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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

幼馴染を追放したあと勇者に捨てられた剣姫を見かけたので優しい言葉をかけてみたら俺の宿から出ていってくれません

気分転換に書きました。

ギイっと軋むような音をさせて年期のいった扉を開く。

そこはこの町の冒険者ギルドの建物だ。


入ってきたのは冒険者らしい服装をし、腰に弓を携えた、少年と青年の間のような顔立ちをした男の子。

元からいた男たちが、数名の女性も混じっているが、素性を伺うようにジロリと見ていた。


彼はキョロキョロ周りを見たあと、受付嬢らしき女性の座る場所に気付き、そこに向かった。


「こんにちわ、はじめてですよね。」


にこっとした笑顔を振り撒き彼女は声をかけてきた。


「えっと、はい。この町にはさっき着いたばかりで。B級のエルっていいます。」


そう言って胸元に下げていた銀色のタグを見せる。


それまで耳を澄ましていた男達が少しざわつく。B級といえば冒険者でも上位ランク。まあ、その実力はピンきりではあるが、一部は人間を止めている強さを持つもの達もいる。


ニュービーならちょっと遊んでやろうと思っていた男達はすごすごと引き下がる。

一方、一部は実力を見極めんと目を光らせていた。


「はい、それではエルさんはこの町で活動を?」


「はい、当分の間、活動させてもらおうと思って。」


「分かりました。それで、エルさんはお一人ですか?」


「あ、はい。ソロです。……あの、ソロはマズイですか?」


「いえ、ソロの方もいるので問題ないですよ。もちろん依頼の内容によってはソロでは受けれないものもありますが。」


「はい、それは知ってます。他の町でもそうでしたし。それで依頼書ってどこにありますか?」


「あちらです。」


彼女が顔を向けた方を見ると、掲示板にいくつもの紙が貼ってあるのが見えた。


彼女に礼を言って、掲示板に向かった。


◇◇◇


幾つかの視線は感じるものの、絡まれることはなく、静かに依頼を眺める。


(さて、どんなのがあるかな。)


初めて来た地域。地形の把握も兼ねた感嘆や依頼にしたいところだ。


(まずは薬草摘みみたいな簡単なものがいいな。)


そうこう見ていると、後ろでエルが入ってきた時とは違った風に周りがざわつく。


振り返ると、扉の前には腰に剣を挿したエルと同じ年くらいの女の子がいた。


顔は美少女といえる。ただ、その目は死んでいるように淀んでいた。


ざわつく周囲に気にした風もなく。彼女は受付に向かい報酬を受けとると、すぐにギルドから出ていった。


(なんか変わった子だったな。)


そう思うと、依頼を探している途中だったことを思いだしエルはまた依頼書に向かう。


(あ、これにしよ。)


探していた薬草摘みの依頼書を取り、受付に向かう。


隣で同じように依頼を選んでいた男たちはエルが選んだ依頼書を見て、驚く。


薬草摘みは入りたての新人が選ぶ依頼。B級が選ぶ依頼ではない。


あえてそれを無視すると、エルは受付嬢に依頼書を見せた。


「えっと、エルさん、本当にこれで良いんですか?」


「うん、まずはこれでいいよ。この辺りを歩くついでにみたいなもんだしね。」


「そうですか。この依頼は新人向けですがまあいいでしょう。受理しときますね。」


「ありがと。それで教えて欲しいことがあるんだけど。」


「何ですか。」


受付嬢は顔を傾ける。


「さっきの子なんだけど。」


彼女はあぁと察したような顔をする。


「リアットさんですね。エルさんと同じB級ですよ。」


あまり、問題は起こさないでくださいね、と何故か釘を刺された。


いやいや、あの目が気になっただけで、そんな気はないんだけど。


◇◇◇


この辺りを歩き回り、地形を把握しながら薬草を摘み、ギルドに納め終える。


先程とは違う受付嬢に晩ご飯を食べれるお薦めの店を聞くと、その場所に向かう。


そこは酒場のようで店に入ると空いている席に座る。


マスターに酒と腹に溜まるものを頼む。


周りを見てみると、ギルドで見たあの女の子が一人、ご飯を食べていた。


(リアット、だったっけ。)


