表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/36

鹿角と槍、炎の試練


 レイズが樹洞の奥を覗くと、そこには。


「―――クワガタだ!? ってうわぁ!?」


 その瞬間、レイズとヨザクラ、そしてクワガタが光に包まれる。


「これ、転移魔ほ―――」


 二人と一匹はどこかへ消えた。






「…………ここは?」


 そこはトンネルであった。

道には草が生え、壁にはツタが這っており、古びたトンネルのように見えた。


「あ! クワガタが攻撃してきま…………せんね」


 クワガタは二人を攻撃しなかった。

それどころか、大顎で二人を持ち上げ、自身の背中に乗せたのだった。


「これって……」


「うん、あのときと同じだねぇ」


 ハンミョウのときと同じ、導かれているような状況。

それは、歩む先に何かがあることを示していた。


 暫く進むと、クワガタがピタリと止まる。そして、翅を広げ二人を地面に下ろした。

二人がクワガタの前に出ると、そこにはドーム状の空間が広がっていた。


「おお、すごいねぇ」


「神秘的ですね」


 壁には窓が有り、日が差し込んでいる。

植物が生い茂り、無数の()()が飛んでいた。


 そこに、通知音が鳴る。

ウィンドウが開き、文字が表示される。


『EXクエスト:炎の試練が開始されました』






 

 ―――ゴクゴク。


 【蜻蛉切:偽槍】をずっと展開していたのでMPが枯渇しかけたが、ポーションを飲んで全快だ。

これで準備は万端、今度はこっちが攻撃する番だ!


「つっても、空中にいる敵をどうやって攻撃するんだ?」


「手始めに……【アンリミテッド・ソーサリー】【レインフォースメント・マジック】【絶対零度】!!」


「答えになってな―――」


「【【【ピアシングアイシクル】】】!! 【【【レイジング・ブリザード】】】!! 【【【アイスキャノン】】】!!」


「何をブツブツ言ってんだ……?」


 うるさい、できるだけ多く発動するためにこっちは詠唱に必死なんだよ。

うおおお頑張れ俺の滑舌……!!


 【ピアシング・アイシクル】によって蜻蜓の上から氷柱が落とされる。

【レイジング・ブリザード】で生成された氷の礫が、蜻蜓へと飛んでいく。

【アイスキャノン】が、蜻蜓に向けて氷塊を発射する。


 蜻蜓はそれらを全て避けた。そして、氷魔法の軌跡が氷として残る。

一つは氷の柱に。一つは柱への道に。一つは柱から柱への道に。

それは蜻蜓に攻撃をするための足場だった。


「ライズ! 合図したら()()を使ってくれ!」


「了解だ!」


 ライラックが氷の足場を登っていく。

そして氷の柱の上に立ち、蜻蜓が来るのを待つ。


「こっちが行けないんだからあっちに来てもらうしかないよなァ!」


 蜻蜓はライラック目掛けて急加速。

この小さな足場ではこれを避けることは難しいだろう。

しかし、【危機対好機(ピンチオブチャンス)】の効果により蜻蜓は【好機(チャンス)】状態にある。

つまり。


「蜻蜓が来るタイミングでこちらが先に攻撃する必要がある、か」


「っしゃ! 来いや!」


 こちらが先に攻撃することで、【危機(ピンチ)】状態になり、【危機対好機(ピンチオブチャンス)】が自動で発動され、蜻蜓の攻撃を避けることができるのだ。

槍を構え、向かってくる蜻蜓へと向ける。


 蜻蜓が突進する。


 ライラックがその槍を蜻蜓の頭部に突き刺す。

しかし槍は通らず、攻撃判定にならなかった。


「【串刺槍(スキュアスピア)】【コンティニオス・スピア】!!」


 スキルを発動し、やっとその槍は蜻蜓の頭部に傷を付けた。


 ライラックが居た場所を高速で蜻蜓が通り抜ける。

蜻蜓はライラックの方を向くために回転する。


「今だ!」


「【縮小杖】!!」


 【縮小杖】とは、以前のイベントの三位以内報酬である。

その効果は名前の通り、巨大化した昆虫を"縮小"させるのだ。


 杖から放たれた光の弾は、蜻蜓が止まった一瞬を突き、蜻蜓に命中する。

100m程あった蜻蜓は、半分程の大きさになった。

昆虫豆知識コーナー

テイオウムカシヤンマは世界最大のトンボです。

その大きさは最大で16cmにもなるそうです。

ちなみに古代のトンボであるメガネウラは70cmくらいあったそうです。


え、このクワガタはなんなのかって?

ディディエール…………あとは分かるね?



この作品が面白い!と思ったら、是非ブックマークや★評価をしていただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