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ダンジョンで借金を返済することになった男の物語  作者: 光晴さん
ダンジョン探索

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27/201

第27話 戦闘に役立つもの




俺たちが魔導銃専門の武器屋に入ると、先客が三人いた。


「いらっしゃいませ~」


前来た時と同じように、女性の店員さんに声をかけられる。

この魔導銃専門店、なかなかの広さがあり多種多様な魔導銃が売っている。


「今日は先客がいるんやな……」

「高橋さん、確か魔導銃って地球人専用とかじゃなかったスか?

ということは、あの三人は俺たちと同じ地球人ってことっスね」


「私たちは、私たちで見て回るから」

「美咲ちゃん、変わったもの探そう~」

「面白いやつね、葵ちゃん」


そんなことを言いながら、中川明日香と田辺美咲に小西葵の三人は、店の奥へと進んでいく。それを見送ると、今度は伊藤拓也が離れていった。


「俺も、色々見て回るから……」


そう言って、女性たちの後を追っていった。

俺と高橋健太と長谷川大輝は、お互いに顔を見合わせ買いたいものがある陳列棚へ向かった。


「俺、ホルスターが欲しかったっスよね」

「ほんなら、俺も買っとこうかな……」


三人つるんで、店の中を歩いていく。

色々見ながら、ホルスターの並んでいる棚の近くにそれを発見した。


「おお、高橋さんこれ」

「んん?自分、これ『44マグナム』に似てるんちゃう?」

「分かりました?俺も、そう思ったんですけどやっぱりこれも魔導銃ですよ。

ほら、銃口がありませんし……」


そう、俺が見つけたのは回転式拳銃型の魔導銃だ。

さらに、その中でも映画なんかで見かける『44マグナム』ことМ29にそっくりな形をしているがやはり銃口がなく魔導銃だと分かってしまう。


「せやけど、回転式拳銃型の魔導銃って弾はどうなっとるんや?

一発ずつ装填するんか?」


俺は、通常の拳銃と同じように回転式シリンダーを、左に振り出す。

すると、六つの穴が開いていた。


「……どうやら魔導銃でも、この穴に弾を込めるみたいですね。

ここに貼ってある説明だと、弾もクズ魔石を使った錬金弾みたいですね。しかも、一発ずつの単発弾」

「俺たちが使っとる自動小銃の魔導銃の弾倉と、この一発の弾の値段が一緒やで……。

えらい高いな……」


確かに高い。

でも俺は、この回転式拳銃型の魔導銃を購入しようと考えていた。

なぜなら、この魔導銃に刻まれている魔法陣が『土魔法』の壁なのだ。


この魔導銃で床を撃てば、土の壁がそこに出来上がるという。


「高橋さん、長谷川君、この魔導銃を買ったら、戦闘が少し楽にならないかな?」

「戦闘が?ん~、魔物が襲ってくるやろ?そこへ、コレで壁を作る。

すると、魔物が壁をよけていくわな……。なるほど、少しだけ時間が稼げるな」


「時間が稼げればそれだけ、遅くなって当てやすくなるっスね。

しかも、魔物が壁に自ら当たることもありそうっス」


でも問題は値段なんだけど、本体価格が銀貨八十枚。

弾は、予備も含めて二十は欲しいな。ということは、全部で金貨一枚か。


……予算オーバーだ。


「本田さん、買えそうっすか?」


長谷川大輝が、心配そうに俺に聞いてくる。

どうやら、俺は表情に出ていたらしい。でもここは正直に言っておこう。


「予算オーバーだ、もう少し安いヤツを探さないとな……」


刻まれている魔法陣のおかげで、この安さのようだ。

他の同じタイプの回転式拳銃型の魔導銃は、金貨何枚という値段設定になっている。どんな魔法陣が刻まれているかで値段が違ってくるようだ。


「なら、自動拳銃型の魔導銃で探してみんか?

それなら、弾倉も安く済みそうやし……」

「じゃあ、そっちを探してみるか」


そう俺が言うと、みんなで自動拳銃型の魔導銃の売り場へ移動する。

その途中で、先客の三人が俺たちの横を通り過ぎようとしたので一応挨拶をと、すれ違いざまに頭を下げた。


すると、先客の三人の一人が声をかけてきた。


「もしかして、最近このダンジョンに来た新人さんか?」

「大野、そうなのか?」

「ああ、この人たちの装備を見てみろよ。結構新品だろ?」


声をかけてきた男性の後ろのもう一人が、俺たちをジロジロ見る。

女性に、ジロジロと見られるとなんか恥ずかしいな……。


「あ、あの……」

「ああ、失礼。このダンジョンで新人さんに会うのは久しぶりなんでな。

俺は、大野。こっちが谷口で、この女性はナコだ」


俺たちは、一礼してあいさつする。

大野さんと谷口さんは、日本人ということが分かるが、ナコさんには犬耳が生えていた。ピンとたった犬耳で、ショートカットの髪型が似合っている。


装備は軽鎧なれど丈夫そうな大きな盾があることから、アルスさんのような盾役でいるのだろう。

あと俺は、ナコさんの首に付けている首輪を見つけた。


その首輪は、まるでファンタジーに出てくる奴隷に付けられる物みたいだ。

俺たちが、ナコさんの首輪を見ていると大野さんが説明してくれる。


「お、気づいたか?

君たち新人さんの考えている通り、このナコは奴隷だよ。俺が買ったんだ」

「でも安心して、ナコは君らの思っている奴隷じゃない。

このナコは、借金奴隷なんだ。

だから、借金を返し終えればすぐに奴隷から解放される」


大野さんたちの説明によれば、ダンジョンの探索者の中には奴隷になる人が結構いるらしい。

そのほとんどの理由が借金だそうで、しかも探索者ギルド自体が借金奴隷を売っているとのこと。


……何か、購入したいものが増えたような気がする。

俺たちも、壁役ができる奴隷を購入するのもいいかもしれない……。








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