1/16
熒と雪那
『桜火城』一室にて。
「………」
「………」
「………」
「………」
「あまりの私の変わりように言葉もないようね」
「………」
「威厳が増して、凛々しくなったでしょう。ひえっ。て、感嘆の一言を溢しても良いのよ」
「ひえっ」
「雪那の莫迦!一言目がそれなんてありえないわ!」
「熒様」
「何よ莫迦雪那!」
「ひときわ可憐になられましたね」
「………莫迦!凛々しくでしょ!」
「熒様」
「何よ」
「またお傍に置いてもらいたいのですが。了承してくださいますか?」
「………考えておいてあげる」
「ありがとうございます」