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〜4章: 勇者一行は不思議な運命へと誘われる〜 12話:リオはどんな手を使っても勝利する

12話:リオはどんな手を使っても勝利する


ゲン「アリス、姫乃、受け取れ! 『パワービルド』!」

カイ「私からも! 『クイックタイム』!」

アリス「力が漲る…それに身体が軽くなった気がする! ありがとう2人とも!」

姫乃「感謝しますゲン様、カイ様」

ゲンとカイは前線で戦うアリスと姫乃に筋力増強魔法と素早さ上昇魔法をかける。

ソルベ「補助魔法か…ただでさえちょこまかと鬱陶しかった小娘がさらに俊敏に…厄介だな」

アリス「怖気付いた? それなら大人しく投降すれば命だけは助けてあげるよ」

アリスがそう煽り口調でソルベに言い放つと…

ソルベ「黙れ小娘! ったく、さっきからガキのくせに口は達者だな」

アリス「なら口だけじゃないって事思い知らせてあげるよ! 『サンライト・スラッシュ』!」

ソルベ「危なっ! 光の斬撃が飛んできただと…!?」

カイ「す、凄い……! 剣から光の斬撃が飛んでった! あんなの初めて見たよ!」

ソルベが光の斬撃に驚いている隙に姫乃が裏へ回り込む。

姫乃「『帝王烈覇斬』!」

ソルベ「くっ…『アイシクル』!」

後ろから姫乃に奇襲されたソルベは氷柱を出現し距離をとる。

ソルベ「何だったんだあの光の斬撃は…剣術スキルなのに遠距離攻撃なんて聞いた事がないぞ。 剣術や物理系のスキルは遠距離戦闘が苦手、魔法系のスキルは近距離戦闘が苦手。 それが基本じゃないのか……!?」

離れた場所にいるソルベは何かブツブツと独り言を喋っている

姫乃「また氷柱魔法…この氷柱魔法をどうにかしなければ攻撃出来なさそうですね……」

アリス「あの氷柱ごと吹き飛ばしていいならいくらでもやるんだけど…あまり威力の高いスキルを使うとダンジョンが崩れちゃうから出来ないしね……」

2人が苦い顔をしながらそんなことを呟いていると……

カイ「アリス、姫乃さん。 あの氷柱魔法をどうにかすればソルベってやつにダメージを与えられるの?」

アリス「え? あ、うん。 氷柱魔法さえなければソルベに致命傷をおわせられるはず」

ゲン「どのくらい時間があればいけそうだ?」

姫乃「そうですね……アリス様も技の溜めが必要なので10秒程度あれば問題ないかと」

ゲン・カイ「「了解!」」

姫乃がそう言うとカイとゲンは魔法を唱え始める。

ソルベ「っと、何か企んでやがるな? そうはさせねぇぞ? 『バースト・アイシクル』!」

ソルベの放った氷柱魔法はカイとゲン目掛け飛んでいく

アリス「2人共! 危な……」

カイ「大丈夫! ゲン!」

ゲン「あぁ! 『バースト・インフェルノ』!」

ゲンの放った炎魔法は飛んできていたソルベの氷柱魔法を全て蒸発させる

アリス「わぁ…相変わらず凄い威力……」

ソルベ「俺の魔法をこうも簡単に無効化されまくられると自信が……ん? もう1人の女はどこに行った……!?」

蒸発の煙に紛れ、カイがソルベの後ろをとる。

カイ「こっちだよ! 『チアルク』!」

ソルベ「ッッッ!? か、身体が…う、動かねぇ……!」

カイ「驚いた? 拘束魔法だよ。 まぁ拘束って言っても数十秒程度だけどね……今だよ! アリス!」

アリス「ありがとう! ゲン! カイ!」

カイの合図でアリスは技の溜めを始める。

ソルベ「ぐっ……! また光があの小娘に……!や、やべぇ! アレをまともに喰らったら…」

姫乃「アリス様の攻撃だけじゃないですよ! 『帝王烈覇斬』!」

ソルベ「ぐあっ! 痛ぇなクソ!」

姫乃が技を放ちソルベをひるませる。

姫乃「アリス様! 今です!」

アリス「行くよ! みんな離れて! 『サンライト・アトミック・レイン』!!!」

アリスがそう叫びながら剣を天に掲げるとどこからともなく光の剣の雨がソルベへと降り注ぐ

ソルベ「ヴァァァァッッッ!!!!!」

カイ「す、凄い…まるで光の雨だ……」

ゲン「カイ。 もう少し離れてた方がいいぞ」

ゲンがカイに忠告すると同時に光の剣の雨が止み、今度は暖かいような包み込むような光がアリスの剣に集まる。

アリス「トドメだよ! 『退魔光神剣』!!!」

アリスの全身全霊の叫びと共に、辺りがまばゆい光に包まれて―!


