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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
パーティでのダンジョン探索

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第54話 オークの大群 中




魔導銃は魔法使いの杖のようなものだ。

ただ、その杖に最初から使う魔法を魔法陣を刻んで固定し、その魔法以外を使えなくしたもの。さらに、魔法を使うための魔力を外から供給するようにしたものだ。


自動小銃型の魔導銃や自動拳銃型の魔導銃などは、引き金を引くことで刻まれた魔法陣が発動するようになっている。

が、散弾銃型の魔導銃などのような薬莢型の魔力タンクを使う魔導銃は、魔法発動の仕組みが少し違う。


引き金を引いて魔法陣が発動し、魔法が撃てるのではなく、引き金を引くと魔導銃の中にあるハンマーが薬莢型魔力タンクの後部に仕込まれた魔石を叩きをたたき、薬莢内の魔力を一気に魔法陣へ流し込み強力な魔法を発動させる。


もちろん、刻まれた魔法陣である程度制御しているが、薬莢型の魔力タンクを使う魔導銃は、それぞれで薬莢の大きさを微妙に変えることでも威力の大きさを制御している。


だからこそ、バズーカなどの魔導銃?砲?も存在するらしい。



―――――パシンッ!


乾いた音を響かせ、散弾銃型の魔導銃が発動し、前衛の女性剣士たちが抑えていたオークたちから少し後方のオークの上空、一メートルの空間で雷が爆発した。


バチバチバチバチッ!!と大きな音と光を放ち、下にいるオークの前衛のほとんどが感電した。


「す、すごい音と光だな……」


焦げ臭いにおいが広がる中、感電したオークの中で魔石になったオークは数えるほどしかいなかった。

それに気づいた高橋健太は、すぐにみんなに指示を出す。


「全員撃つんやっ!オークに止めを刺すんや!!」


高橋健太の指示を聞き、その場にいる全員がようやく気付く。

魔物が魔石に変わるダンジョンにおいて、魔石に変わっていない魔物はまだ生きていることに。


オークと対峙している前衛の剣士のパメラとノエルは、大盾を構え直し、俺たちのパーティーメンバーは、自動小銃型の魔導銃を撃ち始めた。

どうやら、俺の攻撃はオークたちにかなりのダメージを与えていたようで、一発でも当たると魔石になって地面に落ちた。


俺は、散弾銃型の魔導銃を折ると、すぐに空になった薬莢型の魔力タンクを交換し、次々に前進してくるオークの大群に魔導銃を向けようとすると、その前に立ちはだかる人がいた。


「待って!この魔導銃の魔力タンクない?私も、戦いたいの!」


その人は俺たちと同じ日本人のようだ。しかも、魔導銃を使うとなれば……。


「あなたの名前は?」

「鈴木桜子!」

「このダンジョンに来て何年目?」

「一年目よ!その質問、何か関係あるの?」


鈴木桜子は、俺とのやり取りの時間も惜しいのか、質問攻めにした俺に怒る。

だが、質問したくなるのも無理はない。なぜなら……。


「関係大ありだ!

何で一年もこのダンジョンにいて、まだ初期装備の魔導銃を使っているんだよ!」

「へ?」


そう、彼女こと鈴木桜子は、いまだに講習会でもらった初期の魔導銃を使っていたのだ。一年もこのダンジョンで探索者を続けていれば、魔導銃を買い替えてもおかしくはないだろうに……。


俺は、自分のポーチに入っていた自動小銃型の魔導銃の魔力タンクの弾倉を、三本渡してやる。


「とりあえず、その魔導銃ならこの弾倉が使えるはずだ」

「あ、ありがとう……」


鈴木桜子は素直に受け取り、自分の自動小銃型の魔導銃に装填しオークに狙を定め撃ち始める。

それを確認して、俺もオークの大群へ範囲攻撃を再開する。



俺の魔導銃の範囲攻撃がオークの大群を弱らせ、他のみんなの攻撃でとどめを刺す。

これで、俺たちは一時間近く戦い続けた。


通路の芝生の上がオークの魔石で埋め尽くされたとき、通路の奥で雄叫びが響きわたった。


『グオオオオォッ!!』


その後、地響きのような足音が段々と近づき、その姿を現した。

それは今まで襲ってきたオークの二倍はあろうかという大きさのオークで、全身フルアーマーを着けた姿をしていた。


「……オークジェネラル!」

「オ、オークジェネラルって、第三階層に出てくるような魔物じゃないよ!」

「リーダー、ここは逃げたほうが……」


アンジェラのパーティーの女性たちが、姿を現したオークの魔物に対して怯えている。俺は、すぐに散弾銃型の魔導銃を折り、薬莢を交換した。


「全員、残弾を確認や!いよいよボス戦やでぇ」

「あ、あなたたち、戦う気なの?!」

「当たり前や、ここで逃がしてくれるほど相手もお人好しやないやろ」


アンジェラが、魔導銃の弾倉チェックをする伊藤拓也に声をかける。


「タクヤ、私も戦うよ」

「ああ、心強いよアンジェラ」


そんなアンジェラの態度に、覚悟を決めたのか他のパーティーメンバーの女性たちも戦闘準備を始める。


「本田はん、属性魔石を無属性に変えてもらえるか?」

「無属性に?……そうか、無属性のバースト系統の魔法『インパクトバースト』か!」


『インパクトバースト』とは、衝撃弾を相手にぶつけ衝撃波を周りに広げて倒す範囲魔法の一つだ。

だが、この魔法の利点は範囲魔法でありながら打撃魔法にもなることだ。


残るは、ゆっくり歩いてくるオークジェネラルという魔物のみ。

薬莢型魔力タンクは、残り二発しかないが倒せるのか?


全員の戦闘準備が終わった時、オークジェネラルが再び吠える!







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