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45、彼の見解(1)





グラウス・ドルニシアside





俺はグラウス・ドルニシア。


騎士家系だ。俺の父親が現国王の王立騎士として任命されて父親の祖父も王立騎士として活躍していた。


という訳で代々から騎士として活躍している一家だ。そんな俺は勿論、親父達に憧れる訳で。強さ=憧れというのは強い訳で。


王子である、レンの腕はピカイチだ。そこら辺の騎士よりも随分強い。レンと出会ったのは幼い頃だったが、あの頃のレンはある意味で死んでた。


でもある時から、その死んだ瞳に光が宿るようになって───レン⋯お前は強くなった⋯そう、俺はレンの強さに惚れ込んだ。見直したんだ。


だから俺は、この男(レン)を守るための盾となろうと幼い頃に誓ったんだ。民の為に尽力する姿を見た。この男を守ることで、民を守れるのならそれは騎士として素晴らしい事であり⋯もし、主君が間違った道を進もうならレンを斬ってでも暴走を止める。


そういう騎士になる為にも⋯まずは、腕を磨かなれべならないという事で。入学したのがクラモロンス学園だ。強者揃いだし、色んなことを学べるって聞いたからには入らないとって訳で難無く入学。


至って勉強⋯は、まぁ⋯教科書みときゃ分かるだろって感じ。親父とかにそれを言うと⋯『オメェってやつは⋯!!!』ってワナワナと怒りに震えてるけど⋯なんでだよ。


とまぁ⋯入学して初めての実技で俺は感動した。技を披露していくクラスメイト。流石、成績優秀って言われてる奴らは違うな(彼もその内の1人)


他のクラスメイトは⋯至って普通だ。


ただアイツだけは違った。桁違い⋯勝てないと悟ったのは、この時が初めてだった。ソイツの名前は、ソフィ・タルアニア。


一目見た感想で言うと⋯黒髪が綺麗だなというくらい?まぁ美人なのかと言われると美人だとは思うが(それは美人と)目立たない。(言えるのか?)そんな彼女が試験を受ける番になった。俺はコイツはどれくらいの強さなのかワクワクしていた。期待以上か⋯それとも、以下か。



彼女は落ち着いた感じで──




「ふぅ⋯⋯ 土よ(ソイル)風と(・エア)共に貫(・インペ)──────」




その呪文を唱えきる手前で⋯肩に乗っていたドラゴンが鳴いた。



「ピィィィィ────!!!!!」



彼女の悲鳴が辺りに響き渡る。



「だ、だめぇぇぇえええ!!!!」



それは一瞬の出来事だった。ドラゴンが的に向かって光線を放ったのだが、見事に事を納めた。無詠唱で⋯更には軌道修正までつけて的を完璧に射抜き────


しまいに、空には夜空で見れるような⋯流星群が降り注いだ。ただし、落ちてきた魔力で地面がボコボコになったけど。でも凄かった。こんな力を俺と同じ年齢で習得している事が凄すぎた。


本当なら騎士として、これほどの膨大な力を持っている者は国に管理されるか、要注意人物として警戒しておかなければならないのだが。


俺は、そんな事をスッカリすっ飛ばして彼女の魅力の虜になった。あんな技をどうやったのか知らないが⋯あれを俺が身につけることが出来れば──レンの役に立てる。





そして俺は、ある決意をした。





試験後すぐ、タルアニアは先生に呼ばれた。話すにしても⋯接点がないからな。今から、待っとくか。そう、職員室の前で待つことにした。


俺は、バカってほど(お前は頭いいよ)じゃないと思うけど、俺は理屈とかそういうのすっ飛ばして行動派だから。思い立ったら、すぐ実行。これに限る。大体、俺の勘は当たるんだ。行動しといて良かったってな。




パシャン⋯⋯





あ、出てきた。


「ピィリアス、悪戯はしちゃダメよ?」


「ピィー?」


ドラゴンと話してるのか。相手は分かってなさそうだけどな。まぁ、俺も分からんが。というかだ!!


「お前、凄いな!」


俺は唐突に、そう言っていた。挨拶とかそんなのは、さっきのを思い出して興奮でどっか飛んでいった。彼女は、何故か俺を見て目が点になる。そして、わざわざゴシゴシと目を擦った。


ん?何やってんだ?


「おーい?大丈夫か?」


「だ、大丈夫ですわ!」


お、やっと返事をしてくれた。そして、まだ俺の興奮は収まってなかったから───


「ほんとお前、凄かったな!あのドラゴンのブレスを風の魔法使って無詠唱で、方向転換させるとか──!!」


熱く語ろうとしたら、話を強制終了された。



おい!