カイ「いってて……私…吹っ飛ばされて」

ゲン「怪我はないか? 全く…だから離れとけって言ったのに」

今はただパラパラと岩が落ちる音がダンジョン内に響く。

カイ「あれ? あのソルベって人はどうなったの?」

ゲン「あそこだ」

ゲンの指さす方向を見ると右肩から全部無くなっているソルベがたたずんでいた。

ソルベ「ぐっ……くっ……」

姫乃「アリス様のスキルが外れた…!?」

アリス「いや、間違いなく私のスキルはソルベ目掛けて飛ばした……多分拘束魔法が当たる直前に切れたんだよ」

ソルベ「流石に死ぬかと思った……俺も身体が全部吹き飛んじまったら再生出来ないからな……ぐ…ぐぁぁっ!」

ソルベがうめき声をあげ、右肩から先を再生する。

カイ「えぇ!? なんか再生してる!? 気持ち悪い!」

ゲン「回復魔法でも欠損した箇所は治すことは出来ないはず……さてはアイツ人間じゃないな」

姫乃「御二方は知らなかったですね。 アイツはどうやらアンデッドで生半可な傷では再生できるようなんですよ」

ゲン「アンデッドだと…!? 」

ソルベ「はぁ…はぁ…良くもやってくれたな貴様ら! 今度は俺の番だ! 『腐食剣・連斬』」

ソルベがそう言い放ちアリスへと飛びかかる

アリス「『サンライト・スラッシュ』!」

ソルベ「へぇ、俺の腐食剣を剣で受けるとは。 やはりお前のその剣は魔法の一種と言うことか。 ……なら、『腐敗』」

アリス「どこに打って……!?」

ソルベはアリスの後ろにいた姫乃に目掛け腐敗を放つ

姫乃「うっ!」

アリス「姫乃!!!」

ゲン・カイ「「姫乃さん!!!」」

ソルベ「俺の腐敗に当たったな! もう手遅れさ! 腐敗にかかった者は徐々に生命力を削られ死に至る。 お前の親父と同じようにな!」

アリス「ソルベ…貴様……!」

姫乃「アリス様……ゴホッ…わ、私は……大丈夫です。 今は早くアイツを……!」

アリス「姫乃……。 わかった。 待っててね姫乃。 必ずアイツは倒すから!」

ソルベ「誰が誰を倒すだって? 本気になった俺はそう簡単には倒せないぞ」

アリス「やって見なきゃ分からないでしょ! はぁあ!」

ソルベ「来いよ小娘! 今度こそ殺してやる!」

アリスとソルベは再び戦闘を再開する。

姫乃「くっ…不覚……アリス様の身を守るこの私が先にやられるなんて…ゴホッ……」

カイ「……ゲン。 アリスのサポートに入ってソルベの注意を引いててくれる?」

ゲン「え? まぁ構わないが……まさか、あの力を使うつもりか?」

カイ「今ならまだ助かるはず。 完全に呪いが進行しちゃえば治せなくなる」

ゲン「……わかった。 だが無茶はするなよ」

カイ「ゲンもね」

ゲンはカイにそう言い残すとアリスの元へ駆け付けに行った。

カイ「姫乃さん! 具合は?」

姫乃「カイ様……ゴホッゴホッ…身体が重くて倦怠感が襲ってくる感じがして……それよりもカイ様、私に構わずアイツを…!」

カイ「喋らないで。 それ以上喋ると具合が悪化しちゃうから」

そう言いカイは姫乃へ両手を伸ばし祈りを捧げ始める

姫乃「カイ…様……? 一体何を……!?」

突如姫乃を水色の光が包んだと思ったら先程までは倒れ込んでいた姫乃が身体を起こす

姫乃「……!? か、身体が軽い…! それに倦怠感も取れてる…!?」

カイ「もう大丈夫。 腐敗の呪いは解けたよ」

姫乃「カイ様……本当に、何を…?」

姫乃が困惑した様子でカイに質問するが、カイは立ち上がり座り込んでいる姫乃へ手を差し伸べる

カイ「今はアイツを倒すんでしょ? 詳しい事は後で。 ね?」

姫乃「……そうですね。 私は再びアリス様のサポートに行きます。 カイ様は支援魔法をお願い出来ますか?」

カイ「ふふん! まっかせてよ!」

カイは胸を叩き、自信満々に答えた。


アリス「行くよゲン! 『サンライト・スラッシュ』!」

