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摂政姫の転生~政敵だった義弟が夫になりました!~  作者: 朝比奈呈
◆番外編◆イヴァンの宿命
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157話・新婚生活


「これから二人のだけの時はヴァンと呼べ」

「ヴァンさま?」



  レナータの警戒を解くべく、彼女から速やかに離れる。


「今夜はこれ以上のことはしない。約束する。レナ、ここへおいで」


  横たわった体の横をぽんぽんと叩けば恐る恐る彼女が寄ってきた。何もしないという言葉に誘われて近づいてくる彼女に学習能力はないのか? と、言いたくなったが罰として抱きつくことにした。


「無理強いはしない。約束する。このまま寝かせろ」


  強ばる体に「抱きしめるだけだ」と、言えばそれが緩む。それでも黙ってこちらを押し退けようとする態度を封じ込めようとすれば「横暴です。陛下」と、腕の中から声が返ってくる。



「陛下じゃない。ヴァンだ」

「ヴァンさま」



  欠伸を漏らし始めたレナータは眠そうだ。解放してやることにした。ポンポンと頭に手を置いて「お休み」と、言えば不審そうな顔をしていたが、目がとろんと落ちている。すぐに寝落ちするかと思ったのに声が上がった。



「ヴァンさま。起きていますか?」

「……? 何だ?」



  若い娘を抱きしめていて欲求から目を背け続けている自分に聞いてくる。


「いつから私のこと……そういった目で見るようになっていたの? もしかして初めて会った時?」


  何てことを言い出すのやら。レナータは自分をロリコンとでも思っていたのか? さすがにそれはショックだった。



「馬鹿いえ、六歳の子供に欲情なんか出来るか。余は子供に興味はない。馬鹿な事を言ってないで寝ろ」

「……ふあぃ」


  これはお仕置きだなと思っていると人の気も知らずにスースーと静かな寝息が聞こえてきた。

  それから自分はレナータとの距離を少しずつ詰めるべく、まずは手を繋いで寝ることから始めた。でも、レナータの柔らかい肌に密着されると眠っていた男の欲望が蘇ってきそうで、その度に先に寝付いてしまう彼女を抱き枕にしてしまっていた。


  それが毎朝ばれて、レナータから不平不満の声が上がるのだけど、そこは無視だ。これも閨教育の一環だからなと、自分だけ納得した状態でことを進めるとレナータも諦めるようになってきた。

  これで自分の体に抵抗を感じることなく、いつしか受け入れてくれたならと思っている。


  四十二歳の自分には十六歳の新妻は娘のように可愛くてキラキラしていて手放せない存在だ。特に夜、キラキラと輝く宝石のような瞳を独り占め出来る自分はなんと幸せなのだろう。




「そう言えばヨアキムさまの行方はどうなりました?」

「未だ、行方が知れないままだ」



  朝食の席でレナータが聞いてくる。自分といる時に他の男の名前なんて出して欲しくない。それが例え息子だったとしても。レナータに関して狭量なのは自覚しているがこればかりはどうにもならない。

  挙式の後、暴動を起こした者を調べている間、ヨアキムの一件について知らせは受けていた。今となってはヨアキムの脱走は何者かが、自分の目を彼から反らすために暴動を起こしたように思われて仕方なかった。


  自分が宮殿から出ている間の出来事。あまりにも手際が良すぎてある者の関与を疑っているのだが、それをこの場でいうのは憚られた。

  誰が聞いているか分からないからだ。本人がいなくとも、やつの配下の者が忍び込まされていたとしても不思議はない。それでも言わずにはいられなかった。


「あれについている背後の者は、なかなかの知恵者のようだな。あのキルサンを欺くくらいなのだから」


  欺けるとしたら当人しかいないはずなのだが、それに奴は気がついているだろうか? 自分の覚えめでたい立場になってしまったが為に墓穴を掘った形となるのに。知らないふりを続ける奴の姿が滑稽でならなかった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 42歳で16歳の嫁…うん(笑)
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