《登場》泊まります
元の時間に戻ってきた僕はこのゲームのことをいろいろ調べてみた。
まずこのゲームで時間を飛べるのは僕だけのようだ。
友達に協力してもらいゲームをプレイしてもらったが、友達は時間設定画面すらだせなかった。
そしてこのゲームの力で一番気なるのはこのゲーム力の限界である。
過去にも行けるかどうか。行ける未来に限界はないのか?
僕は何回も飛んで調べた。
結果は、過去にもいける。そして行ける未来の限界は100年までのようだ。
だって選択できるのが100年後までだったからな。
僕はとりあえずこの日は寝た。
時間を飛ぶのは予想以上に疲れる。
ちなみに僕は一人暮らしだからこんな遅くまで起きていても誰も文句も言うまい。
職業は自宅で株とかをやってそれなりの生活をしている。
もう失踪していなくなったオヤジが小さい頃に教えてくれた株の知識が役に立つとは思ってもいなかった。
オヤジに感謝だな。
次の日に僕は1年後の未来に飛んだ。
1年後の世界で僕はいつもと同じ生活をしていた。
特に変わった様子もなくいつものベッドの上に寝転んでいた。
新聞を見てみてもたった1年では世界は何も変わっていなかった。
だって、たった1年だぜ。大きく変わる方がおかしい。
何も変わらない1年後の世界に僕は少し失望した。
そして、元の時間にもどった。
「結局、世界なんて簡単に変わることなんてないよな……」
僕が嘆息していると、呼び鈴がなった。
僕は急いで玄関に行きドアを開けた。
すると、そこには僕の幼なじみの神島春が笑顔で立っていた。
僕と春は小学校からの仲でいわゆる幼馴染ってやつだ。
春の家は神社で春はとても袴が似合う巫女さんだ。
僕と同じで春はもう社会人で家で巫女さんをやったりして家業を手伝っている。
「キン君ちゃんとご飯たべてる?どうせちゃんとしたものたべてないんでしょ。私が作ってあげるから待っててね」
そう言って春は僕が待てと言ってるを無視してずかずか部屋に入ってきた。
ちなみにキン君っていうのは僕の名前。
小さい頃からキンって名前のせいで馬鹿にされてきたからこの名前は嫌いだ。
僕の本名は北川キン《きん》
この名前をつけた親を恨みたいね。
「キン君キン君呼ぶな!」
「だってキン君はキン君でしょ?」
「まぁそうだけどバイ菌みたいだろその呼び方!」
僕が少し怒り気味に言うと春は涙目になってしょぼーんとしている。
「ごめん…………」
なんだか僕が春をいじめてるみたいじゃないか。
罪悪感に襲われた僕は少し優しい言葉をかける。
「別にお前のこと嫌いで怒ったってわけじゃないぞ」
すると春は徐々に笑顔になって僕に抱きついてきた。
「私キン君のこと好き~」
僕は慌てて抱きついてきた春をひきはがす。
「なんでそうなるんだよ~」
なんでこうなるかって?
そりゃ、春が僕にゾッコンだからだよ。
今まで春に告白された回数、365回。
そして僕はその告白を全部断っている。
これは現在進行形である。
別に嫌いってわけじゃないし、女に興味がないわけでもない。
付き合うって行為に興味がないだけなのだ。
とりあえず、僕たち二人はこんな仲を保ち続けている。
やっと春の抱きつきから解放された僕は、適当に座布団に座って春と距離をとった。
だってまた抱きつかれたらたまったもんじゃねぇからな。
幼馴染の僕が言うのもなんだが、春はものすごく可愛い。
何回も告白されてるのをみたけど全部「好きな人がいます」と言って断っている。
成績優秀、スポーツ万能、料理はうまいし性格もいい。
なんで僕のことが好きなのかわからないぐらいだ。
身長は高くないが、いわゆるロリ巨乳でものすごく僕好みだ。
おいそこ!今僕のこと変態とか思ったな?
非難する前に手を出していない僕を誉めろ!
今日も春が飯を作りに来てくれたみたいだけどいつも感謝している。
僕が春に頼りすぎているのは自分でも悪いと思うが、春の作る料理はどれもおいしくてついつい頼ってしまう。
「春抱きついてないで早く飯作ってくれよ」
普通ならこんな言い方されると少しは怒るけど春が怒ることはない。
「はいはい。ちょっと待ってねぇ~」
春はスキップしながら台所で鍋を作り始めた。
―――20分後―――
鍋を作り終えた春はこっちに鍋を持ってきて僕はお茶と箸を用意した。
こんなことをしていると、なんだか新婚の夫婦みたいだ。
「それじゃ食べようか」
「そうだな。いただきます」
その後に春もいただきますを言う。
僕達は15分ほどで鍋を食べ終えた。
僕はベッドに寝転がってゴロゴロしていると隙をみて春が僕のベットに入ってきた。
「わぁっ!何してるんだよ」
「だってキン君暖かそうなんだもん」
布団の中で後ろから抱きついてくる春の胸が僕の背中にあたる。
こんな時に平常心を保てる紳士がいるなら弟子入りしたいね。
後ろから抱きついてきた春を僕は振りほどく。
春はベッドから落ちた。
「アイタタタッ!ひどいよぉ~」
「ごめんごめん」
僕は両手を合わせて平謝りをする。
ベッドの下に転げ落ちた春が、ベッドの下に手をのばしてあのゲームを出してきた。
まずい!ばれちまった。
僕は急いで春からゲームを奪い取る。
「そのゲームって私持ってたゲームだよ!一緒にやろ~」
まぁパッケージは普通のゲームだけど中身すげーもんなんだよ。
そんなツッコミを心の中で叫びつつ僕は春を説得する。
「このゲーム買ったけど壊れてたんだ」
「嘘だ!」
え~ここでそのネタですか。
まぁどうでもいいけど。
「ホントだって」
春はこっちをニヤニヤしながら見ている。
「本当は中身だけエッチなゲームなんじゃないの~?」
「んなわけねぇだろ」
「とりあえず飯も食ったんだし今日は帰れよ」
すると、春は頭にはてなマークを浮かべて顎に人差し指を当てて不思議そうにしている。
「もしかして聞いてないの?」
「なにが?」
「今日は私泊まるんだよ」
「え~~~~!!!」
「お父さんが神社の行事で家にいないからキン君の家に泊まって来いって」
元徳さんそれは困りますよぉ~
いつも何もかもが突然で困る人だ。
神島元徳
春の父親で、神島神社の一番えら~い人だ。
この人には昔いろいろとお世話になったから頭があがらない。
この人の命令ってことは諦めろってことなんだ僕の中では。
すると春はいつの間にか着替えを持って、どこかに向かおうとしている。
「春どこに行くんだよ」
「お風呂だよお風呂♪キン君も一緒に入る?」
僕は耳まで真っ赤にして「はいるか~」と怒鳴った。
今夜はどうなることやら先が思いやられます。
どうも追われる少年です。
めっちゃまとまりの悪い文章になっています。
ヒロイン登場させたのですがものすごく作者好みのヒロインになりました。
とりあえず更新を続けることを目標にしていきます。
皆さんんも評価とか、アドバイスお願いします。
間に合えばファンタジア大賞に応募したいので^^;