種類です。 盗賊職のスキルに鍛治職人のスキルと多種多様なスキルを覚えていて…一体どういう原理なんですか?」

カイ「え? 色んなスキル使えるのって珍しいの? 私てっきりみんな出来るものだと思ってたんだけど」

ゲン「ん? カイ知らなかったのか? この世にはその人それぞれに固有スキルっていうのがあってだな……」

フィーニス国王「私から説明しよう。 固有スキルというのは簡単に言ってしまえばその人の得意なスキルの事だ。 しかし固有スキルと対になっているスキルは習得が難しかったり覚えられなかったりする。 例えば私の娘のアリスは光と炎が固有スキルだから対になっている水と闇系統のスキルは覚えずらい。 ここまでわかったかな?」

カイ「なるほど……わかりました!」

フィーニス国王「よろしい。 だが覚えられるスキルに制限があるのはもう1つ理由があってな。 それがジョブ……適正職業って言うやつでな」

リオ「適正職業……? なんだそれ? 初めて聞いたぞ」

フィーニス国王「リオ君であれば職業は『勇者』かな? 攻撃魔法の得意なゲン君であれば『ダークウィザード』と固有スキルやステータスによって自分に合う職業というのがあるのだよ」

姫乃「剣術スキルが固有スキルの私の職業は『剣士』ですね」

アリス「私は素早さのステータスが特に高くて隠密系スキルや索敵スキルも得意な事から職業は『盗賊』なんだ」

フィーニス国王「父親の私としては王族の娘の適正職業が盗賊というのはなんとも言えない気持ちになるんだけど……自分の持ち味を生かすのはいい事だからね」

固有スキルに適正職業によって覚えられるスキルが決まっていくって事か……色々とルールがあるんだな

姫乃「それで、です。 誰にでも固有スキルはある筈なのにリオンにはなく、どんなスキルも使えてしまう。 なんでしたらあのソルベにトドメをさした『アサシン』も即興で覚えていましたし……一体どうなっているんですか?」

カイ「確かに固有スキルや職業について教えてもらった後にリオのスキル量を見るとおかしいね。 なんでなんだろう?」

……これはヨルマに教えてもらった事を話しておいた方が良さそうだ。

リオ「えーっと、実はこのスキルの謎については今日ヨルマから教えて貰ってさ…どうやらどんなスキルでも使える様になるのが俺の固有スキルらしくてさ」

フィーニス国王「どんなスキルでも使えるようになるのが固有スキルだと……!?」

リオ「うん。 名前は『自由自在』って言うらしい」

カイ「オール…ラウンダー?」

アリス「オール…ラウンダー? なんて初めて聞いたスキル名だな」

リオ「先代勇者の固有スキルだったらしくて、効果は『全てのスキルが使えるかわりに、スキルの威力や効果の低下』らしい」

姫乃「全てのスキルが使えるですって!?」

自由自在の能力に姫乃がそう驚いた声を上げる

ゲン「なぁリオ、威力の低下ってどのくらいだ? 1段階下がるくらいか」

するとゲンがそんな来ると思っていた質問を俺に……

リオ「いやぁ……それが、2段階くらい落ちるようで……」

ゲン「そんなに落ちるのか……」

カイ「2段階も落ちちゃうんだ……結構デメリットもデカいんだね」

アリス「なるほどね……毒付きのナイフを使ったアサシンでソルベがやられなかったのもそのデメリットが影響してるのかもね。 とりあえず理解したよ」

姫乃「なるほど…つまりダンジョンで隠密と忍び足を使えたのもその自由自在のおかげってことですか。 もしリオ様の固有スキルが自由自在じゃなかったらあのダンジョンをモンスターを倒しながら最深部まで行くことになってたと考えるとすごい便利な固有スキルですね」

リオ「そうだろうそうだろう!」

ちやほやされるのは実に気分がいい!

ゲン「おいリオ…何ニヤけてるんだよ、顔が気持ち悪いぞ」

姫乃「じゃあ話を戻しますよ。 リオ様の自由自在のおかげで簡単にダンジョンの最深部に辿り着いた私達でしたが、そこにはディストピア・クインテットという魔王軍特別執権官のソルベがいました。そしてそいつも星のペンダントを狙ってリオ様に近づいてきて奪おうとしたので戦闘が始まったわけですね」

フィーニス国王「ディストピア・クインテット……噂に聞いていたがそやつがフィーニスタウンの近くにいるとは……」

姫乃「それにどうやらソルベはフィーニス国王様に呪いをかけた張本人でもあり、それを知ったアリス様は陽光神聖剣という見たことの無い光の剣を出し戦い始め……ピンチになったと思ったらゲン様とカイ様が来てくださったり、トドメが目くらましで背後からアサシンという勇者とは思えない戦い方をしたりと色々ありましたね」

リオ「勇者だからといって真正面から戦う必要がどこにあるんだ」

ゲン「そこ開き直るところじゃないぞリオ…」

俺がゲンに正論パンチされて心病んでいると、フィーニス国王が驚いた顔でアリスを見て、

フィーニス国王「陽光神聖剣だと……!? アリス! 本当なのか?」

アリス「え? まぁうん。 なんか急に力が湧いてきて出来ちゃった。 なんか珍しいスキルだったの?」

フィーニス国王「珍しいスキルもなにも……そのスキルは先代フィーニスタウンの勇者の固有スキルだ!」

アリス「えっ」

姫乃「え?」

リオ「……おん?」


To Be Continued→4章16話


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