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バーチェル・レンジャー その6

「…………!!」


 兵アリは氷によって体のあちこちを抑えられ、さらに氷でその部分が冷やされ、身動きが取れなくなっていた。


 ライラックは【蜻蛉切:偽槍】のMPを一気に消費することで、一瞬だけ補正値を跳ね上げる。

そして兵アリの胸部目掛けて跳躍し、その槍の穂先を向けた。

ATK+10000、ATK10080から放たれるその一撃、否()()()は。


「【コンティニオス・スピア】!!」


 槍専用スキル【コンティニオス・スピア】は、一閃を十閃にする―――!!






 ズガン、と轟音が鳴り、周囲には煙が立ち込める。

放たれた槍は、兵アリの胸部を大きく貫き…………そして杖に戻る。

兵アリは倒れ、消失した。






「あれって……勝てるやつなの?」


「罠は効かなそうだね……ボクはやられる前に離脱するよ」


「うん、懸命な判断だと思う」


 イベントはゲーム内で三日間あるが、今日はまだ一日目だ。

三回デスするとゲームオーバーなので、無駄死にするような真似は控えたほうが良い。

相手が女王アリで、兵アリも二十匹程居るなら尚更だ。


 戦闘職のプレイヤーが続々と女王アリのところに集合する。

リオは勿論、グラパーも一応戦闘職なので戦うことにした。


「リーダー、あれ勝てますか?」


 グラパーがカワセミに問いかける。


「【龍神大百足(ドラコデウス)】はもう使えないが……()()はある」


「ふん、何であれボコボコにするだけよ」


「あ、僕も()()ならありますよ」


「そのギャグは()()できないな!」

「俺が前に出る! お前らは後に続けぇ!」


 オオッ、と雄叫びが上がる。女王アリも戦闘開始に勘付いたのか、少し後ずさり兵アリを前に出す。


「【偽装展開:三本矢(グシスナウタル)】……!!」


 カワセミが持っていた弓から三本の矢が生成される。


「【光の矢(サジッタ・ルーチス)】【フラウグ】!」

「【陰の矢(オンブラ・サジッタ)】【フィーヴァ】!」

「【光陰矢の如し(テンポリス)】【フレムサ】!!」


 ―――一本目の矢、【フラウグ】が白く輝きながら一匹目の兵アリに命中した。


 ―――二本目の矢、【フィーヴァ】が黒く影を纏い二匹目の兵アリに命中した。


 ―――三本目の矢、【フレムサ】が放たれたその時には。


 それは既に女王アリの額に命中していた。


「【鏃地雷(アロー・マイン)】」


 三本の矢がそれぞれ爆発を起こし、そしてカワセミの元へ戻ってくる。

爆発は兵アリにはダメージを与えたが、女王アリには威力が低すぎた。


「前よりも大分スキルが増えてる……やっぱり化物か何かなんじゃないかな」


「その攻撃を耐えるあれも化物だと思うけど」


「間違いないね。勝てる気がしないし」


「おいおい、なに弱気になってんだ? 負けたらイベント脱落だかんな、しっかりやれよ」


「はい……じゃあ、意味あるかはわかんないけどッ!」


 グラパーは目の前に居る兵アリに様々な物を投げつけ、または刺し、または燃やした。

辛うじて状態異常にすることができたが、それは動きを鈍らせるだけで、トドメにはなり得ない。


「ナイスアシスト!【轟く(ルージアン・)大剣(グラディオ)】!」


 しかしそれはアシストとしては最高だった。

動きが鈍った兵アリにリオが渾身の一撃を叩き込む。

既に弱っていたアリは、リオの一撃によって呆気なく倒れた。


「いいコンビなんじゃない?」


「そうかもね……ははは」


 二人は次の獲物を探した。

グラパー「はぁ。僕はどうせアシスト役ですよ……」


アスロラ「じゃあ私って何なの?」




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