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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
パーティでのダンジョン探索

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第43話 分配金




「金貨八百六十枚?!」


ダンジョンの第二階層にある、隠し部屋で見つけた宝剣を探索者ギルドで買い取ってもらおうと受付でお願いすると、すぐに会議室に通され鑑定され買い取り価格を提示された。


それが、パーティーメンバー全員が驚き固まった値段だった。


「……こ、この大剣ってそんなに価値あるものだったんスか?」


長谷川大輝が、恐る恐る鑑定したギルド職員に質問する。

すると、鑑定したギルド職員ではなく受付嬢の方が答えてくれる。


「もちろんよ。

この鞘に使われている宝石、意匠、材質、どれをとっても一級品。さらに中の大剣もすごいわ!

ミスリルとアダマンタイトを贅沢に使ったもので、相当な切れ味よ。

ダンジョンの浅い階層で見つかる武器じゃないわよ、コレ……」


どうやら、相当に俺たちの運が良かったらしい。

受付嬢は、大剣を眺めながらため息を吐く。


「ねぇ、本当にいいの?ギルドで買い取って。

ダンジョンの外のオークションに持ち込めば、金貨千枚は確実なものなのに……」


もったいない、そんな気持ちなのだろうか?

鑑定をしてもらう前にも、受付嬢からはオークションに出さない?と勧められるが、俺たちはギルドに買い取ってもらう方を選んだのだ。


実をいえば、ギルドに着くまでにもいろいろ話し合っていたのだ。

その中に、オークションの話も出ていたが今の俺たちが目立つのはよくないとのことで、ギルドで買い取ってもらうことに決定した。


それならギルドにお願いしてオークションに、という考えもあったが、受付嬢に相談するとあっさりと断られてしまった。


『ダンジョンの外で開催されているオークションは、組織が違うから無理ね。

探索者ギルドとしても、そんな責任は負えないし……』


とのことだった。


とりあえず、前回買取をお願いし忘れた魔石の買取と、今回の魔石の買取。

さらに、宝剣の買取でかなりの大金が俺たちの懐にはいる。

そして、宝箱から出てきた金貨五百四十八枚だ。



「それじゃあ、計算してくるから、ここで待っていてくださいね」


そう言い残し、受付嬢と艦隊をしてくれたギルド職員は会議室を出ていく。

そして俺たちは、魔石買取の計算と宝剣の代金の準備のため、しばらく会議室で待機することに。

しかし、思いがけず大金が転がり込んだものだ。


「……とりあえず、全員に金貨八十六枚は確実やな」

「高橋さん、何がです?」

「分配金や、分配金。

うちのパーティーは、手に入ったお金は全員で山分けしとるんや。

だから、杉本はんにも金貨八十六枚は確実に渡せるでぇ」


その言葉に、杉本麻美は驚きのあまり言葉が出なかった。

今回初めてパーティーメンバーと一緒にダンジョンに潜って、いきなり金貨八十六枚の収入だ。

それは、驚くよな。


「ね、ね、金貨八十六枚って、日本円でいくらになるの?」


俺の隣に座っていた、杉本美月が質問してくる。

どうやら彼女は、この世界のレートを知らないらしい。


「金貨八十六枚なら、日本円で八百六十万円だよ。

この世界は、銅貨一枚十円で計算されているから」

「八、八百六十万円?!」


杉本美月は、椅子から勢い良く立ち上がるほど驚き、力が抜けるように椅子に座った。まあ、初めてのダンジョン探索でこの額は信じられないよな。


そんな中、宝箱に入っていた金貨の計算が終わった中川明日香と伊藤拓也が、メンバーの目の前のテーブルの上に小分けにした布袋を置いていく。


「宝箱に入っていた金貨の計算が終わりました。

金貨の枚数は全部で五百四十八枚、よって一人金貨五十四枚と銀貨八十になりました。みんなの目の前の小さい袋にそれぞれ分けておきましたから、受けとって下さい」


小さい布袋を、笑顔で配る中川明日香。

それに比べ、伊藤拓也は、計算疲れと数え疲れでテーブルに突っ伏していた。


……ご苦労様です。



「本田さんは、このお金どう使うんスか?やっぱり買い物っスか?」


向かい側に座る、長谷川大輝が声をかけてくる。

こんな大金を手に入れたのだ、みんなの使い方が気になるんだろう。


「ああ、欲しい魔導銃があるからな。

それを手に入れるつもりだよ。後は、初期装備を何とかしたいかな」

「初期装備っスか?」


そう、講習会の時貰った初期装備だ。

今回の魔物オークに対し初期装備では、なかなか倒せないことが分かった。

弾倉一つを丸々使わないと、オーク一匹倒せないとは威力が弱すぎる。


ここは、二段階ほど威力が上の魔導銃を購入する予定だ。

後は、クレー射撃なんかで使う散弾銃か。集落討伐の時の大宮剛の魔導銃を撃つ姿がカッコよかった。


ただ、散弾銃型の魔導銃は薬莢タイプの魔力タンクだ。

装填する数も、せいぜい二発が限度。となれば、範囲型の奴にするか威力型の奴にするかが問題だな……。


「長谷川君は、何か買わないのか?

借金はもう返済済みだろう?」

「俺っすか?俺は、魔道具とかの購入を考えているっス。

例のオークのいた通路で、照明の魔道具が必要だって反省したっスからね」


なるほど、装備じゃなくて道具の充実か。

それは、俺も考えとかないといけないな。今回はたまたま購入していたものが役に立ったが、これからもそうなるとは限らないし……。


とりあえず、店に行っていろいろ考えてみよう……。







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