ゲン「了解だ。 『バースト・インフェルノ』」

アリスとゲンがソルベに向け同時に技を放つ

ソルベ「『バースト・アイシクル』! 『腐食剣・両断』! ちっ、何なんだお前らのその息の合った連携は!」

ゲン「お前に話す義理はないさ。 ほら、お前の得意技くれてやるよ! 『バースト・アイシクル』!」

ソルベ「何!? 『腐食剣・大烈斬』! テメェ何で炎魔法使ってんのに氷系の魔法こんなに威力高いんだ!」

キレ気味にソルベが剣を突きつけゲンに文句を言う

ゲン「ごあいにく俺は特殊なもんでな。 『バースト・サンダーボルテージ』!」

ゲンが魔法を唱え手を突き出すと雷がソルベへと直撃する

ソルベ「ぐぅっ…体が痺れる……クソ、つくづく俺と相性の悪い魔法ばかりでうんざりするぜ」

ゲン「アリス! 攻めるなら今だ! 行け!」

アリス「了解!」

ゲンの合図でアリスは技を溜めながら駆け出す

ソルベ「俺のしぶとさは知ってんだろ? そう簡単にやられはしないぜ、『腐食剣・呪爆殺』」

ソルベが剣を地面に突き刺すと黒く禍々しい爆発がアリス目掛けて……!

ゲン「アリス避けろ! その爆発には腐敗の呪いがかかってるぞ!」

アリス「ま…間に合わな……」

姫乃「『帝王烈覇斬』!」

アリス「!?」

突如放たれた斬撃によってソルベの爆発が無効化される

姫乃「間に合った様ですね。 アリス様」

アリス「ひ、姫乃!? 無事だったの!」

ソルベ「な、何!? 俺の呪いにかかったはずなのに何故……!?」

カイ「私がちょっとした処置をしただけだよ」

アリス「カイ!」

ソルベ「テメェが……ちっ、クソ、せっかく1人戦闘不能にしたってのにコレじゃあまた全員集結じゃねぇか」

ソルベが舌打ちをしながらそんな事を……

ゲン「全員だと……? 残念だが、お前は1番厄介なヤツを忘れているぞ」

ソルベ「は……? 何を言って」

カイ「あなたがどれだけタフだろうと一撃で仕留めちゃう、そんな人を忘れちゃいないかな?」

ソルベ「だから何を言ってやがる。 そんな事出来るのはそこにいる小娘位だろう」

ソルベはまだ痺れが残っている身体でアリスを指差す

アリス「そりゃあ私もできるよ? でももっと簡単に出来ちゃう人が実はずっと目を光らせてるんだよ?」

ソルベ「あぁん? さっきから言ってる意味が……!?」

突如ソルベがハッとした様子で冷や汗を流し始める

ソルベ「そ、そうだった…! ずっと最初からあの勇者リオがいねぇ……! 一体どこに!」

ゲン「言っておくがアイツは実に卑怯な男だ。 正々堂々なんてのはないぞ」

カイ「もしかしたらもうあなたのうしろに…」

ソルベ「ッッッ!?」

ソルベの不安を煽るようにカイがそんな事を言うと警戒気味にソルベは後ろを振り返る

カイ「あはは! 冗談冗談! 真に受けちゃって面白い〜!」

カイが煽るように笑うとソルベは体をプルプルと震わせ……

ソルベ「この俺をバカにしやがって! 皆殺しだテメェら! 勇者がどこにいようが関係ねぇ! ここら一帯消し飛ばしてやる!!!」

ソルベが激怒しながら剣を地面へとまた突き刺し技を発動しようと……

アリス「残念ながら……」

姫乃「そうはさせませんよ!」

アリスと姫乃がそう言うと全員がソルベから距離を取り、

姫乃「皆さん! 目を!」

姫乃の合図と共にソルベ以外が目を塞ぐ

ソルベ「な、何だ? 何をやって……」

リオ「『太陽光弾』!」

ソルベ「ぐあぁっ!!! め、目が…!」

俺が技を放つと辺りを覆い尽くす激しい光が発生し、ソルベの視覚を奪う

リオ「ようソルベさん。 卑怯者のリオです」

ソルベ「き…貴様……! やっと出てきやがったなこの卑怯者め! だが俺の目の前にいるのは感じ取れるぜ! このまま吹き飛ばして…!」

突き刺していた剣にソルベは再び力を入れ始め禍々しいオーラが……!

