表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/41

エンド10 モンスターとの初戦闘

………………

数日後。

聖夜とセプティアは、北へ向かって歩いていた。


「いやぁ。異世界に来て冒険者か。それっぽいなぁ~」


「何がぽいのかよく分からないが、楽しそうで良かった」


セプティアは、聖夜に金を稼ぐ方法として冒険者になることを勧めた。

冒険者など、異世界での醍醐味。

色々なエンディングに出会えそうな、夢の広がる職業だ。


「俺たちの目的地って、魔物が住む森なんだよな?」


「ん?その通りだが、何か気になるところでもあるか?」


聖夜たちは、国の北の方にある森を目指していた。

この森は大きく、隣の国まで続いているほどの広さがある。

そこには魔物が大量に住んでいて、冒険者たちが集まる絶好の狩り場だという話。

そして、そこで聖夜をある程度戦えるようにするという予定でも合った。


「いやぁ。魔物はどんなモノかと思ってな」


「ああ。そういえば、まだセーヤは魔物と会ったことがなかったんだな」


聖夜は、まだ魔物と戦ったことも見たこともなかった。

では、どうやって金を稼いでいたかと言えば、薬草など、売れる物を草原などからとって売っていたのだ。

それだけでも、1日生き延びることが出来る程度には稼ぐことが出来る。


「魔物を殺すのは、報酬が高くなるんだろ?いやぁ。早くまともな装備を買いたいもんだぜ」


「命をかけるわけだし、報酬が高くなるのは当然だ。だが、本来は装備を調えてから戦いに行くモノなんだがな。もっと節約して金を貯めておけば良いモノを」


「いやいや。それこそありえねぇよ。今以下の生活なんて、衛生面とか色々心配すぎる」


「何言ってるんだ。病気くらい気合いで治せ」


この世界は金を大量にかけないと、衛生面がかなり怪しい。

しかも、それをこの世界のモノたちは気合いがあればどうにかなるとかほざく。

気合いとか言うだけならそれでいいが、神への信仰心が足りないと宗教的なことを言い出すモノもいて、聖夜としては色々頭が痛かった。


 ーーああ。頭が痛すぎる。頭痛で死ぬとか笑えねぇな。

そこまで考えて、

 ーーん?それはそれで新しいエンディング回収できて良いのでは?


「うぅん。じゃあ、今度から宿を1番安い所にでもするかぁ」


様々なことを考えて(主にエンディング回収)、聖夜は宿の階級を落とすことを決めた。

それをセプティアに宣言すると、急にセプティアが慌て出す。

視線をあちこちにさまよわせ、焦ったような口調で、


「ややや、やめたほうがいいんじゃないか!?お、お前が言うとう通り、衛生面とか心配だしな!うん!やめておけ!私がとま、……いや、なんでもない」


セプティアは宿を変えることをやめた方がいいと言ったと、他にも何か言おうとしたが、途中でやめてしまった。

聖夜は何なのだろうかと首をかしげ、すぐに忘れた。

なぜなら、急に目の前に、


「キュゥゥゥ!!!」


狸のような動物が現れたからだ。

体は全体的に茶色く、目の周りなど顔が一部黒くなっている。

四本足で、尻尾を逆立てさせていた。


「気をつけろ!こいつは、スリープラクーンと言って、尻尾から出す粉で相手を眠り、に、さそ……」


そこまで言って、セプティアは崩れ落ちた。

聖夜の方を見ていたので、自分が粉を大量にすっていることに気付いていなかったのだ。

聖夜は火事が起きたときのように姿勢を低くし、粉をすわないよう手で口と鼻を覆った。


「ッ!!」


聖夜は低い視線で突進し、スリープラクーンへと、剣を突き出した。

聖夜の暗殺者ギルドのモノたちによって鍛えられた技術は魔物にも通用するようで、聖夜の突進にスリープラクーンは反応できなかった。

では、反応できなかったらどうなるかと言えば、


ブシュッ!!

頭からスリープラクーンは貫かれた。

貫かれた場所から赤い血を吹き出し、そのままぐったりと地面へ倒れる


 ーー確か、魔物を殺したら、討伐部位って言うのを提出しなきゃ金が貰えなかったんだよな?

聖夜は冒険者ギルドの規則を思い出し、粉を吸い込まないようにしつつスリープラクーンに近寄る。

そして、尻尾の部分を切り取り、持っていた袋に入れた。


「よし!若干しまらないが、初の魔物討伐達成だな」


粉の届かない場所まで離れ、聖夜はそう呟いた。

それから、そろそろ起きたかとセプティアに目を移す。

だが、セプティアは相変わらず眠ったまま。


「ん~。どうしたモノか。いつ起きるかも分からないしな。……仕方ない」


聖夜はそう呟いて、セプティアまで歩み寄った。

…………。

それから数十分後。


「ん、みゅ………あえ?」


「おぅ。やっと起きたか」


セプティアが目覚めた。

セプティアは、今どんな状況になっているのかと周りを見回してみる。

そうして状況を理解したセプティアは、顔を赤く染めていき、


「セ、セセセセ、セーヤァ!?何やってるんだ!!????」


「何って、いわゆる、お姫様抱っこ?」


聖夜がそう言うと、更にセプティアは顔を真っ赤にさせた。

まるでゆでダコのようである。

 ーーん?顔が赤いな。粉をすったことで熱が出たか?……いや、公衆の面前でコレをやられるのは流石に恥ずかしかったのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] チョロインの予感
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