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序章

戦術とは時に個々の能力や人数を覆す

天下をとるために戦った武将たちも優勝するために仲間と鍛える運動部員も筋力や体力だけでなく戦うための技術を研鑽し勝ちをもぎ取るために日夜鍛錬に励むのだろう

毎日仕事をする社会人だってそうだ、何年もただ上司に叱咤されるだけじゃない

経験を積みある者は昇進を夢に見てまたある者は安寧の生活のために技術を磨き上げる

戦術とは芸術、人の一生の中で命を吹き込む技である



立ち込める黒煙、むせかえる瘴気、無数のモンスターによって蹂躙される人々

その悲鳴、絶叫、這いづるための腕は容赦なく踏みつぶされる

あるものは怒り、あるものは嘆きまたあるものは声とも言えない声で救われたいと命を乞い願う

「お…かあさん、おと…さん」

そしてまた少女も倒れた人々の骸をかき分けボロボロのクマのぬいぐるみを手に両親の姿を探す

目には大粒の涙、髪の先も焼け焦げ身体には小さな傷跡を無数につけ戦火を彷徨う

だが足はもつれ転げてしまう

それでも顔を上げた先には口角を上げるモンスターが1匹

それを見た人たちは少女の短い命の終止符に顔を手で覆うばかり

なぜこんな時代に生まれてきたのだろう誰もが自分の人生を呪った時、


『斬‼‼‼』(slash)


どこからともなく機械音が鳴り響く


ズズゥ…ン


転んだままの少女が見据える先、少女に手を伸ばし命を奪おうとしていた巨体が真っ二つに割れて大きな音を立てる

「もう大丈夫だよ」

可憐な声が巨大な岩の塊のように崩れた方から聞こえてくる

ポニーテールの髪型をした女性がニッコリと少女に笑いかけていた

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