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ノエル、山へ行く(1)

  ノエルはひとりになってしまった。

 誰かと遊ぶにも、自分よりも年上の子はみな授業を受けていているから、かまってもらえない。授業が終わった後も、彼らは、それはそれで忙しい。暇そうな子はみな自分より年下である。彼らと遊ぶ場合、こっちが気を使わないといけなくなる。それは面倒だった。

 魔法の授業が行われている。しかし、魔法の授業を見学するとしても、座ってみているだけだ。面白くもなんともない。魔法を教わりたくても、自分はまだ、やらせてもらえない。来年まで待たないといけない。

 ノエルは考えた。

 ルルが結婚するらしい。相手は、この町から遠く離れたところに暮らしているそうだ。どんな人かはまったく知らない。結婚したら、ルルがこの村に帰ってきて、会えるのは、数年に一度のことになるそうだ。

 結婚祝いに村中の人がルルの家にさまざまな贈り物をしていた。しかし、自分は何も贈らなかった。そもそも、贈り物になるようなものは持っていない。家にあるものはすべて、自分のものではないか、家族共用のものである。こづかいももらっていない。だから、何かを買うこともできない。贈れるようなものがあるだろうか。

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