11話
「バカね愛桜は」
「だって、私が彼女なのに酷いよ」
「元から口がうまい方じゃないでしょ?拓人さんさ」
「私じゃダメなんだって、言われてる気がした」
「愛桜しかダメって言ってたじゃない。信じてあげなよ」
「信じてたいし大好きだけど、気持ちが違う気がする」
友希ちゃんと放課後話すと少しは楽になれた
だけど涙はずっと止まらなくて
「ちゃんと言うの。悔しかったって…私はそうしてほしいって…」
友希ちゃんに優しく手を引かれ校門を出た
稜「愛桜ちゃん!」
突然名前を呼ばれ振り向くと
「…昨日の」
金髪の人が走りよってきた
「ごめんいきなり来て。ちょっと話いい?」
「誰?」
友希ちゃんが小声で問いかけてくる
「拓人さんと如月先生の同級生の稜さん」
そう言えば友希ちゃんは稜さんに向き直り
「話って何ですか?」
と強く言い放った
「友希ちゃん!」
「あのね、愛桜はいつもお人好しだから傷つくのよ」
「…じゃあ友達も居ていいからちょっとそこの店の裏で話せる?」
「あの…ここじゃダメですか?」
「紀乃に見られたくないんだ」
「………」
みんな如月先生の事ばかりで嫌になる
「ねぇ稜さん?用件だけ言ってくれない?時間ないから」
「生意気だな今の高校生は。
昨日拓人が言ってたけど
本気で付き合ってんの?」
やっぱりその話題だった
稜さんの目が私を捉えて怖い
「…付き合ってます。何か悪いですか?」
そう聞けば稜さんは苦笑いを浮かべた
「…悪いってか、今までもあったんだ
拓人が目移りすることは…」
その続きはだいたい想像出来た
「愛桜帰ろ?話してもいいことなんかない!」
「友希ちゃん」
私の肩を稜さんが引き止める
「ちょっと待って。紀乃はずっと大学の時から拓人が好きだった、付き合った振りとか言ってるけどそんなんじゃすまない関係って俺は思ってる」
「何が言いたいんですか?」
「今もあの二人はちゃんと繋がってる
ただ拓人の気の間違いだって思ってる
そうやって泣いてきた子は沢山いるんだ!
今さら紀乃以外を愛すわけがねぇだろ?
彼女面する暇あんなら紀乃に返してやれ」
パン―…
稜さんの、頬を友希ちゃんが強く叩いてくれた
「……ッグス」
「最低。」
友希ちゃんが私を抱きしめてくれる
「…もう…嫌だよ友希ちゃん…」
「痛ってぇー殴られる筋合いねぇし」
「愛桜にこんなこと言ってタダですまないんだから」
「忠告はしたからな」
帰っていく稜さんが凄く憎くて怖かった
私と拓人さお互いが好きだけじゃダメなの…?
やっぱり拓人さんと如月先生は…




