2
そして休み時間
「よぉ新入生、名前は影城っつったか、名字か?俺は龍宮寺康雄ってんだ」
影城の席には龍宮寺という生徒とその子分のように他クラスから2人チンピラのような風貌の学生がたむろしていた
「そうか、わざわざどうも」
愛想薄目な影城が龍宮寺とまだ名前を聞いてない子分の3人に軽い会釈をする
「「ククッ」」と子分2人があざけるような笑い方をする
「お前も知ってんだろうがここは外のヤツらとバトるための能力者を育成する学園だ、次の時間、模擬戦闘で誰かクラスのやつと戦わせられると思う」
龍宮寺はエグいモヒカンが特徴で高1なのだがすでに190㎝はある筋骨隆々の身体を持っている、肉弾戦では特級クラスでも1位なのだろうか
「教師がお前を俺ら特級クラスの中でも特別って言った理由ってなんなんだ?」
影城は少し考える
そして、
「なら実践訓練の時が来るまで楽しみにしてくれた方がいいだろうな」
殴られた、少し格好をつけすぎたか
それでも加減はしていたんだろうが龍宮寺は見た目通り短気な性格ならしい
そして次の授業
教師は引き続きアルバート
「それでは今日の対戦は影城君と…神路木恋火君の2人にしてもらいましょう」
「!?」
その組み合わせに異議を唱える者がいた
「お待ちください、アルバート先生」
ハァ・・・とアルバートがため息をつく
「またかね、いつも言ってるように恋火君は強いから傷などつかんよ」
(え、そんなに強いの?)
影城は神路木が女子なことに油断していた
「もちろん、うちの恋火ちゃんは強いです、ですが万一のことがあったら」
青く濃い海のようなサラサラと流れる髪をした美少女にアルバートが何か言おうとしたが
「渚!アタシは強いから大丈夫っていつも言ってるわよね」
神路木が渚と呼ばれた女子生徒に向かってそう言うと影城を睨みつける
「あんたがどれだけの強さか見てあげる!」
対戦開始の合図をされる
ルールは簡単だ。5分間の間に体操服以外武器は靴くらいなもので普通に体育をやるような服装で、空手でも柔道でも何でもいいから相手に一本入れた方が勝ちだ
龍宮寺が叫ぶ
「神路木は肉弾戦で俺の次に強い、もたもたしてると一気に決められちまうぞ」
「そんなに強いのか!?」
影城が見たところ恋火は150ほどしか身長がなく筋肉もそれほどついているようには見えない
ビビっている自分を龍宮寺が煽っているだけなのではないか、と思ったところ
ウッ・・・と急に突風に吹かれたように身体が後ろにグラつきそれと共に恋火の姿が大きくなる
いやちがう、一瞬で15m離れたところから接近されたのだ
そして
いつの間にか自分は仰向けになり馬乗りになった恋火に胸ぐらを掴まれていた
「そこまで」
アルバートの声が響く
「く~アイツでもダメか」
龍宮寺は頭に手を当て他の生徒たちは影城の無事を確認しに駆け寄ってきた
「大丈夫だ、問題ないよ」
そう言いつつクラスメートの差し出した手を借り立ち上がる影城
「アイツは小柄な割りにやたら力が強くて筋力だけだと龍宮寺をも凌ぐくらいだ」
「龍宮寺は空手の全国トップだから自慢の強靭な身体と技で恋火と1位2位を競っている」
「ここに能力まで入ってくるとまた順位が変わってくるんだけどね・・・単純な膂力だけだと恋火ちゃんが学年で一番強いかも」
駆け寄ってきた生徒たちが口ぐちに言うが内心、特別と言われていた影城なら神路木に一泡吹かせることができるかも、そんな期待を寄せていたのだろう
神路木恋火の方を見やると仏頂面をした顔で女子たちにすごい!強い!と持て囃される姿があった
だが時間は過ぎ昼食時になると事態は一変した