ボーッと見ていると、ヌッと横から伸びた腕に驚く。そのマスターの腕は料理と酒を並べた。


「あんた、この街ははじめてか?」


「へ? あ、はい。」


質問の意図が掴めず、取り敢えず頷き返す。


「ほら、あいつをもの珍しそうに見ていただろ。」


マスターは彼女に目をやる。

同じように彼女を見るエルに続けて教えてくれる。


「この町に住んでるもんなら目をそらすか、声を掛けるかどっちかだからな。」


「声をかける?」


「興味があるか? まぁ、誰とでも一晩過ごすんだとさ。」


まあ、本当かどうか分からんがね、と言って、エルから食事の代金を受けとると、厨房に帰っていった。


まさに男に声をかけられ彼女は、男に向けて蠱惑的な笑みを浮かべると、男といっしょに店を出ていった。


目は相変わらず死んだままだったが。


(まあ、いろいろな人間がいるものだしな。)


それより暖かいうちにやって来た食べ物を食べようと、食事に戻る。


値段のわりに美味しい料理人舌鼓を打ち酒を飲むのだった。


◇◇◇


森の中を歩く。今日はホーンラビット狩り。これまたニュービー向けの依頼だ。


ここ数日は兎狩に精を出していた。

最近では、この町の冒険者には本当にB級か疑われているみたいで、多くの兎を狩ってくることから、裏では、ラッキーラビットと新人につけられそうな称号を頂いているようだ。


(まぁ、かわいい称号だよね。)


まんざらでも無い顔をしたまま、彼は手に持つ弓で兎を射つ。


仕留めた兎の血抜きをしていると、がさりと藪から音がする。


何かに追われるように藪から飛び出てきた緑色をした小柄な人型の生き物、ゴブリンに向けて矢を射つ。


矢は吸い込まれるように眉間に突き刺さり、その場に倒れた。


このゴブリンを追いかけてか、あの女の子、リアットがやって来た。


彼女は足下に倒れるゴブリンに目をやったあと、エルを見る。


「あんたは確か……。あの店でよくあたしを見てくる奴。」


「え? ばれてたの?」


「それはあれだけジロジロ見られるとね。」


彼女は嘆息し、こちらをジト目で見る。


「あはは、ゴメン。えっと俺はエル。あんたと同じB級。」


「あっそ。あたしの名前はたぶん知ってるでしょ。それより悪かったわね。」


「え? えっと何が?」


「そのゴブリン、あたしの獲物だったの。一匹逃がしちゃってね。」


彼女はじっと足元のゴブリンをみる。


「あぁ、気にしないでよ。」


「そう、お言葉に甘えるわ。それより凄いわね。狙いにくい顔に一発なんて。」


「ははは、まあ、これでもB級ですから。」


ふーんと言うと、彼女はスッと近づくと耳許でささやく。


「……ねえ、やっぱりお詫びに一晩相手してあげよっか。噂知ってるんでしょ。」


エルはばっと離れると、顔を赤くして、手を振る。


「いやいやいや。結構です。」


「なんだ、ジロジロ見てくるから相手して欲しいのかと思ってたわ。まあ、違うならあたしには近づかない方が良いわよ。」


彼女は背を向けて歩きながら、後ろ手に手を振った。


(話してみると悪い子には見えないよね。)


最後に耳元で囁かれた言葉を思い出し、再度顔を赤くした。


◇◇◇


すっかり常連になったいつもの店で晩御飯を食べる。


今日はリアットはいないみたいだった。

近づいてきたマスターから声がかかる。


「よう、ラッキーラビット。今日は何にする?」


「あはは、まあ、いつもので。」


マスターはエルの見ていた先を見る。


「あいつならついさっき出ていったぜ。今日は1人みたいだったから狙い目だぜ。」


そういうと厨房に入っていった。

少しして料理を持ってきたマスターに少し耳にした噂を聞いてみる。


「何か、冒険者の間で誰かが来るとか噂されてるみたいなんだけど。」


「あぁ、この町に誰かを探しに序列持ちが近づいているみたいだな。」


序列持ち。


冒険者にはランクとは別に、戦力序列という順位がある。


ギルドへの貢献度やパーティー人数、国や教会、魔術協会といった組織での影響力から決まるランクに対して、序列は個人の戦闘力で決まる。


40位からなる序列持ちには二つ名が与えられ、とくに上位はその力から国からも恐れられている。


「えっと、もしかして上位ですか?」


「いや、そうじゃないらしい。序列35位 影刃だとか。上位20位内じゃないならまだかわいいもんさ。」


「そうですね。上位なら町から逃げ出さないと。」


「違いないな。」


そう言いながらマスターは戻っていった。


◇◇◇


店を出て、暗くなった道を歩き、宿に向かう。


(もう少し近くの宿に代えようかな。)


