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閻魔の道標 その2

戦闘描写って難しい……


早く街でのアレコレを書きたい。


「うおぉぉ危ねぇ!」


 杖が壊れたことで魔法が打てなくなる。それはもうライラックを守る(身代わり)が無いということ。辛うじてハンミョウの攻撃を躱すも、多少のダメージは避けられなかった。


「杖壊れたぞー!どうするー!?」


「あぁもう、耐久値は管理しとけって言ったのにさぁ!」


 グラパーは両手で大剣を振り上げ、ハンミョウに勢い良く振り下ろす。それにより、ハンミョウの標的は一切攻撃をしてこないライラックから、攻撃をしたグラパーに移る。


 しかし、大剣の攻撃はハンミョウの装甲に傷一つ付けられなかった。

もとよりDEFとMDFに多めにステータスを振っている為、それは不思議なことではない。


「よし、僕がタンクするから攻撃は任せた!」


「ちょっと待て杖がないぞ」


「そうだったな…【錬金術(アルケミア)】!これ使って」


「おお、錬金術って便利……」


 グラパーは大剣を大盾に変え、ハンミョウの攻撃をいなして受ける。

ライラックは受け取った新しい杖を持ってスキルを発動する。


「【偽装展開:蜻蛉切】……!」


 杖を青いエフェクトが覆い、槍の形を成す。追加で【マナインクリース】を発動し、MP回復ポーションを飲む。これで準備は整った。


「剥製にしてやらぁ!」


 槍が装甲に傷をつける。大盾が顎を受け止める。


「うーん、やっぱりあの槍でも厳しいか……?」


 しかし気を抜いていられない。注意がライラックに向かないよう慎重に立ち回る。


「何回も!突けば!ヒビくらい!入るだろ!」


 何度も同じところを突き続ける。それは遂に装甲にヒビを入れる。

だがハンミョウの注意はライラックに向いてしまう。


「残念だったな!【イミディアトリー・マジック】!【【【【【【【【【【アイスショット】】】】】】】】】】!!!!!!!!!!!!!」


 【蜻蛉切:偽槍】は、魔法の消費MPを0にする。

【イミディアトリー・マジック】は5秒間、魔法のリキャストタイムを0にする。

スキルと武器特性の奇跡的な噛み合いにより、ライラックは5秒間、氷のマシンガンを撃つことができる…!


「うおぉ【【【【【アイスショット】】】】】ォォォ!!」







 突如静寂と化した森の変化に、他のプレイヤーが気付かない訳も無く。

7分ほど経った後、一人のプレイヤー、ヨザクラがその元凶にたどり着いた。


「何だあれ、でっか…」


「戦ってる…?え、なんか氷身代わりにして……え?何してんの?」


 でかい化け物(オオエンマハンミョウ)に背を向けて逃げるプレイヤーが後ろに魔法を打って攻撃を避けている光景はまぁ何してんの?という感想になるだろう。

最もそれは後ろにいるプレイヤーの行動を確保する為のものなのだが。


「なぁあのモンスター、見たことあるか?」


「うわびっくりした」


 彼は戦いの光景に気を取られ、背後から二人のプレイヤーが来ていることに気が付かなかった。


「急に現れないでください……いや、見たことはないですよこんなの」


「「だよなぁ」」


「特殊なボスかな、羨ましいな…」


「つーかここって最初の森なの?こんなとこあるなんて知らなかったわ」


「どうする?なんか苦戦してそうだぜ、助太刀とかしちゃう?」


「うーん、それはやめておいたほうが……」


「俺もそう思う」


「なんでだよ?」


「よく見ろ、あいつジョブ【錬金術師(アルケミスト)】だぞ、経験値を減らしちゃうから止めた方が良い」


「そっか…」


 【錬金術師(アルケミスト)】はこのゲームでは有名な不遇職なのだった。

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