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【完結】政略婚の向こう側〜この二人どうなるの〜  作者: かんあずき


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106 ヘルマンのせいで、修羅場です

「赤ちゃんの父は俺っていってたわよ!」

「お互いプロポーズが成功した後、泣いてたじゃないの!」


この二つがアルフレードの中で脳内合併して


「ヴィオラに言い寄って結婚を迫り孕ませようとした」


に変わった。


「ち、違うわよ!誤解よ!」


わたしは慌てて、アルフレードの顔を見つめる。

だが...


「ヘルマン!俺の留守の間に!!マジで殺す」

ヴィオラの手を離さず、ヴィオラのペースで歩きながらも、アルフレード目は血走っている。


「あ、アルフレード??本当に全てが誤解よ」


私は焦る。

自分のことをそんなに思ってくれるのは嬉しいけど、こういう嫉妬は想定外だ。

というより、アルフレードが嫉妬するのを初めて見た。


私ってば、アルフレードがヘルマンが私にプロポーズしたという噂を聞いて、どんな反応をするか見てみたいとか...どうしてそんなバカなこと思ったんだろう。

もう見たくないわ!!お願い、落ち着いて!


オリヴィアンでは、誰もわたしにそういう目で見る人はいなかったから、今まで見ることなかったのかしら。

いや、アルフレードが四六時中いたから、嫉妬する必要がなかったんだわ!!


「違う!誤解じゃないよ!君みたいな可愛い人がヘルマンの餌食にならないわけがない。君は昔からみんなに優しすぎるよ。」


アルフレードからそんなふうに言われると恥ずかしくなるじゃないの。

いえ、喜んでるときじゃないわ。

これは、アルフレードフィルターがかかりすぎてる。


「違うわよ!確かにヘルマンはいろんな人を口説いてるわ。

だけど、わたしが思うに..ヘルマンはアン夫人に恋心を抱いていたと思うわ」


アルフレードがぴたっと止まる


「は?」


ああ、よかった。少し冷静になったみたいだわ。

あ、でもアン夫人ってアルフレードの母親なのよね?


「アンジェリカ王妃じゃないわよ。アン夫人よ。だって、アン夫人にわたしの目の前で、何度も口説こうとしてたもの。今は敵だと認定したみたいだけど、落とし甲斐があるってわたしに言ってたもの!」


アルフレード...冷静になったけど、黙り込んだわ。

失敗...した?


「ヘルマン、ただでさえヴィオラを危険な目に合わせたのに、何やってるんだよ!」


拳を握りしめ、目が吊り上がっている。


片目の眼帯がさらに恐ろしく見せてるわーー

すごい効果ね。って納得してたらダメだわ


アルフレードってもしかして、わたしのこと本当に好きなんじゃないかしら?

これが世に言う束縛愛ってやつね!


「そうね。ヘルマンは確かにどうかと思うけど、そんなわけで、わたしは口説かれてないの。臣下の礼を誤解されただけよ。そして、アン夫人と出会うまでは、ヘルマンは別の女の人と一緒に過ごしていて、わたしは同じ部屋で過ごしてないもの。」


「ヴィオラ、一人でいたのか?それはそれで、何やってるんだよ!ヘルマン!!」


一緒にいてもダメなのに、別に過ごしてもダメなのね。

アルフレードってちょっとめんどくさい男なんじゃないかしら??


わたしは思わずじっとアルフレードを見つめる。

相変わらず、綺麗な顔立ちだ。

わたしの方が、浮気したんじゃないの?っていいたくなるのに、どうしてアルフレードはわたしのことをそんなに思ってくれるのだろう。



「ヘルマンの女関係で揉めて家を追い出されそうになったの。それを怒ったアン夫人が、女性もヘルマンも怒鳴り上げて、今の家で産ませてくれたのよ。だから、腹は立つけど命の恩人であるのも事実なの。アンジェリカ王妃が、なんでアルフレードとわたしの関係を知っていたのかはわからないけど、息子の奥さんを父親の年齢の人に口説かせるわけないじゃないの」


これで信じてくれたかしら?


「わたしも質問があるわ。ヘルマンはいつも女の人に囲まれてたの。アルフレードは浮気してないって。いつもいろんな都市の情報を勉強していたと聞いたわ。でも、どうしてそこまで私を大切にしてくれたの?」


アルフレードは目を見開き息を呑んだ。

少し冷静になって、わたしに照れたように話す。


「前も言ったように、君が初めて悪意なく俺に優しく接してくれた女性だった。初めの手紙の段階ですでに恋に落ちていたんだと思うけど、馬にまたがって俺を出迎えてくれた段階ですでに一目惚れ。人質の俺に、あんなに正面からぶつかってくれるのはヴィオラだけだった。今更誰かが擦り寄ってきたってそんなのヴィオラの純粋な優しさを思えば足元にもおよばないだろ。それから...」


つらつらと、どこが好きかを語り始めた。止まらない。

このまま聞くと夜になりそうだわ。

すでに夕日が落ちてるもの。


「あ、あの。わたしのことが好きだってのはよく伝わったわ。わたしもあなたが好きなの。穏やかだし、賢いし、優しいし、真面目だし、わたしには不器用だし。その...あなたが夫でセバスティアンの父で良かったと思うの。誤解は...解けたかしら?」


街から離れ、家が近くなっていた。

アルフレードは頷いた

よかった。冷静になっている。


と思ったら...突然、唇を塞がれ、深く長く逃げられないキスを与えられる。


んっ!


角度を変え、唇がこめかみ、頬、首筋と伸びる。


「ま、待って!人目が」

「俺の恋人で奥さんって噂にちゃんと変えてもらうから。」


アルフレードが真剣な目で見つめてくる。

冷静じゃなかったわ!!

ヴィオラは心の中で悲鳴を上げた。





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