少し遠い距離におっくうになりながら進んでいると、遠くから鉄同士を叩き合わせたような甲高い音が微かに聞こえる。


いつもなら無視するところ、少し気になり音のする方に向かう。


人気のない道を進んだ路地裏で複数の人が立ち回っていた。


暗がりではっきりとは見えないが一人の女の子を複数人の黒づくめが取り囲むという、まったく穏やかではない様子だ。


少し近づきすぎたみたいで、黒づくめの一人が声をあげた。


「だれだ! ち、冒険者か? 見られたら仕方ない、あいつも始末しとけ」


そう言うと、周りにいた数人がこちらに走ってきてナイフを投げる。


「ほっ、おっと。」


闇夜に光る複数の刃を身をそらして避ける。


連携の取れた投げナイフ。どうもその道のプロみたいだ。


「あんた、あの時の。」


いつの間にか、囲まれていた女の子、リアットが側まで近づいていた。


周りを黒づくめに囲まれる。


リアットはエルを守るように前に立つと、飛んできたナイフを剣で弾く。


ナイフは数を増し劣勢に追い込まれつつあった。


「逃げなさいと言いたいところだけれど。先に謝っとくわ、助けられそうもないわ。」


エルは弓矢で援護し始めた。

ナイフを投げようとしたところを牽制する。


「あいつら何? 」


牽制が効いたのか少し止んだ間にリアットに確認する。


「昔の男の差し金よ。まあ、あたしが捨てられた方なんだけどね。」


自嘲気味に彼女は言う。


「え? そこまでする? だってこいつらの連携ってA級相当だよね。」


「まあね。いよいよ覚悟を決めるときかもね。やっぱりあの時、お詫びをしとけばよかったわね。」


彼女は苦笑いした。

とはいえ、思ったように進まない状況に苛立ったのか黒づくめの一人が周りに指示する。


「何をもたもたしている。そろそろ始末をつけるぞ

。」


彼らの約半分が前に一歩出て、残りは下がる。

前にいた面々がいっせいに跳び出ると、残りは懐に手を入れた。


リアットが迎え撃つように一歩前に出て、構える。


「リアット! ナイフを弾いて!」


エルは弓を構え矢を放つ。速射ちで放たれた複数の矢は宙を切る。


黒づくめは矢を避けるように左右に別れる。

と同時に後ろからは放たれたナイフがリアットとエルに襲いかかってきた。


「はっ。」


ナイフを弾くと、再び膠着状態に戻る。

エルが黒づくめに軽い調子で声をかけた。


「ねえ、もう止めにしない? 夜も遅いしさ。」


「なに?」


苛立ちが収まらないのか、黒づくめの一人が声を荒げる。


「ちょっと、あんた、何言ってるのよ。」


リアットも信じられないと、こちらを見る。


「だって、」


「何を言っている。お前達が死ねば、それで終わりだ。」


「あっそ、交渉決裂か。じゃあ、終わらせるよ。」


「またか。どうせ当たりはしまい。」


馬鹿にしたように言い放つ男。


それを無視してエルは矢を放った。

放たれた矢は男達より少し上を狙い飛ぶ。


「ふん、どこを狙っている。おかしくなったか?」


矢は黒づくめの真上に来たとき、クンっという音とともに軌道を変えた。


「な?」

「え?」


黒づくめとリアットの声が重なる。

何かに操られるように矢が向きを変える。

それだけ異常な光景だった。


そして次の矢が放たれた。


◇◇◇


矢は既に十を越えていた。


蛇のように曲がりくねって次々に襲いかかる矢を黒づくめたちは必死で避ける。


その様は終わりのないダンスを踊っているかのようであった。


「なに、これ?」


リアットは理解できないといったようにつぶやく。


やがて黒づくめの一人の気づく。彼は焦ったように声を上げた。


「まさか、多頭蛇、序列17位。」


多頭蛇という二つ名を持つ冒険者は、多くの矢が動きまわる光景をヒュドラが獲物に襲いかかる様になぞらえ、そう呼ばれる。


