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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
ダンジョン探索

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29/201

第29話 回復手段




次の日、俺は機嫌よくダンジョン町を歩き探索ギルドへ向かっていた。

昨日、武器屋でホルスターを購入し、講習会の時にもらった自動拳銃型の魔導銃を早速しまって自分の体の右後ろに装備した。


もちろん、昨日購入した『壁魔法』の魔法陣が刻まれた自動拳銃型の魔導銃は、左後ろのホルスターにしまって装備している。


「二丁拳銃が、こんなに早く実現できるとは……」


気分よく歩いているが、不安がないわけではない。

それは、俺の懐事情だ。

実は、今回の買い物でかなり散財してしまった。


新しく購入した魔導銃に、予備の弾倉。それに、魔導銃をしまっておくホルスター二つ。さらに、宿代や食事代。

一時期金貨まで届いた俺の全財産は、今銀貨十六枚と銅貨三十五枚。


……これでは、借金返済に回せるお金がないではないか!


一人で自問自答していると、探索者ギルドから出てくる知り合いがいた。


「ミラ、忘れ物ない?」

「大丈夫です、キャロルさん。必要なものはすべて持っています」

「次からは、ポーションは余分に用意するのよ?」

「はい、ありがとうございます」


ミラさんのリュックの中身を見ながら、心配しているキャロルさんとミラさんだ。

どうやら、ミラさんが忘れ物をしていたらしい。


「おはようございます、キャロルさんミラさん。

これからダンジョンの下層へ出発ですか?」


俺が声をかけると、気づいたらしく二人とも笑顔で返事を返してくれる。


「あら、おはよう。確か本田さん、でしたよね?」

「おはようございます」


「俺の名前を憶えていてくれてうれしいです」

「一緒に、ゴブリンの集落を討伐した仲間ですものね」


そう、あのゴブリン集落討伐に彼女たち二人も参加していた。

……のだが、キャロルさんとミラさんは報酬を辞退している。宿で夕食を取るとき、理由を聞いたのだがクランメンバーにバレることを恐れてだとか。


はぐらかしながらではあるが、どうやらあの時ダンジョン町に同じクランメンバーがいたのにもかかわらず、内緒で集落討伐に参加してしまって記録を残したくなかったとか。


俺も持っている『ステータスデバイス』には、討伐記録が保存される。

ただし、討伐依頼などの場合報酬をもらわなければ記録されることはないそうだ。

探索者ギルドにも記録が残らないので、レベル上げによく使われたり功績残しのために使われたりする。


「あなたもこれから、お仲間たちとダンジョンの下層へ行くの?」

「はい、他のメンバーはお弁当や買い忘れたものがあるそうで、俺が先に来たんです」

「キャロルさん、ブルさんたちを待たせていいんですか?」


ミラさんが、自身のステータスデバイスを見て時間を確認して声をかける。

キャロルさんも、時間を確認後、急いでその場を後にする。


「もうこんな時間なのね、それじゃあ本田さん。気を付けてね。

初心者のうちは、いろいろ足りてないものが多いから、本当に気を付けてね?」


そう言うと、二人と手を振って別れた。


初心者のうちはいろいろ足りていない。

俺はキャロルさんのその言葉が気になり、自分の無限鞄の中をチェックする。


「……そういえば、ポーションを用意するように言われたな」


実は俺たちは、回復手段について何も知識がなかった。

グングニルの講習会でも、回復手段に関してはわざとかうっかりか分からないが、教えてもらっていない。


そのため、回復手段無しでこのダンジョン町まで来たのだ。

宿で、キャロルさんにそのことで呆れられ怒られてしまったほどだ。ダンジョンに潜るなら、ポーションは各自三つは常備しなさいと。


さらに、ポーションには消費期限が存在するとか。

消費期限が過ぎても腐ることはないが効き目が無くなるそうで、期限切れに注意するように教えてもらった。


下級ポーションなら十日、中級なら二十日、上級は一月。

特級は一年と消費期限が決まっているらしい。


上に行くほど期限は長くなるが、その分の高くなる。

まあ、当たり前だな。


下級ポーションは銅貨五十枚。中級が銀貨一枚。上級は銀貨五十枚。

特級は金貨一枚だ。

他にも、色々なポーションが存在し中にはオークションでしか手に入らないものもあるとか。


「……まあ、今は俺が買えるポーションを買っておくか」


ということで、第二階層への入り口に着く前にポーションを購入するため薬屋へ。




▽   ▽    ▽




「悪い、待たせた」


薬局で下級か中級かで悩み時間を食ってしまった。

俺が薬屋を出て、第二階層への入口へ到着すると他の全員がそろっていた。


「どこいっとったんや?本田はん」

「本田さん、一番に宿を出てなぜこんなに遅刻するんスか?」


みんなの目が、何してたんだと攻めてくる。


「ホント申し訳ない。ポーションを買い足してて遅くなったんだよ」

「ポーションって、そんなん昨日のうちに確認しとかな……」


俺のことを呆れていたのは、高橋健太だけだった。

他のメンバーは、全員が自身の無限鞄の中を確認している。そして、ホッとした表情をしているから持っていることを確認できたんだろう。


「とにかく出発しましょう。

今日は、第二階層を隅々まで探索したいわね」

「ですね、明日香さん」

「昨日予備の弾倉を買い足しましたから、今日は張り切ります!」


中川明日香と田辺美咲に小西葵の三人が、妙に張り切っているな。

でも、彼女たちの言うとおり、第二階層は探索し終わりたいな……。


こうして、俺たちは第二階層へ足を踏み入れた。







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