外伝『やっぱりソコにはダレもいない』
アイするヒトを探している。
だけど、ドコにもいない。
あのヒトはドコにいた。
アイするあのヒトはドコにいる?
優しいワタシの腕の中にナゼ、アイするモノがいない。ずっと探しているのに、懐かしいニオイだけが残り香としてあって、懐かしい気配がアルのに、姿はない。
見えない。
ナニも聞こえない。
ナニもソコにはダレもいない。
ワタシは自分がナニモノなのかすら分からない。どんな姿で、どんな顔をして、どんな知り合いがいて、どんなヒトを愛しているのか。
ない。
ワタシにアルはずのモノはすべてない。
どんなことをすると、このようなことになるのか。今はヒトを愛することすらままならない。
いない。
ワタシが愛したヒトだけがいない。ドコにいる、ソコにいるか、アソコにはいるだろうか、向こうはどうだ?
いくら模索しようと、見つからない。
ワタシの愛しいヒト。
もし、また。
また、貴女に出会えたならば、愛してもよいだろうか。
間違っていても、ワタシは愛する。
愛して、腕の中に、ワタシが優しく、全てのツミを許すのだ。
愛している。
それを、誰にも否定などさせない。
ワタシは誰よりも愛している。
貴女に比べたら他などとるに足らないヒトばかり。
ナニもない。
寂しい。ドコにいる。
貴女の顔が思い出せナイ。
声も、姿も、ナニもかもが思い出せなく、ワタシはどうしたらよいのかわからない。
わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。ワカラナイ。ワカラナイ。ワカラナイワカラナイ。
愛している。
だが、ダレを?
アナタがワカラナイ。
ワタシもワカラナイ。
ドコにもアソコにもココにソコにもダレを、ダレも、ダレの、ダレに……
いない。
いない。
ドコにいない。
ワタシもアナタも、ダレの影もない。
ない。
いない。
探してくれないのか、ワタシの愛しいヒト。
ああ、見つけなければ。
かわいそうに、ワタシがこんなことになるとは、思わなかっただろうに。
アナタを見つけなければ、ワタシを見つけなければ。
ナニもない。
ナニもいない。
やっぱり、ナニも見つからない。




