表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

村役場の一階(2)

 ふと、扉の向こう、外から、こどもがひとり、こちらをのぞき込んでいることに気づいた。村のノエルという少年だった。

「どうしたんだ。」と声をかけてみる。すると、ノエルは外から中に入ってきた。

「あのさ。」そして、こう聞いてきた。「ルルちゃん、結婚しないってほんとうなの。」

「誰がそう言っていたんだ。」男はそう答えた。

「かあちゃん。」

「違うんじゃないか。そのような話は聞いてない。」

「そうなの。」

「延期だろ。2週間ぐらい延びたという話は聞いている。」男は答えた。

「なんでさ。」

「引っ越しのために、手配していた御者が延期を頼んできたとか聞

いている。」

「なんで。」

「しるわけないだろう。御者の馬車が壊れたりしたんじゃないのか。」

「そうなの。」

 何もしないでただ座っているのは面倒である。しかし、暇だからと思って、子供に声をかけてみたはいいが、が、子供の相手も同じくらい面倒だと男は思った。男は言った。

「それよりも手伝いとかしなくていいのか。誰かから手伝えって、言われていないのか。」

「言われたよ。父ちゃんから。」

「なんでやらないんだよ。」

「いやだもん。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