表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/16

間宮と雪那

「雪那さん。何の用ですか?」

「もう用は済んだ」

「回れ右をしないで。用を済ませてくださいよ」

「私を倒す以外の方法で『山組』の隊長を決めてくれ」

「白水と斗志の了解を得ましたか?」

「斗志はこれからだ」

「そうですか。俺は二人の意向に従いますから」

「そうか。任せた」

「任されましたけど。まだ俺に言う事があるんじゃないですか?」

「………『山組』隊長解任を事前に報告しなかった事は、隊長として不適格だった」

「まあ、あんたに限れば、事後報告しただけでも隊長として合格でしたよ」

「私は隊長の器ではなかった」

「そうですね。誰も育てませんでしたし。優秀な部下たちに感謝してください。あんたの背中を見て、一つくらいは各々勝手に学んでましたから」

「そうか」

「でもまあ。あんたにとって俺たちはどーでも良い存在だと思ってたんですけど、『癸』に入ると教えてくれるくらいには目に入ってたって分かって少々感激です。で。俺を引き抜きますか?」

「いや、白水と斗志を支えてほしい」

「あいつらを何歳児だと思ってんですか?」

「何歳だろうが支えは必要だろう」

「否定はしませんが。俺を引き抜かないで誰を傍に置くつもりですか?まさか、武兵君と紗綾ちゃんじゃないでしょうに」

「あの二人を入れるつもりはない。断じて」

「ではお独りで対処するつもりですか?」

「いや。一人。おまえも知っている人間に入ってもらう。先達には了解ももらっている」

「そーですか。一人。俺の優秀な脳裏を過ったやつなら、面倒この上ないですけどね」

「恐らくそいつだろうな」

「………念押ししておきたいですが、止めときます」

「ああ」

「斗志は自宅に居るはずです」

「ああ」

「雪那さん。言ったんですけど。もう一度だけ。本気で闘ってくれてありがとうございました。本当に嬉しかったし、楽しかった。俺は一度だけで十分ですけど。白水と斗志は何度も挑みますよ」

「ああ。私も。感謝する。随分と苦労をかけた」

「苦労はこれからも。でしょう」

「ああ。間宮。これからもよろしく頼む」

「はいはい。お任せあれ」








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