ウクライナ避難民に対する手厚い支援について
1 かつてない難民のペース
質問者:また、避難民についての話題なんですか? 前回『過度なウクライナ難民の受け入れは危険!? 生活保護や強制労働への懸念』https://ncode.syosetu.com/n5376ho/のコメントであったじゃないですか、「ポーズだから気にしなくていい」って。
筆者:(コイツ馴れ馴れしくなってきてんな……)まぁ、落ち着いてください。確かにこれまでの日本は世界各地の紛争に対して同じように「避難民を受け入れる」としつつも、「ほとんど受け入れてこなかった」という実績を持っています。
質問者:悲しい実績ですねそれ……。
筆者:ですが今回はそういった“パフォーマンスにとどまらない”と思うんですよね。
NHK4月7日『政府 ウクライナ避難民支援でポーランド直行便座席を借り上げ』
NHK4月9日『ウクライナからの避難支援 ポーランド直行便 成田空港に到着』より
『ロシアによる軍事侵攻が続く中、政府はウクライナから避難した人たちを積極的に受け入れる方針で、今月5日に政府専用機で来日した20人を含めこれまでに400人以上が日本に避難しています。 中略
ウクライナから避難した人たちの日本への渡航を支援しようと、政府が座席を借り上げたポーランドからの直行便が9日午後、初めて成田空港に到着しました。
出入国在留管理庁によりますと、この飛行機の政府が借り上げた座席には6歳から55歳までの女性5人、男性1人の合わせて6人が搭乗しているということです。』
これが何席借り上げたのかはよく分かりませんが、最低でも3席×2は借り上げているということは分かりますね。
質問者:大体1年あたり何人ぐらい難民は来ているんですか?
筆者:これは今までにないことだと思いますね
特に何もなかった令和2年度における難民数は入国管理局のサイトのデータによりますと、
『難民認定申請者数は3,936人で,前年に比べ6,439人(約62%)減少。また,審査請求数は2,573人で,前年に比べ2,557人(約50%)減少。
・難民認定手続の結果,我が国での在留を認めた外国人は91人。その内訳は,難民と認定した外国人が47人,難民とは認定しなかったものの人道的な配慮を理由に在留を認めた外国人が44人。』
まぁ、100人もいないわけです。2010年から見ても2010年の363人が最高だったみたいです。それがこの4月だけで避難してきた方が400人。しかも、日本に身寄りのない人も入れるつもりですからこれは全く方針転換したと言って良いでしょう。
質問者:なるほど、方針転換したことは分かりました。それで何か問題が出てきたんですか?
筆者:そうです。僕が思う“新たな問題”ときっと政府がやらないだろう“改善案”についても出そうと思います。
質問者:政府がやらないだろうに提案することはするんですね……。
2 避難民の支援額と日本国民への保障
筆者:今回僕が注目したいのはこの記事です。
読売新聞4月11日『ウクライナ避難民に一時金16万円支給…一時滞在施設から出る際』より
『出入国在留管理庁は11日、ロシアによる侵攻から逃れたウクライナ避難民に対する日本での生活支援策を発表した。受け入れ自治体や企業が決まった避難民が一時滞在施設から出る際、生活必需品購入のための一時金として1人16万円支給する。15歳以下の場合は半額の8万円とする。
政府が管理する一時滞在先のホテルには、11日朝時点で18人が滞在しているという。滞在中は生活費として1人1日1000円、11歳以下は500円を支給する。施設から出た後の生活費は1人2400円支給し、家族がいれば2人目以降は1600円、11歳以下には1200円を支給する。医療費も、避難民の自己負担は国が支払う。
支援策は主に身寄りのない避難民が対象だが、身寄りがあっても必要性を個別に判断して対象とする。』
質問者:1人1日2400円というのは多いんでしょうか少ないんでしょうか?
