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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
パーティでのダンジョン探索

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第49話 お人好しな探索者




俺たちが寛いでいると、この世界の探索者の一人が話しかけてきた。

腰に剣を携えた剣士のようだ。


「な、なぁ、あんたらいいのか?

あいつら、あんたらが見つけた隠し通路を使って奥へ行ったみたいだが……」

「ああ、えぇねんえぇねん。

秘匿する気もないし、あんたたちも使うてもえぇねんで?」


高橋健太は、探索者の剣士の男に気さくに使用を進めている。

確かに、第二階層で見つけた隠し通路や部屋も探索者ギルドに報告してあるし、今更秘匿してもしょうがないしな……。


「じゃあさ、じゃあさ、隠し通路の中はどうだったの?」


今度は、剣士の男のパーティーメンバーの獣人の女性が話しかけてくる。

この獣人、狐耳をしているみたいだから狐人族かな?尻尾も太いし……。


さらに、着ている防具が薄手にできているため出るとこが出て引っ込むところが引っ込んでいる目のやり場に困る体つきだ。

伊藤拓也と長谷川大輝が、鼻の下を伸ばしてチラチラ見ている。


「中は二手に分かれた道があって、ダンジョンオオカミがいました。

しかも三匹も」

「ダンジョンオオカミ?!

ライス、ダンジョンオオカミが三匹って……」

「ああ、中に入った奴ら、まずいかもしれんな……」


鼻の下を伸ばした男はダメだと、杉本美月が質問に答える。

すると獣人の女性がさらに後ろから来た、金属鎧を着た男に焦った様子で話しかけると、金属鎧の男は表情を曇らせる。

何かまずいことでもあるのか?


「なあ、そのダンジョンオオカミだが、倒せたか?」

「ええ、倒せましたよ。

三匹目に、ちょっと手古摺りましたが……」


曇らせた表情のまま、確認するように金属鎧の男が質問する。

それを受けて、今度は小西葵が倒せたことを教えると、金属鎧の男の表情が和らぐ。

もしかして、何かあるのだろうか?


「あの?」

「ああ、すまない。少し不安にさせたな。

実はダンジョンオオカミという魔物は、三匹以上集まると属性変化をする個体が出るんだ。通常は、無属性なんだが三匹以上集まると、その中の一匹が火属性のダンジョンオオカミに変化する。

そのため、水か氷属性の武器を持っていないときは逃げろというのが、探索者の間では常識になっている」


……なるほど、どうりで俺たちの攻撃が効きにくかったわけだ。

あの一匹が、火属性に変化していたのか。


「ライス、ちょっと心配だから俺たちも行ってみないか?」

「……そうだな、探索者として隠し通路を使ってみるのもいいかもしれんな」


剣士の男は、あの連中の心配でライスという金属鎧の男は、隠し通路を使ってみるという理由で行くことにするらしい。

どちらも、お人好しな性格のようだ。


「それじゃあ、あの隠し通路使わせてもらうわね~」


獣人の女性が手を振りながら隠し通路のある壁に向かう。

その後を、剣士の男と金属鎧の男が付いて行く。さらに、泉の側で休憩していた人たちがぞろぞろと移動していった。


全部で、十五人のパーティーだったようだ。


大きな音をたてて壁が上に上がり、剣士の男たちのパーティーが中へ入っていく。

そして、全員が入ると再び大きな音をたてて壁が元の位置へ戻っていった。



「……とりあえずや、これからどないする?」

「長谷川君、今いる位置がどこになるか分かる?」


リーダーの高橋健太の質問に、俺は長谷川大輝に今いる位置を聞いて考えることにした。隠し通路の位置からして、隠し通路間に入る前の右へ続いていた道の先に行った場所がここだと考えたからだ。


隠し通路に行かなければ、この休息場を見つけていただろう。


「ここは、第三階層への坂道から近いっスね。

隠し通路の入り口から、少し行った位置になると思うっス」

「それなら、まずは第三階層への坂道へ戻って地図を完成させませんか?」


「あ、それ私も賛成。

ダンジョン町への帰り道が分からないなんて、気持ち悪いわよ」


俺の提案に、真っ先に賛成したのは田辺美咲だ。

その意見を聞いて、小西葵と杉本美月が賛成しみんなが賛成してくれた。


「ほなら、俺たちはこの階層の入り口を目指すで。

準備が終わったら、出発や」


行動目的が決まったら、すぐに行動に移す。

テーブルの上を片付け、テーブルと椅子を無限鞄に収納。

次に装備を点検して、予備の弾倉をチェックし準備完了。


「ほな、出発や!」


休息場の泉の近くにある出入り口から、外の通路へ出ていく。




▽   ▽    ▽




「正面に、魔物が六匹っス!

距離は、二百メートル先みたいっス!」

「魔物注視、距離二百や!」


高橋健太の注意に、自動小銃型の魔導銃を構え移動速度を落とし、ゆっくり進んで行くと、大きな体の魔物が二体見えてくる。

武器の棍棒を構え、豚のような顔をしていた。


「オーク二体発見、あとは……ゴブリンを四匹確認」

「よっしゃ、まずはオークを片付けるでぇ」


パーティーの中で目が良い中川明日香が魔物の種類を報告すると、高橋健太が攻撃目標を指示する。


――――――パパパパパッ!パパパパパッ!


援護射撃をする、俺と杉本麻美以外のパーティーメンバーが一射撃する。

みんな射撃の腕が上がっているのか、オーク二体を狙い通りに打ち倒し、魔石へと変える。すぐ側でオークが倒された光景を見たゴブリンが、俺たちを発見し襲いかかってきた。


『グギャギャ!』

『『『ギャギャー!』』』


まるで、敵討ちとばかりの表情で襲いかかってくるも、俺たちとの距離がありすぎ返り討ちにあい魔石に変わっていった。








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