周りも次々に悲壮な声をあげる


「序列持ち、しかも上位の化け物だと。」


「女を一人始末する簡単な仕事がこんなことになるなんて。」


「くそ、なんでこんなところに化物が。」


いつしか、立場は逆転し、彼らは狩られる獲物に成り下がっていた。


「これが上位の序列持ちの力。」


リアットは呆然と見つめる。


「逃がすつもりはないよ。一人も残らずね。」


エルは非情な声をかけた。

ここまできて、情をかけるつもりは一切なかった。


◇◇◇


いつしか立っている黒づくめは一人になっていた。

ただ、彼も既に複数の矢が身体に刺さっており満身創痍であった。


空中には彼に襲いかからんと矢が狙いを定めていた。


「さあ、終わりだよ。」


「く、ここまでか。」


矢がいっせいに襲いかかる。串刺しとなった男は無言のまま倒れ落ちた。


「ふう。」


一息つくエル。


「終わったの?」


リアットはこちらを見てそう言葉を漏らした。


「みたいだね。え?」


「あっ?」


そんな言葉とともに前のめりに倒れるリアットをエルは慌てて受け止める。


彼女の背中には小さなナイフが刺さっていた。ナイフからヌメッとした液体が滴る。


ナイフが飛んできた先には倒れていた男がニヤリとした顔で腕をこちらに向けて固まっていた。

最後の力を振り絞ったのか既に事切れてはいたが。


彼女を見ると、弱々しい顔でこちらを見ていた。


「毒みたい、震えがとまらないわ。あはは、あたし、死ぬのかな。せっかく助かったと思ったのに。まあ、お似合いかもね。」


「大丈夫。助けるから。」


「ううん、報いよ。ねえ、聞いて。」


そういって彼女は最後のざんげのように過去を語り出した。


「あたし、隣の国の勇者パーティーの一員。それまで一緒のパーティを組んでいた幼馴染の恋人を裏切ってそのパーティーに入ったの。あとから分かったんだけど、魅了の魔法を使われてね。あいつには飽きたら捨てられちゃった。」


「えっ? その幼馴染? 村に戻ってもう一人の幼馴染と結婚したみたい。遠目から見て幸せそうだったわ。ねえ、私、本当の名前はミアットっていうの、誰かには知っておいと欲しくて。」


(あぁもう、こんな話を聞くとますます見捨てられないじゃないか。)


彼女はもう少し幸せになってもいいんじゃないか。

このまま救いもなく死ぬなんて悲惨すぎる、そう思った。


エルは腰の下げている小さな鞄を慌てて漁る。冒険者になるために村から出る日に婆さんの知り合いにもらった薬を取り出した。


どんな病や毒も治すのだとか。すごく貴重な薬だから慎重に使うようにと言い聞かされていた。


「早く、これを飲んで。」


薬の瓶を口に当てる。


「なに? ごめんなさい、もう目も見えないの。ねえ、そこにいるよね。最後に少し楽しい思い出ができたわ。」


そう言うと、彼女は静かに目を閉じる。さっきまで悠長に彼女の話を聞いていたことが悔やまれた。


エルは薬を口にふくむと、彼女に口づけし薬を流し込んだ。


(間に合え。)


彼女は動くことなく静かに横たわったまま。


(あぁ、もう。)


エルは彼女を抱えるとその場を後にした。


◇◇◇


その後、彼女がどうなったかというと。

さっきまでエルが入っていたベッドの布団がもそりと動く。


「うーん。」


フトンをのけて起き上がった彼女は両手を上げて伸びをしてこちらを見ると死んだような目をしたままにへら、と笑う。


実は彼女はまだ生きています。

ぎりぎり間に合ったのか、それとも薬が良かったのか。

あの晩、宿屋のベッドに動かない彼女を寝かして、一晩経つと、息を吹き替えしていた。


それから目を覚ました後、彼女は泣きながらエルに抱きついてきた。


(あれから数日経ったけれど、彼女はこの部屋から出ようとせず、この宿の娘さんにはお盛んですね、と白い目で見られる始末。)


