ピンチはチャンス、攻撃スキルはどこへやら
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平原には桟橋のある大きな湖があり、その上に1mくらいのトンボが群れていた。
遠くからではわかりづらいが、多分シオカラトンボとアキアカネが居る。
「【偽装展開:蜻蛉切】!」
トンボ達がこちらに気づき、一斉にこちらを見る。
それを確認し、【アンリミテッド・ソーサリー】、そして【レインフォースメント・マジック】発動!!
【レイジング・ブリザード】は強力だが、相手が単体じゃないとダメージが下がる。
【ピアシング・アイシクル】は機敏な相手では殆ど当たらない。
ならば使う魔法は。
「【【【【【アイスキャノン】】】】】!!」
二十秒が過ぎ、スキルの効果時間が終了する。
ただし、砲台は三十秒間その場に残り、計六発の氷塊を発射する。
一匹、二匹、三匹……と、発射された氷塊は次々にトンボを撃墜する。
「召喚系の魔法はこのスキルと相性が良すぎるな……」
【気配感知】―――!
―――ゴオッ!!
「【危機回避】!」
氷の弾幕を避け、こちらに突進してきたトンボをギリギリで回避する。
【気配感知】と【危機回避】はともにリキャストが短く使いやすいスキルだ。
―――ガシッ!
ぐ!?
まずい、リキャストの合間に掴まれた!このまま上空に連れて行かれては―――
―――なんてな。
【宥和の大網】を巨大化させ上に投げ、自分ごと網に入る。
無抵抗のトンボを下に向け、クッションにして着地ィ!
ってうおお!?着地狩りは卑怯だぞ!!……【危機回避】で攻撃を躱し、槍で返り討ちに。
「えいっ! やぁ! とぉ!」
氷の砲台が全て消滅し、トンボは攻撃の勢いを強める。
【アンリミテッド・ソーサリー】のリキャストが終わるまでは槍だけで戦わないといけない。
ああ、なんで俺には攻撃スキルが一個しかないんだ……
いいや、無いなら新しく得れば良い!!
「攻撃スキルを寄越せぇぇい!!」
このゲームにおいてスキルというものは経験、行動から獲得できるもの。
ライラックはLv:38であるが、戦闘経験は蚊と斑猫と蟻だけ。これでは獲得できる攻撃スキルも一個で当然である。
しかしそれは、戦闘をすれば攻撃スキルが手に入りやすくなるということだ。
「【危機回避】からのカウンター! どうだ、これでスキルを獲得…………はできないか」
「じゃあ何回でもやってやらあ!」
「【危機回避】」
ザシュッ。
「【危機回避】」
スパッ。
「【危機回避】」
カァァン!!
おっ、クリティカル。三匹同時に貫いたのでトンボの団子ができてしまった。
「スキルは獲得して……無い! ただ【危機回避】が進化しただけだ!?」
一応性能確認。
【危機対好機】
危機無しにして好機あらず
発動時、自身への攻撃を一度だけ回避し、攻撃してきた対象に【好機】を付与する
特殊状態:【好機】
対象が攻撃された際、攻撃してきた対象に【危機】を付与し、【好機】を解除する
対象が攻撃された際、対象のDEFとMDFを半分にしてダメージ計算が行われる
特殊状態:【危機】
対象が攻撃された際、対象の【危機対好機】を自動で発動する
対象が攻撃に成功した際、対象のATKとMATを二倍にしてダメージ計算を行い、この状態を解除する
違う、そうじゃない―――
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