リオ「おっと、そうはさせないぜ『ロストアイテム』!」

ソルベ「……!? お、俺の剣が消えた! ど、どこに!?」

ソルベが今さっきまで持っていた剣を目を瞑りながらよちよち歩き探す

リオ「ソルベ、お前の剣はここさ。 俺のスキルで盗ませて貰ったぜ」

俺がソルベの剣を持ちながら現状を説明するとソルベはギリギリと歯を食いしばり

ソルベ「勇者リオ…! まさか貴様にこのような屈辱を受けるとは思わなかった……どうやら貴様を舐めすぎていたようだ。 だが!」

するとソルベは突如先程までは瞑っていた目を開き、俺に向けて魔法を放つ

ソルベ「『バースト・アイシクル』!」

リオ「うぁぁあっ!!!」

ソルベ「ははははは!!! 油断するからだぞリオ! 俺の勝ちだ!」

ソルベは俺に魔法が直撃したのを見届けるとそう高らかに笑う

ソルベ「貴様なんかを怖がっていた俺が馬鹿だったぜ! さぁ、後は残りのヤツらを……」

リオ「ソルベさん。 そういうのって死亡フラグって言うんですよ」

俺はソルベの首へナイフを突き立てそうアドバイスしてあげる。

ソルベ「なっ……い、いつの間に……!?」

リオ「実は姫乃とカイが駆け付けてきたタイミングでお前に『幻惑』っていう混乱スキルをかけさせてもらったのさ。 お前が今攻撃したのは壁だよ」

ソルベ「混乱スキル……! そ、そうだったのか……だが! 今後ろにいるお前が本体なんだろ!」

そう言うとソルベは拳を後ろにいる俺へと振り上げ……

ソルベ「ッッッ! い、いねぇ!?」

ソルベの後ろにいる俺へと攻撃する為に振り上げた拳は何も無い空中を攻撃していた

混乱するソルベに俺は隠密スキルを使いながら後ろからそっと近づき、

リオ「こんにちはソルベさん。 一応俺って勇者なんで、あなたを討伐させてもらいますね」

俺はそう言いソルベの首元へとナイフを突き立て

ソルベ「ま、待て! 勇者リオ! 落ち着いて話を……」

リオ「『アサシン』!」

俺は対象に気づかれず背後から攻撃すると即死するスキル、『アサシン』を躊躇なくソルベへと……!


先程まで騒々しかったダンジョンが静寂に包まれる。

俺のスキル『アサシン』を喰らったソルベは即死……とはならなかったものの気絶して全く動かなくなった。

毒を塗ってあるナイフを使ったアサシンで死ななかったのは流石はアンデッドと言った所だろうか。

まぁ数日は目を覚ますことは無いだろう。

そんなソルベはアリスの提案もあって生きたまま捕らえてフィーニス城の牢屋に入れることになった。 魔王軍の情報を吐かせるのだとか。

拘束スキルと移動スキルが使えるゲンとカイはソルベを連れ先にフィーニス城に戻ると言って別れた。

俺達はと言うと……

アリス「コレが……『神代の器』!」

姫乃「聖杯のような形……間違いありません。 それが私達の探していた神代の器ですね」

本来の目的を果たすべく、地下なのに太陽の光が射す不思議な宝物庫へと来ていた。

リオ「しっかし何で太陽の光が……? 今は夜中の1時だし、それにココは地下10階だろ?」

姫乃「その事に関しては私にもさっぱり……」

俺と姫乃が疑問を抱き首を傾げている中、アリスは神代の器を大事に抱きしめながら光の射す方を見ながらポツリと、

アリス「…きっと、ココにはかつての勇者達も来た……そんな気がするんだ」

リオ「かつての勇者…ねぇ……」

姫乃「……さて、神代の器も手に入れた事ですし早くフィーニス城へと戻りましょう。 その神代の器と星のペンダントの力でアリス様のお父様を早く助けましょう!」

姫乃の提案に賛同した俺達は、ダンジョンの外へと向かった。


To Be Continued→4章 13話

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