運営からのお知らせ:クランに加入しよう!
「そういえば明日、イベントあるじゃないですか。でも、私クランに入って無くて……」
「あ、俺も入ってないや」
「そういやそうだったなー」
「え、二人とも入ってないんですか?」
ヨザクラ、ライズ、レイズの三人は森を抜けた後も行動を共にしていた。
そしてヨザクラは初心者なのでクランに入ってなくて当然なのだが、ライズとレイズもパーティーを組んでいただけでクランには所属していなかった。
「うん」
「そうだな。別にメリットとか無いと思ってたし」
「…………」
「でもイベントは参加したいよねー」
「じゃあどこのクランに入るんだよ?」
「それなんですけど……この三人でクランを作りませんか?」
「おっいいぜ、ちょうどこのペンダントもお揃いだしな」
ライズがそう言ってペンダントを取り出すと、レイズも釣られて取り出した。
「確かに。クランの証っぽいし、いいじゃん」
そうしてクラン"琥珀騎士団"が結成された……のは良いのだが、メンバーが三人ではクラン対抗戦で話にならない。ので、だれか誘えないかと相談していた。
「えっと……誰も誘えそうにない……ですか」
「そうだな……俺の知り合いはもう他のクランに入ってるし」
「こっちもそんな感じ〜」
「じゃああの人達に……駄目元で頼んでみましょうか……」
「おう、頼んだ」
「無理だと思うけどねぇ?」
あの人と言うのはライラックとグラパーである。グラパーはもちろん断ったのだが、ライラックは違った。そう、なんと許可してくれたのだ。
彼らがその返信を見たのは後日であった。
「グラスホッパーさんは断られちゃいましたけど……ライラックさんはOKくれました」
「まじで?」
「はい、しかもよく見たら昨日の昼に返信が来てました。それも送った一分後に」
「独り身だったんだな……」
「やめろその言い方、誤解を生むぞ」
「あ、噂をすれば……」
そこには気まずそうにやってきたライラックの姿が。
「あのー入れてくれちゃって本当に良いの? 俺そのペンダント持ってないのに……」
あ、と三人が口をこぼす。ペンダントがクランの証などと言っていたが、これだとライラックが仲間外れになってしまうではないか。そう二人は思った。
「これ……同じ物ではないんですけど……どうぞ」
【アンツ・コーパル・ペンダント】
LUC+500
「ありがとう……これで一応このクランの仲間入りだね……」
「一応では無いけどな……」
「ま、イベント頑張ろうな、な!」
「ああ、イベントは頑張る」
「でもまだ四人だと心細いですね」
「まぁな。他のクランは普通に十人以上いるだろうし、高順位は狙えなさそうだな」
そう、ライラックが加わったとは言えまだ四人。琥珀騎士団はまだまだ弱小クランだ。何かが起きない限り十位以内にも入れないだろう。
「ま、どうせ低順位だと思いながらやってもつまんないだろ? 折角なら十位以内目指して頑張ろうぜ!」
「良いこと言うじゃないかレイズ……そうだな、俺も少しやる気が出た」
「「それは良かった」」
内心気まずそうなライラックをどうするか悩んでいたライズとレイズだったが、なんとか気まずさが少なくなったようで安心した。
「じゃあイベントまでに防衛の準備をしましょうか」
「あ、そうか。今回は防衛戦だったな。で、何が攻撃してくるんだ?」
「蟻だ」
「蟻、か。どんな蟻だ? まあ大体予想は付くが……」
そう、このイベントの名はVR防衛戦。しかしそれは「バーチャル・リアリティ」ではなく。
「バーチェル・レンジャー防衛戦。相手はグンタイアリだそうだ」
「やっぱりか」
敵はバーチェルグンタイアリ。現実のものが忠実に再現されているのなら……
その総数は約30万〜70万匹だ。
もはや昆虫ではない豆知識コーナー
コーパルは1000万年程度の半分化石化した琥珀、つまり若い琥珀です。
琥珀は3000万年以上経ち完全に化石化したものを言います。
サクシナイトはバルト海に多い琥珀のことを言います。
琥珀のサクシ"ナイト"と騎士の英語の"ナイト"を合わせてます。
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