「さ、さぁ!何のことでしょうか!ではっ!!」


どう考えても分かるだろーが!シラをきるな!

そして彼女は、逃げた。(間違ってない)


「あ!おいっ!ちょっと待てよ!!」


俺の静止を聞かずに、彼女はそそくさと物陰に隠れた。


「待て!捕まえ───って、いない⋯⋯⋯」


探すしかないな。


探知(ディテェクタ)


あ、裏庭に移動してる。まさか、彼女も使えるのか?


転移(テレポート)


すぐに俺も移動した。

俺は探知(ディテェクタ)転移(テレポート)は習得しているが⋯範囲は狭い。半径1km以内までしか移動することが出来ない。


だから、この国から隣の国までひとっ飛びなんて出来ないわけだ。回数を重ねれば行けるけど。後は探知も同じくだ。


認識のある相手なら、どこにいるか探そうと思えば探せる。探したい相手を頭に浮かべ、わかる範囲内であれば居場所が頭に浮かび上がってくる。便利だ。


ってそういうのはどうでもよくて。裏庭に着いてすぐ手首あたりを掴んだ。そうして声をかける前にドラゴンが気づいた。



ん?



「ピィー!!」



「捕まえた!」



「えっ?」





彼女の素っ頓狂な声が、その場で最後に聞いた言葉だった。







シュン───!!!







───




俺の第一声はこれだった。


「おい、此処はどこだ?」


「ここは獣人の国よ。着いてきてしまったのなら仕方ないわ⋯。大人しく、私の言う事に従ってもらうわよ」


獣人の国?え、敵国⋯っていうか人間に敵対心剥き出し⋯いや人間側もか。因みに俺は特に気にしてない。


だって、学園で出会ったリアムとも友人(君が)だしな(思ってるだけでは)。アイツは見た目よくて、大人しそうに見えるけど、めちゃくちゃ口が悪⋯っと言うなって言われてたんだった。


「えっ?あ、あぁ⋯」


とりあえず、軽い返事を返したが⋯。状況が飲み込めていない俺にタルアニアは直後、何かを吹きかけてきた。




シュッシュツ⋯!




「よし、これで大丈夫よ。とにかく⋯変装しなくちゃ。目を瞑って」


これは人間だってバレないようにする為の香水か。獣人はかなり鼻が利くと聞く。あ、でもリアムに聞いた時は、誰かすぐ分かるらしい(彼が特別だからだ)


と、目を瞑らなきゃな。って俺も、すぐに目を閉じるって⋯ちょっと正気じゃない自分がいた。なんせ、ここまで心を許してるんだから。


俺は学生だけど騎士だから学生同士であろうと、主人(レン)以外に気を緩めたらダメなんだけど。言われた通りにするぐらいに許していた。


「目を開けていいわよ」


良しと言われたので、目を開けてみれば──


「うわ!すげぇ、服がいっぱいだな」


たくさんの数え切れないほど服があった。


「えぇ。とりあえず⋯その制服じゃ目立つから脱いで」


「えっ?!!ぬ、脱ぐ?!!」


女に脱げなんて言われたの初めてだぞ?!!って、逆じゃないのか!?いやそれもそれでダメだろ?!



俺は慌てていた。




「ご、ごめんなさい。今のは語弊よ!!平民のような服に着替えて⋯フードも着るわよ」


あ、ご、語弊な。なるほど、身を隠すためか。


「さて、これに着替えてきて頂戴。さぁ!さぁ!!」


タルアニアの気迫に圧されて


「お、おう⋯」


とりあえず着替えることにした。


「こ、これで着方あってるよな?」


この服は初めて着るから合ってるかどうかすら分からない。多分合ってるとは思うんだが⋯。これはこれで動きやすくていいな。気に入った。俺は彼女がギラギラした瞳で見ていたことを知ることもなかった。


「合っていますわ。後は、フードを被って下さいませ」


なんせ、俺が返事をした時には普通だったから。


「分かった」


彼女は、鼻歌を歌いながら服を探す。聞いたことない曲調だけど、いい曲だな。


「〜♪」


「着替えるので、1度外に出て下さる?」


「うおっ!!わりぃ!!」



やっばっ!!女なのにそういう配慮すっかり忘れてた!だから、母さんにも「アンタは女心ってもんが分かってないのよ!」と怒られるんだ。(ちょっと違う)




俺は急いで部屋を出て扉を閉めた。




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