プロローグ「告白」
今日は高校二年の初授業だ。春休みがもっと長ければいいのにと思いながらやる気をリュックの底からこぼれさせながら登校していた。しかし、あの瞬間、
「春休みが終わってよかった。」
そう心から声に出していた。
授業をなあなあで切り抜け放課後だ。僕の目線の先にあるのは学校の近くの公園である。こっちの方は家が少ないし、門から若干遠いので人通りが絶妙に少なくこれから行うことに関しては絶好のスポットなのだ。
そしてその人のいない公園に一人、異彩を放つ人が立っている。
桜の木の木漏れ日できらきらと輝く純白の髪の毛をまとめて、つばなしで黄色いポンポンのついた黒色のデニム生地の帽子の中に収めていて制服といい塩梅である。顔の感じは日本人っぽいが黄色の瞳が明らかに日本人以外の血が混ざっているのを物語っている。
まさしく美少女!僕がもう一生出会えないであろうくらいドストレートなのである。
彼女はこの高校2年の最初の授業という何とも言えない時期に転校してきた。その少々浮いた見た目ゆえに今日だけは誰も話しかけていなかった。しかし、きっと冷静になったらあんなに美人な人を放っておける人間は人類には存在しないだろう間違いない。そう思って下駄箱にこっそりこの公園で待っていてほしいという手紙を入れた。
そして今に至るのである。
そして僕はずっとこの建物の影から様子をうかがっていたのである。しかし!好機は今だ!ここでいかなければ!と勇気を出して足早に彼女のもとへ向かう。
「雪野 蜂花さんですよね?」
そう緊張でこわばった声を出す僕に対して
「はい!そうですよ。もしかして板黒さんでしょうか?」
そうやって余裕のある受け答えをしてくれた。そして数秒固まってしまった僕にかかる「大丈夫ですか~?」という声で我に返った。いや、正確には帰っていなかったのだ。なぜなら…
「一目惚れでした!僕とお付き合いしてください!」
そう言って九十度にお辞儀しながら手を差し出していたのだから。
人生で味わったことのない心臓のバクバクの中でなぜか間隔が研ぎ澄まされて雪野さんの様子がよく感じられた。困惑している。少し息を吸って、吐いて、そのままの勢いで、
「すいません!私には許嫁がおりますのでお付き合いはできません!」
僕の恋は完膚なきまでに崩れ去ってしまった。声量は大きいが叫ぶような声ではなく綺麗な声であった。
その後も彼女は何か言っているようだったが僕はもう何も耳に入ってこなかった。
初めましての人は初めましてそうでない人はありがとうございます!真白スクラップです。今回はオリジナルラブコメです。更新は前のものより可能性が高いです。次も割とすぐ上げれる気がします。とりあえずどっちも完結できるように頑張ります。
そういえばあとがきってストーリーの掘り下げとかやりますよね、忘れてました。まあ今回はプロローグなので一目惚れしてフラれるだけですが。ですが、ちゃんと登場人物も登場しますし、結構展開する予定なので気になった方はこの小説の評価や活動報告からツイッターのフォローよろしくお願いいたします!それでは!