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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
出会いと別れのダンジョン探索

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92/201

第92話 紹介された四人




探索者ギルドで中川明日香を見送った後、俺たちはギルド内にある会議室へと案内された。ギルド職員の女性の話だと、ギルドマスターからお願いがあるそうだ。


会議室の扉を開けると、中には五人の男女が座っていた。


「仲間との別れのすぐ後で済まないな、君たちに話があったんだ」


そう言ってすまなそうに声をかけてくるのは、ここダンジョン町第一層のギルドマスターのオフィリアさんだ。

そのオフィリアさんの隣には、男性二人に女性二人が並んで座っている。


しかも、全員魔法使いのような装備だ。


「とりあえず、座ってくれるか?

君たち『魔導ガンナーズ』に、お願いしたいことがあったんだ……」


そう言うと、隣に座っている四人をチラリと見て話を進める。


「ここに座っている四人は、それぞれ違うパーティーに属しているんだが他のメンバーが今回の『ニベランチェ』への要請に参加してしまってな、臨時のパーティーを募集していたんだ」


オフィリアさんの話では、彼ら四人はそれぞれ違うパーティーに属していて今回はその仲間たちが『ニベランチェ』の町へ救援要請に参加してしまい、何もすることが無くなったそうだ。


町の中での戦闘や住民の避難誘導に、魔法使いの力はあまり必要がないらしい。それならクリスティーナさんも必要ないのかといわれそうだが、彼女は治癒魔法が使えるからな。需要はあるらしい。


それと、この四人はまだ新人に入るような探索者であることから今回は待機となったらしい。

で、探索者の新人といえど何もしないわけにもいかず臨時のパーティーを募集したというわけだ。


まあ、ここにいる時点で集まらなかったか雇われなかったんだろう。

それで、俺たちのパーティーで臨時に雇ってくれないか?ということだ。


「雇うのは構わんけど、そうなると考えなあかんことがあるな」

「考えないといけないこと?」


高橋健太が、困った顔でオフィリアさんに告白する。

そう、このパーティーに欠けているものがあるのだ……。


「前衛をどうするか、や。

ガンナーは基本魔法職や、俺たち『魔導ガンナーズ』はガンナーしかおらへん。

しかもそこへ魔法使いを四人も臨時とはいえ入れるんや、そうなれば……」


魔法職に前衛は必須だ。

このまま、ダンジョンで魔物と戦闘となれば誰かが犠牲になる覚悟がいる。

前までは、前衛がいなくてもとか考えていたけど『戦乙女の盾』とパーティーを組んでその考えはガラリと変わった。


「う~ん、それなら奴隷を雇うのはどう?

借金奴隷なら、結構な人数がいるわよ?」


オフィリアさんの説明では、探索者ギルドに所属する借金奴隷は元探索者たちでダンジョン探索の落後者のような人たちらしい。


ダンジョンを探索するものの、何もお宝を見つけられず毎日の武器の手入れや消耗品にかかるお金に苦労し、生活できなくなって借金をした。

が、そんな人たちが借金を返せるはずもなく、返済期限を守れず奴隷になった。


今は、何とかお金を返し探索者をやめようとしているとか。


「その借金を抱えた探索者って、結構いるんですか?」

「ええ、奴隷寸前っていう探索者は多いわよ。

あなたたちのように、浅い階層でここまで稼げているパーティーが珍しいのよ」


探索者って、基本貧乏な人が多いのか……。

しかし、それでよくこのダンジョン探索で借金返済を考えたな。一歩間違えば、俺たちも借金奴隷の仲間入りだろうに……。


「なら、盾を持つ剣士か戦士を二人頼むわ。

性別にはこだわらんけど、借金の大変そうなもんがええかもな」

「あと、斥候職も一人お願いします」


高橋健太が、ギルドマスターに奴隷雇用のお願いをすると、横から伊藤拓也がさらにお願いする。

そういえば、斥候職もいなかったな。

普段は、アンジェラさんがしていたから伊藤拓也が気が付いたってことか。


「分かったわ、戦士か剣士を二人と斥候職を一人ね。

ギルドで選んでくるから、あなたたちは自己紹介でもしておいて」


そう言うと、すぐに会議室を出ていく。

相変わらず、フットワークの軽いギルドマスターだ。


「……とりあえず、マスターの言う通り自己紹介をしておこう。

私は、ジョゼフ・ホーバルという。『大陸の夜明け』というパーティーを組んでいる。職は魔法使い、一応治癒魔法も使えるがたしなむ程度だ。

臨時とはいえ、これからしばらくの間よろしく頼む」


ギルドマスターの隣に座っていた男性が、自己紹介後挨拶をしてくれる。

歳は多分二十代前半、おそらくどこかの国の貴族だろう。

育ちの良さが、座っている姿勢から見てとれた。


「次は私ね。私はシャーロットよ。隣に座っている、ドロシーと一緒に『ドラゴンの足跡』というパーティーに所属しているわ。

職は、ここにいる四人とも魔法使いなんだからわかるでしょ?

これからよろしくね」


歳は二十代か?十代後半でも驚かない若い女性だ。

装備しているものは結構いい物だろう、先端に大きな金色の飾りがある杖を大事そうにしている。


「は、初めまして。私はドロシーといいます。

さっきも言われましたが、隣のシャーロットさんと一緒に『ドラゴンの足跡』というパーティーに所属しています。

短い間ですが、よろしくお願いします」


十代前半のような幼さが残る顔だが、成人はしているはずだから十五は超えているはず。装備は白の魔法使いのローブを着ている。

所々アクセサリーを付けているが、あれ多分魔石だろうな。


魔法の力を増幅、もしくは維持するための物だろう……。


「最後は私ですね。

初めまして、カレンといいます。『ガレンチェの眼差し』というパーティーで後進の育成中です。今回の要請で、弟子たちが全員参加してしまいましてね。

待っているのも暇なので、ギルドに相談したらこうなったわけです。

短い間ですけど、よろしくお願いしますね」


うん、絶対五十代はいっている。

誰から見てもおばあさんって感じだ。でも、後進を育てているとはいえ現役の探索者。俺たちも学ぶことがあるかもしれないな……。








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