ちなみに彼の名誉のために言うが、彼はなにもしていない。彼の婆さんに誓って。


「もう出ていけよ。」


「え?いいじゃない。誰にも迷惑かけてないでしょ。」


「いやかけてるよ! 俺にかけてるよ! まさに俺のこの宿での信頼が絶賛低下中だよ。それに誰でもいいんだったら他のやつのところにいけよ。」


この部屋に枯れの魂の叫びが響く。


彼女はきょとんとした後、


「え? ああ。エル、あんな噂信じてたの? そんなことするわけないじゃない。あいつに捨てられてから男なんて信じられないわ。(……エル以外は。)」


後半は囁くような声で。


「え?なに?」


「別に、なんでもないわ。」


彼女は少し顔を赤くして横を向いた。

よく分からないが、あのまま彼女が死んで悲劇で終わりより、こんな喜劇の方がましかもしれない。


ただ、彼女はまだまだ部屋から出るつもりはないみたいだ。

誤字報告や感想ありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします。


登場人物(ネタバレ)


偽名 リアット (本名 ミアット)

ヒロイン。

ソロ冒険者 B級 戦士 序列なし。

王国の勇者の魅了の魔法で幼馴染みを裏切りパーティーから追放したあと、勇者に弄ばれ、飽きたから捨てられた剣姫。

捨てられたとともに、魅了は切れ、後悔のどん底中に主人公と出会う。

村にも戻れず隣国で名前を変えて生活中。捨てた幼馴染みは幸せに暮らしているらしく、それだけが救い。

なお、王国は勇者が捨てた女性を秘密裏に処理しており、命を狙われている、ただ、彼女はどうでもいいと思っていた。

美少女だが、目が死んでおり髪は手入れしておらずくすんでいるため、台無し。

男性不信ぎみで、耐精神魔法を込めたイヤリングをお守りのようにしている。


略称 エル(エレナルーン)

主人公。

ソロ冒険者 B級 弓使い

戦力序列17位 多頭蛇。

この大陸の辺境の森奥深くにあるエルフの村出身の人間という、少し複雑な出。

世間知らずなところがある、世間の流れに疎い。

速射が可能な小型の弓を使う。

ヒロインの方が紹介文が多い。


勇者

王国の勇者 パーティー冒険者 S級

序列29位 聖剣使い

ただ聖剣を使うだけでは序列上位には入れない、世知辛いこの世界。上位に入るには何かに特化してまずは人の殻を破らないと。がんばって!

なお、ヒロインを恋人の幼馴染から寝とるも、飽きて捨てた人。同じような境遇の女性が多くいるとか。

伯爵家の次男、いわゆるクズ。

魅了の魔法使い。

勇者パーティーにはお馴染みの、聖女や賢者がいる。全員女性で他のジョブもいる。時々、メンバーが入れ替わるとか。もちろん捨てられている。


マスター

主人公とヒロインが通う、安くて美味しい冒険者の味方である酒場 踊るオークとトロル亭のマスター。

裏設定はとくにない。店の名前が本文に出ることはない(たぶん)。

中々の情報通で主人公に助言をくれるありがたい人。


受付嬢

リルカ

冒険者ギルドのNo.2受付嬢。

初めてこの町のギルドに来たエルの対応をした人。

顔はかわいい。記憶力はいい。

年齢はエルよりも少し年上でギルドマスターにも一目置かれるベテラン。

数年前に入ってきた大型新人にNo.1の座を明け渡した。年には勝てなかったが、ベテラン冒険者にはそのミスの少なさと丁寧な仕事から贔屓にされている。

帝都にある本部への移籍(栄転)も囁かれるとか。

エルがこの町にいる間の専属受付嬢を密かに狙っている。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大変だ隣国ゴミ処分しないと
[一言] 正直微妙、魅了使いの屑勇者はまだ生きてるしそれを容認している王国も健在。 ただ追ってを迎撃してエルに出合ってヒロインが救われたって話なだけで根本的に解決してない。これでは屑勇者とクズ王国が無…
[良い点] 良かったです。「こういうのが読みたかった」って感じです。 [一言] 「寝取られ後」ってもっと注目されてもいいジャンル(勝手に命名)と思います。新作楽しみにしてます!救済エンドもいいですが、…
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