筆者:まぁ、それは個々人によって違うと思うので何とも言えないんですけど、30日と仮定させてもらうと月72000円になります。そうなると年間860,400円になるんですね。
この金額は令和3年度の国民年金満額給付の年間780.900円を1か月分以上超える額になります。
質問者:満額給付のためには確か40年年金を納めないといけないんでしたっけ? それを遥かに超える金額というのはどうなんでしょうか……。
筆者:「1日2400円」と言われるとピンと来ない方もいると思うんですけど、「年金以上のペースで支払われる」と言われるとちょっと反発される方もいるかもしれませんね。
更に各自治体や企業、NGOなどが無償で住まいを提供するという話も進んでいるようです。つまり、住居の心配をせずに年金以上の額を受け取れるというのは日本円は必須とはいえ僕もどうなのかなと思います。
質問者:なるほど……特に生活に困っている人たちは怒るかもしれませんね。
筆者:いや、ホント生活保護ギリギリの人が一番損していると思うんですよね。本来ならば国民生活を制限する緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置の期間に応じて国民全員に給付してもらわないと納得しないと思うんです。一律給付して、確定申告から差し引けば富裕層が貰い過ぎということも無いと思いますしね。
後は消費税減税ですよ。0にするのが最も望ましいですが、正直なところ“トリガー条項“すらまともに解除できない人達なんでホント期待できないです。
給付金の財源につきましては『現役世代に投資しない国、日本』https://ncode.syosetu.com/n8784hn/をご覧ください。
これはウクライナ避難民と日本国民との間で分断し兼ねない、重大な問題に発展する可能性があります。その先にあるのは暴力や差別だと思います。
質問者:具体的に避難期間はどれぐらいになると思いますか?
筆者:ロシアが5月の記念日に“終戦させる”という記事もありますけど“紛争状態“というのは長引く危険性がありますね。”停戦後“でもミサイルなどが飛び交う状況では絶対に帰れないと思いますから、年単位の可能性も十分にあると思います。
だからこそ、悪い事態が発生する前に日本国民に対する具体的な保障が必要だと思いますね。
3,生活支援は“言語の壁”を越えなければいけない
質問者:あの、外国人の方はゴミの分別などが難しいという話を聞いたことがあるのですがそれについてはどうなのですか?
筆者:それについては、ゴミ出しなど生活ルールをその国の表記で貼り出したことと、管理会社が入居者向けの説明会を開いたことで完全に解決したという事例があるようです。
要は文化の壁があるのではなく、相互理解への意思と言語の壁が問題だったという訳ですね。“マナーが無いのではなく情報を知らなかった”ことがゴミ問題に繋がっていたのです。
質問者:なるほど……言語の壁が問題なのですね。
筆者:横浜市が在住外国人に生活面で困っていることを調査したところ(重複可)横浜市政策局「平成25年度 横浜市外国人意識調査」によりますと、
外国人が不安に感じたことの1位が日本語の不自由さ(24.7%)2位仕事探し(16.7%)
3位病院・診察所に外国語のできる人がいない(14.4%)4位税金(14.1%)5位外国語の通じる病院・診察所の探し方(13.6%)と上位5つのうち3つが言語に関することなんですね。
質問者:なるほど、言語の問題を解決すれば良いのですね。
筆者:ところが、ウクライナにはですね、ウクライナ語が公用語に指定されているのですが、東部を中心にロシア語を話す住民も多く住んでいるみたいなんですね。
ウクライナ語とロシア語は似ているよう単語の一部が異なるようなんですね。異なる用語はもしかしたら併記が必要かもしれませんね。
質問者:なるほど、国としての特色というものがありますからね。ウクライナ語を使うかロシア語を使うのか把握して同じ言語の人同士でまとめるのもありなのかもしれませんね。
4,自立が成功しなければ日本国民への負担、若しくは本人たちの負担になる
筆者:最後に彼らが長期滞在若しくは永住をする際における問題を紹介したいと思います。
具体的にはこういった手厚い補助金をすることにより自立が阻害される可能性があるということです。
質問者:どういうことでしょうか?
筆者:具体的な期限や経過措置による保証金の減少が無いと全く働かなくなってしまう恐れがあるということです。
これらのお金は勿論日本国民の税金若しくは国債から賄われていますから、長期的になればなるほど当然不満も出てくると思います。
質問者:なるほど……。
筆者:単に補助のみでは無く“稼ぎ方”をしっかりと教えていく必要があると思います。ただし、『過度なウクライナ難民の受け入れは危険!? 生活保護や強制労働への懸念』でも書きましたが、“強制労働“に近い労働をさせられる危険もありますから、ちゃんとした待遇・給与での労働を期待したいところです。
質問者:確かに色々なことが一筋縄ではいかないんですね……。
筆者:ということで、今回はここまでとさせていただきます。ありがとうございました。
質問者:ありがとうございました。